マガジンのカバー画像

短歌集

384
自作短歌、集めてみました。 ※作品集から独立
運営しているクリエイター

記事一覧

久しぶりの短歌【誕生花短歌じゃないよ】

詠みます。  夢にまで見た夏空に幕は降り  歌の流れし言の葉の庭 解説。  noteにて1年間ほど続けていた短歌ですが、実は他のサイトでも掲載をしていました。 https://estar.jp/novels/25671189  ……当初はこの他にも掲載はしてたんですがね。  あまりにもアクセスが伸びなかったんで打ち切りにしてやりました(笑 (どのサイトかは、そのサイトの名誉のために黙っておきますが。)  さて、そのエブリスタ版ですが、実は誕生花とは関係ない短歌で始まっ

6月21日、誕生花は花縮砂【#誕生花短歌】【最終更新】

読みます。  口数は少なく  心は優しく  頼れる背へ送る声援 解説。  6月21日の誕生花のひとつ、ジンジャー。  インドやマレーシアを原産とする、ショウガ科シュクシャ属の地下茎を持つ常緑多年草です。  学名 "Hedychium"(ヘディチウム)は、ギリシア語で「美味」を意味する "hedys" と「雪」を意味する "chion" を語源としていて、これは香り豊かな白い花に由来するといわれます。  英語では白いユリのような花姿から "White ginger lily

6月20日、誕生花は栗【#誕生花短歌】

詠みます。  見下す目  つのる不信に世迷い言  何を立てども所詮は同じ 解説。  6月20日の誕生花のひとつ、クリ。  日本や朝鮮半島を原産とする、ブナ科クリ属の中高木です。  学名 "Castanea"(カスタネア)」は、ギリシア語で「クリ」を指す "castana" が語源であるといわれます。  コレと音が似たものに「カスタネット」がありますが、これはスペイン語で「クリ」を表す "castaña"(カスターニャ)という単語であり、実は語源は同じです。  ちなみに、ギ

6月19日、誕生花は瑠璃歪花【#誕生花短歌】

詠みます。  あざやかに澄んだ夜明けの空に似た  君の光にそっと祈りを 解説。  6月19日の誕生花のひとつ、ブロワリア。  熱帯アメリカ原産、ナス科ルリマガリバナ属の多年草です。  ただ、耐寒性が弱いため、日本では一般的に春まき一年草として扱われることが多いです。  学名 "Browallia" はスウェーデンの司教であり植物学者だった Johannes Browallius に因んだものです。  和名の「瑠璃歪花《るりまがりばな》」は、花色の青と、花の姿が左右非対称で

6月18日、誕生花は桜桃【#誕生花短歌】

詠みます。  夕涼み  肩の重みも愛おしい  寝息小さく可憐な恋人 解説。  6月18日の誕生花のひとつ、サクランボ。  ヨーロッパ東部からアジア西部を原産とする、バラ科サクラ属サクラ亜属の果樹であるミザクラ類の果実を指します。  サクランボは有史以前から食べられていたとされています。  セイヨウミザクラ(甘果桜桃《かんかおうとう》、"Prunus avium" )はイラン北部からヨーロッパ西部にかけて、スミミザクラ(酸果桜桃《さんかおうとう》、Prunus cerasu

6月17日、誕生花は黄花秋桜【#誕生花短歌】

詠みます。  南風《はえ》吹きて  染まる黄花は陽の色香  そよぐ姿は龍神がごとく 解説。  6月17日の誕生花のひとつ、キバナコスモス。  メキシコ原産、キク科コスモス属の、日本国での園芸環境においては一年草です(常時10℃以上になっていないとダメになってしまうため。原産国では多年草)。  ちなみに「コスモス」の名を冠してはいるものの、オオハルシャギクとは同属別種にあたるため、互いを交配する事は出来ないとか。  ただし「チョコレートコスモス」とは交配可能で、このキバナコ

6月16日、誕生花は月下香【#誕生花短歌】

詠みます。  記録的猛暑日の所為  焼き付いて離れぬ欲は  危険な快楽 解説。  6月16日の誕生花のひとつ、チューベローズ。  メキシコ原産、キジカクシ科リュウゼツラン亜科チューベローズ属の多年草です。  ……こちらも、2回目の登場です。  2回目だったことにはさっき気付きましたw  学名 "Polianthes(ポリアンサス)" はギリシア語で「白い花」を、種小名の "tuberosa"(チューベロサ)はラテン語で「ふくらんだ、塊根状の」を意味していて、これはチュー

6月15日、誕生花は西洋酸桃【#誕生花短歌】

詠みます。  吐き捨てた科白を悔やむ  思い出の後ろ姿にすがりつきたい 解説。  6月15日の誕生花のひとつ、セイヨウスモモ。  西アジア(コーカサス地方)を原産とする、バラ科スモモ属の大型の低木または小高木です。  別名はプルーンです。  ヨーロッパ圏ではプラムとも呼ばれます。  少なくともヨーロッパでは最も多く栽培されているプラム類であり、ほとんどのプルーン(乾燥プラム)は本種の果実から作られています。  甘い品種(デザートプラムと呼ばれる)が一般的ですが、食べるに

6月14日、誕生花は紅団扇【#誕生花短歌】

詠みます。  傷 泪  孤独を服で着飾りし  心燃やすは太陽が如く 解説。  6月14日の誕生花のひとつ、赤いアンスリウム。  熱帯アメリカ原産、サトイモ科アンスリウム属の植物で、赤やピンク色をしたハート型のお皿のような仏炎苞《ぶつえんほう》が特徴的です。  いわゆる「花に見える部分は葉」というタイプのお花ですね。  学名 "Anthurium”(アンスリウム) はギリシャ語で「尾」の意味を持つ "oura" と「花」を意味する "anthosaura" という言葉が語源

6月13日、誕生花はブライダルベール【#誕生花短歌】

 さすがに無理矢理漢字表記を作る気にはならなかった。 詠みます。  白い花  ささやかなれどささやいて  思い描くは君との幸福 解説。  6月13日の誕生花のひとつ、ブライダルベール。  メキシコ原産、ツユクサ科ギバシス属の多年草です。  学名 "Gibasis"(ギバシス)は、ラテン語で「こぶ」を意味する "gibber" を語源としていますが、これはギバシス属の植物の萼の基部にこぶのような突起があることにちなむといわれます。  吊り鉢仕立てにするとベールのような形

6月12日、誕生花は紫丁香花【#誕生花短歌】

詠みます。  街角に夢と思ゆるリラの風  北国に待つ君の香りか 解説。  6月12日の誕生花のひとつ、ライラック。  ヨーロッパ南東部を原産とする、モクセイ科ハシドイ属の高木です。  学名 "Syringa"(シリンガ)は、ギリシア語で「笛」を意味する "Syrinx" を語源としていて、この植物の枝から笛を作ったことに由来するといわれます。  英名の "Lilac"(ライラック)は、サンスクリット語で「暗青色」を意味する "nila"(ニラ)がその語源であるともいわれま

6月11日、誕生花は匂菖蒲【#誕生花短歌】

詠みます。  眼差しは交わさねど  触れるぬくもり  指から君へ届けと願う 解説。 6月11日の誕生花のひとつ、ニオイイリス。  中央ヨーロッパから南ヨーロッパを原産とする、アヤメ科アヤメ属の多年草です。  ドイツアヤメとかジャーマンアイリスとか呼ばれる種の変種にあたり、花が白く太い根茎があるのが特徴です。  園芸店などでイチハツの名称で販売されることもありますが、イチハツは中国原産と云われる別の植物名ですので、誤用には注意。  ちなみにニオイイリスの名に違わず良い香り

6月10日、誕生花は葉薊【#誕生花短歌】

詠みます。 白雲に瑠璃色の空描く手を  高く伸ばせば道へ交わる 解説。 6月10日の誕生花のひとつ。アカンサス。  地中海沿岸部に多く分布する、キツネノマゴ科ハアザミ属の多年草です。  学名 "Acanthus"(アカンサス)は、ギリシア語で「棘《とげ》」を意味する "akantha" が語源で、これは葉先が鋭くとがった種があることにちなむといわれます。  その中でも最も一般的で多く栽培されている種がアカンサス・モリスという種で、和名を「葉薊《はあざみ》」と言います。

6月9日、誕生花は白蝶草【#誕生花短歌】

詠みます。  声ひそめ泣く子  なぐさめの夜伽は  儚くも舞姫  袖を振る 解説。  6月9日の誕生花のひとつ、ガウラ。  北アメリカ原産、アカバナ科ヤマモモソウ属の多年草です。  学名 "Gaura" はギリシャ語で「立派な、華麗な」を意味する "gauros" が語源になっています。  ガウラの花は白色が多く、花弁の枚数が4枚で、長い雄しべが目立ちます。  この特徴から和名は「山桃草《やまももそう》」、また風に揺れるガウラの花を白い蝶に見立てた「白蝶草《はくちょうそう