ラグビー夏合宿の聖地・菅平に向けて(前編)
RUGGERSオリジナルコラム
「ラグビー夏合宿の聖地・菅平に向けて」
筆:廣瀬俊朗
1981年生まれ、大阪府吹田市出身
元ラグビー日本代表キャプテン
株式会社HiRAKU 代表取締役
NPO法人 Doooooooo 理事
~菅平の特別な夏~
日本代表の年内の活動が厳しくなったと報道された。まだまだ道を探っているようだが、先は見えない。個人的にも代表選手が早く活躍しているところを見たいと思う。
大学ラグビーの対抗戦は10月から開幕予定。観戦スタイルや試合会場までの移動など、色々と制限がかかる中での試合になる。これまで以上に選手にタフさが要求されるであろう。また、想定外のことが起こる可能性がある。その時にリーダー陣の迅速な決断の下にチームとして機能するかどうかが大事になる。平時にはないリーダーシップが必要とされるであろう。リーダー自身としては、まず怪我もせずにパフォーマンスを上げて試合に出続けることが大事になるのではないかと考える。
これまで菅平(注1)や春の練習試合などで新戦力も含めて各校の状況がわかった上での公式戦であったが、今年は例年以上に情報が少ないので、どうなるのかわからない。母校である慶應大学は、栗原徹ヘッドコーチも2年目となり、よりスタイルが出てきているのではないか。またキャプテンの相部開哉は周りからの信頼も厚く、素晴らしいキャプテンになりつつある。このまま順調にシーズンが始まってほしいと思う。明治や帝京も強い。あまり情報がない中で、ここからどういった戦いが繰り広げられるのか待ち遠しい。
菅平といえば、この夏「WE ARE スガダイラーズ」(注2)というプロジェクトのクラウドファンディングを実施していたが、見事に目標金額である5,000万円をクリアし、最終的には6,000万円を越える支援が寄せられた。ラグビー選手にとって一度は訪れたことがあるラグビーの聖地。僕らにとっては、ほとんどきつい思い出しかないが、たくさんの想いが詰まった場所だったので、目標をクリアできて良かったと思う。私自身もチャリティーイベントに出演させていただいたが、少しでも力になれたのであればよかった。
後編では菅平の思い出について書きたいと思う。
(注1)菅平
長野県上田市にある菅平高原。高地にあって比較的涼しく、夏合宿に適している。100面以上のラグビーグラウンドがあり、毎年800以上の学校・チームが合宿に訪れる、まさにラグビー夏合宿の聖地である。
(注2)WE ARE スガダイラーズ PROJECT
新型コロナウイルスにより、多くの学校・チームが合宿を中止したため、菅平も甚大な影響を受けた。菅平高原旅館組合が主導となって、菅平の存続を目的としたプロジェクト。
日本ラグビー選手会公式
選手とつながる無料ラグビーアプリ「RUGGERS」
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