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写真家の仕事の本質は何か

こんにちは、西川智子です。


「写真家は、人の魅力を引き出す素敵なお仕事ですね。」


先日そんなことを言われて、私自身にとっては当たり前すぎて、すっかり忘れていたことなのですがそう言われてみると写真家とは改めて素敵な仕事だなあ、と。


シンプルな言葉だったのだけど、その方の言葉が私の心にすごく響いたので・・
今日は自分の仕事の本質について考えてみたいと思います。


私のひとり言的なつぶやき記事になりそうなので、お時間ある方だけお付き合いいただけたら嬉しいです。


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写真家といっても、様々なジャンルがあり
人によっては切り取るシーンが全く違います。

風景だったり、動物だったり、人物だったり(男性か女性か、両方か)、スポーツだったり、大自然だったり、冠婚葬祭だったり。



私の場合は
女性の魅力的な顔・シーン・瞬間を切り取り、写真に残すことです。


その人の運命が動き出すような、人生で最もエネルギーの濃い時間を過ごし、次元上昇していくきっかけになるような撮影をしています。


それでね、冒頭でも書いたのだけど
「人の魅力を引き出す素敵な仕事ですね」という言われて
ハッと思い出しました。


確かに、写真を撮る時には
その人自身の魅力や、
こうしたらもっと素敵になる!
もっとこういう風にしたら可愛くなる!
っていう良いところにフォーカスして撮影をしています。


決してマイナスな部分には焦点を当てません。


あ、違うな、んー、こうやって書くとしっくり来ないのですが・・

なんていうのかな。


人の魅力を引き出すためには
良いところにフォーカスするのも大事なんだけど、
実はマイナスな面もしっかり見ています。

その人にわざわざ
「あなたのマイナスな部分は〇〇ですね」
なんてことは言わないです、もちろん。



でも、その人自身が気にしているであろう部分は
私に言葉にしなくても分かってしまいます。


「しまいます」、と表現したのは
それに気づくことがいいとは限らず、
むしろそういうのには私は鈍感でいたいなあと思うからです。


ただ多くの人を撮影してきて
経験上、分かってしまうというニュアンスです。



私に見せる表情や、振る舞い、表現の仕方で
体のどこが受け入れられなくて
顔のどんな部分がコンプレックスなのか
そして周囲の人からどんな風に見られたら安心するのかが分かります。


言ってしまえば、
その人が気にしている部分・隠したい部分ですね。


それは案外、撮影前に私に事前に伝えたいたところではなかったりするので、無意識の領域だと思います。


実はこの、マイナスな面を知っておくことが本当に大事なんですね。


マイナス面は捉え方次第で、光に変えていくことができる「伸び代」部分なので
写真家にとってマイナスを知らなければ
その人のポジティブな魅力的な部分を引き出す振り幅が少なくなってしまうということです。


それから「隠す」というエネルギーは、
そのままにしておくと増大されて自分をますます苦しめてしまうものだったりします。

その経験も人生においては貴重な学びになったり
後々誰かの役に立ったりすることもあるから、ある一定期間はいいと思うのですが

タイミングが期間が来たら、古くなったものは手放して
今度は自分を輝かせて、周りの人を照らしていくというステップに進むべきです。


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私は、その人の良いところはさらに伸ばし
コンプレックスだと思っているところには、
光を見出していくことが役割になります。


そして、
私はそれを知った上でどうするかと言えば

その人の最高に輝く状態を先に、空の上から見ていきます。

今の状況や、今の外見の姿の延長線上ではまったくなく一切関係ありません。


今の現実の延長線上で未来を見るのではなくパラダイムを切り替えて
その人が最高に輝いているだろう未来の世界にアクセスして
その姿を上から見てきます。


そしてその情報を丸ごとその人に下ろして、写真に写しています。


だから私の撮る写真は
その人の未来の最高に輝いている状態のエネルギーが入っています。
(と、いつもはここまではっきり言わないのですが初めて言い切りました。)



だから、よく撮影中にある変化が起こります。

それは自分の顔や体が嫌で嫌でたまらなかったし、撮影も半信半疑で来たけれど写した写真を見て


「自分じゃないみたい!自分のこと好きになれそう・・・」

そう言って涙をポロポロと流し、


「今まで、完璧にキメて作った顔しか手元に残しておきたくなくて
変な写真はぜんぶ捨てていたけど、今回こんなに自分が好きになれるように撮ってもらって、変な写真とか目つぶってるのとか、写りが変なのもあると思うんですけど・・それも全部欲しいです。今の私を丸ごと受け入れてあげたい。」


そんな風に言って
どんな自分も丸ごと愛したい、って変わられていくんですね。



自分に自信が持てずに試行錯誤して、
諦めかけた時もあったけど、写真を通してその人が生まれ変わったように蘇り、新しい扉を開いていかれた。

写真には一人一人それぞれの個性溢れるストーリーが凝縮され、写し出されるものです。


たった一枚の写真から、その人がどんな雰囲気を醸し出し
その人の大切にしている想い
どんな価値観を持っているのかを表現できる素晴らしいもの。


自分がストーリーの主人公として
生き始める時に、写真はその人の背中を押してくれるもの。

そして、運命を大きく動かすきっかけとなるもの。


後から振り返って、

あの時の写真が始まりで
人生が変わったんだよなあ・・・!

その人の物語を語る時に、これだけは絶対に欠かせない!!という
一枚の写真でありたい。

誰かの人生の一ページに添えられる写真、
それが私の仕事の本質でありたいと思いました。


ふと、思いついたことをそのまま書いてみました。

読んでお付き合いくださった方、心より感謝です。ありがとうございました。


仕事の本質を考えるって、自分の人生を深掘りしていくことでもあるなあと感じてすごく面白いですね。

言葉にならない想いがまだまだ出てきそうなので、その時はまた書いてみます。

皆さんの仕事の本質も、ぜひ聞かせてくださいね。


では、また次回ね^^!



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