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【ウォーカブルシティを学ぶ・おすすめ4本 #都市系ブックソムリエ #5 】

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#都市系ブックソムリエ として、おすすめ本を紹介していきます。

今回は、ウォーカブルシティを学ぶための4冊を紹介します。

特に日本語ベースで読めるものを紹介していきます。Xでのアンケートで一番多かったです。

2020年代に入り、日本では、ウォーカブルシフトが起こっています。国は次代の都市再生施策として「居心地が良く歩きたくなるまちなか」(=ウォーカブルシティ)を都市再生施策に掲げました。2020年の都市再生特別措置法の改正により、様々な制度、税制、補助金、ガイドラインなどの政策パッケージを展開しています。

しかし、ソトノバ記事にもあるように、日本で「ウォーカブルシティ」は言葉としては急に出てきた感があります。

参考)ウォーカブルとは何か|ソトノバTABLE#37レポート



もちろん、中身はこれまでのパブリックスペース活用を受けて、都心部、地方都市それぞれに使える流れになっています。

では、ウォーカブルシティとは何なのでしょうか。 日本語に邦訳された書籍から学んでいきましょう。(来年には、ウォーカブルシティ本が出せるように、現在執筆してますので、お楽しみに)

1.ウォーカブルシティ入門: 10のステップでつくる歩きたくなるまちなか

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▶︎まずは、その名の通り、ウォーカブルシティ入門です。都市プランナー/ジェフ・スペックのウォーカブルシティの最初の書籍です。原著では、10周年アニバーサリー版改訂もありますが、邦訳本では、こちらになります。アメリカでのウォーカブルシティをどう進めるかのジェフのウォーカブルシティ理論を読み解くには不可欠です。アメリカの社会状況を踏まえた上で読み込むと学びが多いと思います。ただ、図版がないので、一気に集中して読むことをオススメします。

2.フランスのウォーカブルシティ: 歩きたくなる都市のデザイン

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▶︎フランスのウォーカブルシティです。フランス在住のヴァンソンさんの書き下ろし。ヨーロッパの都市はまたアメリカとは違い、歴史も長く、その点では日本にも共通する点があります。パリの15分都市など、ウォーカブルシティに通ずる話が多いところも特徴です。公共交通、駐車場などの交通政策との両輪やマスターアーバニストの存在も興味深いです。

3.人間の街: 公共空間のデザイン


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▶︎こちらは名著、ヤン・ゲールさんの人間の街です。ウォーカブルシティは最近は言い換えると人間の街、人中心の街と言い換えるのがわかりやすいと思っています。その車中心から人中心へのウォーカブルシフトにあたって、そもそも人のスケールでつくる街、人の行動、コミュニケーションや認知の理解など、心理学のアプローチも踏まえた、ヤン・ゲールさんの長年のアーバンリサーチに裏打ちされた理論や気づきを学び取りましょう。

4. ストリートファイト: 人間の街路を取り戻したニューヨーク市交通局長の闘い


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▶︎先日、2回目の来日をしていた、元ニューヨーク市交通局長、ジャネット・サディク・カーンさんの、まさにタイトル通り、ストリートファイトの伝記です。ニューヨーク市という大規模行政にインハウスで入ったジャネットさんが短い任期で、車社会のアメリカで、車中心から人中心の、道路の広場化(プラザプログラム)やタイムズスクエアの広場化、自転車レーンやバイクシェアなど、交通局長としての仕事を果たし、その苦闘の戦いを記したものです。こちらもボリューミーなので、集中して読み解きましょう。

いかがでしたでしょうか。
ウォーカブルシティを学ぼうと思った時に、何から手を取ればいいのか。それにお答えする4冊を紹介しました。まだまだ日本語に邦訳された書籍は少ないです。英語にも手を広げて情報収集すると良いです。その辺はまた次回にでも紹介したいと思います。

一応、国内のウォーカブルシティ(居心地が良く歩きたくなるまちなか)関係の政策は、パブリックスペース活用事典でも図解つきで紹介していますので、こちらも併せて実践や学びにお役立てください。

参考)パブリックスペース活用事典: 図解 公共空間を使いこなすための制度とルール


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各地でウォーカブルシティが議論や実践がなされていますが、ぜひ本質を理解して、取り組んでいきましょう。

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