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位置情報ゲーム「Ingress」に関する学士論文―内田悠貴

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学士論文(卒業論文) 『位置情報ゲーム「Ingress」を用いた自治体での観光振興の取り組み—神奈川県横須賀市と東京都中野区の事例研究によるモデル構築—』|東洋大学国際地域学部 … もっと読む
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#学士論文

位置情報ゲーム「Ingress」に関する論文を書きました #Ingress

概要Ingressに関する論文を書きました。 私@RuinDigの学部卒業論文(学士論文)になります。 論文の題は『位置情報ゲーム「Ingress」を用いた自治体での観光振興の取り組み―神奈川県横須賀市と東京都中野区の事例研究によるモデル構築―』です。 表紙・目次・要旨を含む全88ページ、本文のみでは83ページで構成されています。PDFは以下の通りです。 論文のスライドは以下の通りです。 ↓noteに論文を転載しました。こちらは目次になります。 ↓はてなブログにはGo

卒業論文のテーマと論文公開の理由

卒業論文(学士論文)のテーマについて卒業論文のテーマに位置情報ゲーム「Ingress」(Niantic, Inc.)を選びました。 2015年の1月(大学1年次)からIngressを始めて、いくつかリアルイベント(アノマリーやファーストサタデー、ミッションデイ*1)に参加してきたのを経て、卒業論文のテーマになり得るのでは、と大学2年次の終わり頃に思ったのが最初。この時は具体的な研究内容や研究方法は考えておらず、単純に「卒業論文が書けそう」と思っただけでした。 「卒業論文が

位置情報ゲーム「Ingress」に関する学士論文(卒業論文)の引用表記の例|内田悠貴

引用表記で悩んだ時や迷った時の参考にどうぞ。 1. 論文PDFおよび論文概要ページの場合 内田悠貴(2018年10月1日)『位置情報ゲーム「Ingress」を用いた自治体での観光振興の取り組み―神奈川県横須賀市と東京都中野区の事例研究によるモデル構築―』、https://ruindig.hatenablog.jp/entry/ingress/rd-yu-graduate-thesis, [参照日] 2. noteに掲載した各項目の場合 note(ノート) by Rui

学士論文『位置情報ゲーム「Ingress」を用いた自治体での観光振興の取り組み—神奈川県横須賀市と東京都中野区の事例研究によるモデル構築—』|目次|内田悠貴

【このページについて】 私、内田悠貴(RuinDig)の学部卒業論文(学士論文)である『位置情報ゲーム「Ingress」を用いた自治体での観光振興の取り組み—神奈川県横須賀市と東京都中野区の事例研究によるモデル構築—』をnoteで公開しました。論文PDFは以下になります。表紙・論文要旨・目次・本文を合わせて88ページあります。執筆時期は2017年です。 <キーワード> Ingress(イングレス)、位置情報ゲーム、横須賀市、中野区、観光振興 論文関連PDF at Goog

論文要旨|内田悠貴

位置情報ゲーム「Ingress」を用いた自治体での観光振興の取り組み —神奈川県横須賀市と東京都中野区の事例研究によるモデル構築— 内田悠貴 <論文構成> 第1章 はじめに 第2章 Ingressについて 第3章 先行文献研究 第4章 研究方法 第5章 研究結果  1.SNS投稿の検索・調査結果  2.横須賀市へのインタビュー  3.中野区へのインタビュー 第6章 結論 参考文献 <論文要旨>  本論文のテーマは、神奈川県横須賀市と東京都中野区でのスマートフォンアプリケ

第1章 はじめに|内田悠貴

 私は日常の中でスマートフォンアプリケーション「Ingress(イングレス)」をプレイしている。Ingressをプレイする中で、日経トレンディ2015年7月号『僻地に人を動かしたのは「ゲーム」と「産業革命遺産」』という記事を読み、ゲームの要素を別の領域に応用して社会課題の解決を目指す「ゲーミフィケーション」という言葉を知った。位置情報ゲームや「ゲーミフィケーション」はIngressがリリースされる以前から存在するが、同記事中の”(ゲーミフィケーションの)象徴的な事例はなかなか

第2章 Ingressについて|内田悠貴

① スマートフォンアプリケーション「Ingress(イングレス)」とは、2016年7月にリリースされたスマートフォンアプリケーション「PokémonGO(ポケモンGO)」を開発・運営するNiantic, Inc.(Niantic社)が2012年11月に招待制テストプレイをAndroidにて開始し、2013年12月にAndroid版アプリを正式リリース、2014年7月にiOS版アプリを正式リリースした位置情報ゲームである。  プレイヤー*1は、XM(エキゾチックマター)と呼ばれ

1. 先行文献研究:フィールドミュージアム構築における代替現実ゲーム「Ingress」の活用(白井暁彦・小瀬由樹・上石悠樹・長澤奏美・美濃部久美子・木村智之、2015年)|内田悠貴

第3章 先行文献研究 先行文献研究においては、Ingressに限らず、他の位置情報ゲームを用いた観光振興の取り組みについての研究や自治体から発表された報告書を取り上げた。 1. 先行文献研究:フィールドミュージアム構築における代替現実ゲーム「Ingress」の活用(白井暁彦・小瀬由樹・上石悠樹・長澤奏美・美濃部久美子・木村智之、2015年)<先行研究内容>  市域をひとつのミュージアムと見立て、電気的・市民的ネットワークによって、市民が主体的に生きたミュージアムに関わる必要

2. 先行文献研究:地域活性化におけるIngressの可能性(岩手県庁Ingress活用研究会報告、2015年)|内田悠貴

<先行研究内容>  この報告は、2014年度に岩手県の職員有志による自主的活動として調査研究を実施したテーマ「Ingressの活用」について、活動経過、実績、知見などをまとめたものである。よって、岩手県が公式に進める観光政策などと調整や整合を図っているものではなく、必ずしもそれらとは一致しないことが予めことわられている。  IngressはNiantic, Inc.が提供する陣取りゲームで、 ・ 青または緑の2つの陣営のいずれかに所属して、「ポータル」と呼ばれるスポットを占拠

3. 先行文献研究:携帯位置情報ゲームと観光体験―ゲーミング・ツーリズムの実態と展望―(天野景太、2010年)|内田悠貴

<先行研究内容> 1. 概要  『コロニーな生活☆PLUS』(以下、「コロプラ」と表記)という携帯電話端末で遊べるコンピューター・ゲームがある。コロプラは、携帯電話端末に搭載されたGPS(Global Positioning System)機能を利用して、ゲームのプレイヤーが長い距離を移動したり、地球上の特定の地点に到達することで、よりゲームを有利に進めることができたり、ゲーム内のストーリーに進展がみられたりする「携帯位置情報ゲーム」の嚆矢である。このコロプラに代表される携帯

4. 先行文献研究:観光周遊支援ゲームのこれから(倉田陽平、2013年)|内田悠貴

<先行研究内容> (1) 概要  スマートフォンの爆発的普及に伴い、全国各地で人々の観光周遊に役立つスマートフォンゲームが登場している。本先行研究ではそれら「観光周遊支援ゲーム」の7事例を概観し、これらに対する学生の関心調査も踏まえて、ターゲティング、適切なゲームジャンル、動機付けの手法、位置判定技術、コンテンツ制作の協働化、存在感の演出、ゲーム観光後の行動誘発、観光地のデータ取得など、今後の観光周遊支援ゲームの企画・設計において考慮すべき要素について議論する。 (2) はじ

5. 先行文献研究:位置情報ゲームコンテンツによる地域活性化 京都・大阪・和歌山の事例から(渡辺武尊、猿渡隆文、中道武司、菊池大輔、2013年)|内田悠貴

<先行研究内容> (1)緒言  位置情報ゲームの草分けと言えるコロプラ(コロニーな生活プラス)などで利用される位置情報と地域のリアル店舗での連携企画は地域で新たな観光需要を喚起している。  このような事例はまだ数が少ないが、各地域にはさらに多くの需要があると思われる。しかしコロプラなどの大手のゲームと連携するだけでなく、予算や需要に合わせた位置情報コンテンツも求められているのではなかろうか。そこで、本先行研究では位置情報ゲームを各地域ごとにカスタマイズし、地域のイベントなどで

6. 先行文献研究:スマートデバイス向けアプリケーションとゲーミフィケーションによる地域活性化の可能性(田畑恒平、2016年)|内田悠貴

<先行研究内容> 1. 検討背景  スマートデバイスの急激な普及に伴い、スマートデバイスならではのARなどの機能を活用したアプリケーションを開発することによって、大きな話題を呼び地域活性化につなげている事例も少なくない。ここでは地域活性化におけるスマートデバイス向けアプリケーションの取り組みと効果を、岩手県及び神奈川県箱根町の事例を通じて概観しつつ、地域活性化におけるスマートデバイス向けアプリケーション技術を使った活用の取り組み及びその課題について論を進めている。 2. 地

7. 先行文献研究:岩手県庁ゲームノミクス研究会中間報告書(岩手県庁ゲームノミクス研究会、2016年)|内田悠貴

【岩手県庁ゲームノミクス研究会が2016年に発表した中間報告書について、「ゲームとのコラボレーション指針の提案について」という項目を中心にまとめる。】 <先行研究内容> 1.検討の背景  現状として、Ingressによる観光振興などの取り組みや「ゲーム×岩手県」のコラボ企画の事例が存在することからゲーム業界において岩手県が有名であるとしている。一方で、コラボの観点やノウハウの共有に課題があるとしていて、各所属のコラボの観点・進め方がある中での県としての取り扱いがバラバラになら