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【パークマネジメントを学ぶ・おすすめ4本 #都市系ブックソムリエ #8 】

割引あり

#都市系ブックソムリエ として、おすすめ本を紹介していきます。

今回は、パークマネジメントを学ぶための最新の4冊を紹介します。今回はXでアンケートをしたところ、人気が高かったので、「パークマネジメント」をテーマに取り上げます。実は前回も2位につけていました。

アンケートは、Xコミュニティ「都市系|Urbanist Vibesで行っていますので、よろしければジョインください。

パークマネジメントは、近年急速に展開される、Park-PFI(公募設置管理制度)による民間等の参入によるパークマネジメントが盛んです。しかし、個別の都市公園で検討され、また自治体も多くの場合初めての事例で、さらに、これまでの都市公園の既成概念を取り払い、公募や事業を進める必要があり、各地で模索の色があります。

都市計画研究室(泉山ゼミ)でも毎年のように都市公園のテーマが話題です。

泉山としても、パークコンテンツ研究会や学会論文でパークマネジメントを研究してきました。

それでは、おすすめ本4冊を紹介します。


1.都市公園のトリセツ: 使いこなすための法律の読み方

▶︎まずは、都市公園のトリセツです。パークマネジメントを展開するにあたり、法律や基本知識を読み解かないとできるものもできません。意外に都市公園は曖昧な部分が多いために、思わぬ発見があるでしょう。その上で、近年増加し、Park-PFIに代表される民間参入によるパークマネジメントについて深めていくと良いでしょう。本書では、行政が都市公園を使いこなす上での対策や課題、公民連携でのパークマネジメントの方法、市民が都市公園を利用する上での疑問などがまとめられて、都市公園の曖昧さと近年のパークマネジメントの動向が理解しやすいでしょう。

2.スキーム図解 公民連携パークマネジメント: 人を集め都市の価値を高める仕組み

▶︎稼ぐパークマネジメントとして、公民連携により展開される中で、公園の経営戦略の視点で整理されています。また、15のパークマネジメントの事例をベースに、事例から学ぶケースメソッドのように事例紹介があります。さらに、公民連携手法の考え方と使い方では、どの施設に公民連携に向いているかなどの視点の解説や、都市公園だけでなく、「まちづくり」の視点で周辺の中心市街地エリアまで視野に入れたパークマネジメント事例による示唆など、今後、パークマネジメントを展開する上で、欠かせない要点もまとめられているのも良いです。

3.公園が主役のまちづくり—パブリックスペースのつくり方・活かし方

▶︎こちらは、日建設計総合研究所(NSRI)のチームが、パブリックスペースの注目の理由から、都市公園における官民連携事業の取り組み、NSRI式の事業化実現の手順や公共空間コンサルティングの方法や事例を紹介しているものです、いわば、日建設計総合研究所のパークマネジメント手法論ともいえるかもしれません。具体的に、コンサルタントがパークマネジメントを展開するにあたっての手法が示されている稀有な書籍で、パークマネジメントを進めるにあたっての事業推進のヒントが満載です。

4.パークマネジメントがひらくまちづくりの未来

▶︎最後に、「パークマネジメントがひらくまちづくりの未来」では、近年のパークマネジメントは、=民間企業の参入や収益施設を前提としたパークマネジメントを指すことが増えて久しいが、これまでずっと都市公園を考え、実践してきた、造園分野や都市公園にまつわる実践者たちが捉えているパークマネジメントはまさに言葉通り、公園経営としてのパークマネジメントとして捉えている節がある。それは、事業や収益だけでなく、公園の価値や公園に関わる人材なども含まれる。そんな著者らが、パークマネジメントとは何か、パークマネジメントの手法、そして、パークマネジメントのこれからの多様な可能性の視点を示してくれている。パークマネジメントは公民連携や事業だけではないことを今一度気付かされる本だと思う。

いかがでしたでしょうか。

近年、日本各地で展開されるパークマネジメントについて、様々な事例とともに書籍も少しずつまとまってきています。多様な意味合いや価値のある都市公園を人口減少、行財政の逼迫の渦中にある日本において、海外都市とは状況の異なる中で、あるいは正解のない中で、実践事例ベースで、より良い解を積み上げている状況が日本のパークマネジメントの現在地ではないでしょうか。そんな中で、パークマネジメントの学びと実践に役立つおすすめ本を読み解いて、次なるパークマネジメントを切り開いていきましょう。

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