生まれてから6ヶ月目の気持ち


子が生まれて、6ヶ月が経過した。
子の成長は目まぐるしく、1ヶ月前と全く違う姿がそこにある。最近の子は、仰向けよりもうつぶせを好む。離乳食の中ではおかゆが好きで、にんじんはまだ苦手。毎日飛行機であそび、いないいないばあで声を上げて笑い、いつも私を目で追っている。

愛しいという感情が、毎日膨らみ続けている。
これまで誰かを好きになると生まれる感情は、いつかぱちんと弾けることが分かっていた。はじまる前から終わりがわかっている感情で、いつも盛り上がってすれ違っては、失速したり凪になって、いつのまにか忘れていた。

だけど子どもに対するこの感情は、これまで経験したことのない類のものだ。どんなふうに変容していくのかが全くわからないのに、ただ目の前の生き物を見ているだけで、どんどん大きく膨らんでゆく。どう扱えばいいかわからないまま、戸惑うばかりの、手に余るようなこの愛しさ。愛してる、という感情にたぶんいちばん近い愛しさ。

もう何ヶ月もすれば、いつも寝ているこの生き物が、はいはいをし、つかまり立ちをし、ひとりで立って歩くのかと思うだけで、胸がいっぱいになるし、うっかり涙が出そうになる。

日毎に少しずつ、ちょっとした、けれど確実に積み重なる成長を、いちばん近くで見つめていられる特別な役割を受け取ったこと。こんな不完全で未熟な人間をお母さんにしてもらったこと、あなたを見ているといつもありがとうと呟きたくなる。

明日はあなたにとって、私にとって、どんな1日になるだろう。生まれてから、6ヶ月目のこの気持ち。

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