廃園のトロンボーン覚書
*本記事は成瀬川るるせのブログ『珈琲フロート・ダークリー』に加筆したものです。
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レノンを聴いてる。
ジョン・レノン。レノンのへたれた声、好きだな。
ビートルズもレノンの声が光るのが『アイアムザウォルラス』で、弾き語りしようとするとシンコペーションだらけで難しいったらありゃしないが、素晴らしい楽曲だ。
そういえば、ウォークマンのなかに、ビートルズのレア音源集1を入れているのだが、あれ、3まであるんだよな、
確か。赤盤と青盤の2023年エディションってのが出たらしくて、それこそこの二枚はすりきれるくらい聴いたけど、持ってないし、ほしいところだよね。
洋楽のマニアのひとからすると、BBCセッション(これも二枚出ている)が最高だ、って話なんだよな。
せっかくビートルズは一段譜を持っているのだし、もう一度ビートルズを精査するのもいいよな。
最終的にはビートルズが良い、っていうすごく保守的な感じなのだが、まあ、それはそれで。
レノンのソロは実験作品も多いので、ベスト盤を持っていればオーケー。
そういやアクロスザユニバースをシンセで弾いて遊んでた時期があった。
また弾きたいなぁ。
ああ、ニルヴァーナも楽譜買ったし、ギターで練習したい。
とにかく指を動かしたい。
ギターや鍵盤を弾いていたい。
うおー!!
クッソ寒くなってきたぞー!!
ところで、だ。僕くらいの年齢でも、すでにビートルズが好きなのは少数派になっていて、対抗するようにビートルズもリマスタリング盤をほぼ定期的にリリースしているのだが、いやさ、スタジオを借りてバンドでビートルズを演奏してみろって。
びっくりするくらいクールな楽曲だったのがわかるから。
マスターテープの関係でもうチャンネルごとのミキシングは出来ないだろうし(わからないけど、むしろビートルズが〈テープコンプ〉を使った楽曲の代表格になってるからクリエイターやエンジニア的には今だって最高だと思うのだけど、楽曲の良さと違う要素は絡まるから今の感覚だとわからないのかもしれない)。
この問題って小説でも起こる。
古典になっちゃえばその問題からある程度は逃れるけど、この場合は「海外文学の翻訳は数十年経ったら新しい翻訳をつくらねばならない問題」と似ている。
あ、なんか『死神はいつも嘘を吐く』で取り上げるような問題だよな、これ。
まー、いいや。
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現在、僕が書いている長編小説がこちら。
風変わりな小説ですよ、ええ、変わってるよ、ったく。
内容的には「言いたいことを濃縮還元100%でお客様にお出しする」という、この原液を飲ませる感あふれる作品だ、ということだな。
めっちゃ言いたいことを書いているし、なんならけんか腰だ。
〈詩〉を巡る〈散文〉による長編〈小説〉を、謳っているのが、この『廃園のトロンボーン』という長編だ。属性的にはエンタメに分類したいけど、エンタメ出来てるかは不明。
僕は若い頃、歌や詩の世界にいた。
中学二年生で作詞作曲したのを20歳でバンドで演奏したのがこの『ビタミンC』という楽曲だ。ギターボーカルも僕だ。
NIRVANAのカバーをしたのがこの『BREED』で、テープで空気録音しているのでテープコンプがかかっている。
もうひとつ、オリジナル曲でテープコンプのかかった曲をお出ししよう。
ベースはスラップだし、後半のギターの速弾きがえぐい。
この『ブロンズ・ロブスター』に関して言うと、最初コード譜をバンマスだったドラムに提出したら「ザリガニを歌ってるけど、ザリガニになって歌った歌詞にして」というのでふたつ返事で「わかった!!」と言って直した。直したのを聴いたバンマスは「そういう意味で言ったんじゃなかったんだけど……面白いからヨシ!!」とGoサインを出した。そういうエピソードがある。
今は、バンドはやっていない。
でも、友達と数ヶ月前、スタジオに二人で入ってきた。
これでジャムった。
リズムシーケンサーとギターが僕。ボーカルが友達。友達とは、僕がよくNOVEL DAYSの『早退届』で名前を出す〈イケメンくん〉である。
機材はKORG VolcaBeatsと、ギターはGretschカントリークラシック2。ボーカルに合わせてコード進行を即興でやった。
一方で僕はアコースティックギターの弾き語りなどもしている。
……と、まあ、歌から完全に撤退したか、というとそんなこともないのだった。
そして、僕には『密室灯籠』という代表作がある。
この作品、実はテーマソングを自作したものが存在するのだった!!
作品紹介:「誰かの記憶には残っていたいからさ、書き残しておくよっ!!」これが僕の〈私小説〉。私小説とは、ほぼそのままのことを書く小説のこと。昔、僕が駆け抜けた日々を綴ったよ。ハイデフなフリーキーフロウで、響けバイブス!!
でも、基本的に僕は詩を捨てた男だ。そうしないと、散文を書くことは不可能だった。
「散文とは詩を殺すことだ」とは、ウィリアム・バロウズの言葉だ。
僕もその意見に賛成で、そのうち『廃園のトロンボーン』本文でも触れるつもりだ。
今回は永久保存版というか、僕と詩の関連性について書いた。
最後に、通し稽古の音源と、代表曲のひとつを張って、それからインディーズ契約を結んだけどバンド解散して話が流れたときのエピソードを抜き出して、この項を閉じよう。
4000文字近くなってしまった。ぜひ、埋め込んだ楽曲を聴いてほしい。独学の集大成だよね、この動画のは、いわば。僕も阿呆だからさ、「自由詩なんて誰でも書けそう。作曲して、それに作詞で歌詞をつくろう!!」ということで中学のとき音楽の先生に「作曲するにはどうすればいいですか」って訊いたら「ギターかな」と言うので、それで始めたっていう、めちゃくちゃな話で。
今年はまた音楽や楽器も学び直すよ!!
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