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【松苗】 稲穂と松が合わさる(異種合成)

奈良県天理市布留(ふる)町にある「石上神宮」。その祈年祭で神前に供えられる「松苗」は松の小枝をワラで束ねたものですが、よく見ると「稲穂+松」の合体したように見えます。

松の小枝は、「稲穂」と「松葉」が合成されたような姿に見えたのでしょう。
稲穂の恵(めぐみ)と松の常(とこしえ)が合わさったカタチ。
まさに五穀豊穣を永遠に祈る神事です。

石上(いそのかみ)は「石上(いそのかみ)布留(ふる)」と万葉集や古今集に詠まれ、石上神宮は剣の御魂を古代軍事氏族の物部氏が祭祀したところですが、蘇我氏との争いに敗れた物部氏は天武天皇の時代に石上朝臣と名を改め『竹取物語』に「中納言いそのかみのまろたろ」名で登場します。


*タイトルの写真は、故郷(兵庫県川西市)の猪名川の上流、能勢の奥の田んぼの様子です。2015.9.22撮影

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