取材・執筆・推敲 書く人の教科書

以前のnoteを公開してもう半年以上経過していました。この間全く本を読んでいないわけではないのですが、読んだ結果、内容がnoteを更新するほどでもなかったり、逆に難しすぎてなかなか理解が追いついていかないものだったりで…

いやはや。それでも遅読家であることは変わりませんし、集中力がないので、本によっては読みかけで寝かせてしまうことも多々あります。

そんな僕が久し振りに読み終えて、出会えて良かったなと思う本が表題の「取材・執筆・推敲 書く人の教科書」です。

Amazonで注文したのですが、なぜこれに出会えたのか全く覚えていません。ただ、タイトルを見たときこれは読んだほうがいい気がすると感じたことは覚えています。

というのも、一昨年9年間働いた仕事を辞め、たまたま縁あって今フリーペーパーの編集の仕事をしています。その中でいろんな原稿を書くのですが、如何せん人数の少ない職場なので、研修みたいなものがあるわけでもなく、とりあえず話を聞いて書いてみてと言われ、おろおろしたのが約2年前です。バックナンバーなどを参考にしながら、たまに同席するプロのライターさんの取材を横で盗みながらなんとなくやってきましたが、今後もっと良い物を書くためにはちゃんと勉強しなければと、いや今がどのレベルか分からないので自分がどのレベルなのか一つ尺度を持つことと、何か教材があるのなら一度勉強をしておいてもいいのではないかと感じた記憶があります。

1冊読了しての率直な感想としては、

普段僕の書いている原稿とこの本で言われている原稿はちょっと種類が違うのかなと感じたことが1つ。

頭の中でぼんやりこんな風にしたほうがいいんだろうなと思っていてなかなかできていなかったことが、1冊を通じて丁寧に書いてあり、もっとちゃんとしようと感じたことが1つ。

密かに数年前から考えている本の執筆がなかなか進まないのですが、この本に書かれていることを参考に丁寧に整理していけばできる気がする。けど、あとがきを読んで「途方もないことだ。一人でやるには心が折れてしまいそう。」と感じたことが1つです。(※けして本の内容が悪いとかじゃなく、漠然と本を作るということをイメージしてたところに、具体的にやるべき事が見えることで作業量が理解でき、僕の中のなまけものが出てきてしまったというだけの話です。)

著者の古賀史健さんが本の中で定義され、整理されている色々な言葉(ライターや編集、取材、執筆、推敲などなど)が丁寧な説明と独特の喩えがとても分かりやすく、また全体的にとても平易な言葉で書かれている印象があったし、文章のリズムも僕にあっていたのか、集中力のない僕でもわりと順調に読めた気がします。

取材、執筆、推敲の3つに原稿を書くにあたっての必要なことが分けてあり、どの部分もとても丁寧に書いてあったのでとても分かりやすかったです。

取材はまず事前の準備が大切だということ。そして相手のことをきちんと理解したい、「好きになる」ことが大切だということ。僕も少ない経験の中でどうしても興味が持てない分野はあるので身につまされる気持ちでした。そして取材が終わった後も不明点を残さないようきちんと調べたり、必要であれば再度電話などで取材をしたりすることなど、読みながら確かにそうだよなと感じることがたくさんありました。

執筆に関してですが、ここが僕の今の仕事と、かなり異なる部分でしたがそれは置いておいてもとても参考になることがたくさんありました。特に時間に追われいきなり書き始めてしまうこともある僕にとって、きちんと足を止めて骨組みを考えて書きだすことは今一度意識して行きたいことだなと感じました。

また一般的に言われる文章の書き方の定形である「起承転結」とは異なる、これまであまり勉強をしていなかった僕には新鮮な形を色々知ることができたことはとてもありがたかったです。詳しい内容はぜひ読んでみていただきたいなと思います。

僕は普段そこまで長い記事を担当していないので部分によっては当てはまらないかなと感じる所もありましたが、今後書いてみたい本はかなり長文になるかもしれないのでそこに向けて骨組みをしっかり組み立てていきたいなと思いました。

推敲に関しては本当に参考になりました。これは僕的に一番知りたかったことなのかもしれません。短い記事を担当することが多いので余計な言葉は極力避けつつそれでも面白い記事にしたく表現を色々考えるのですが、いつも文字数をオーバーしてしまい書き上げるところで頭を悩ませていました。前段の執筆の部分から推敲まではすぐに取り入れて今後に役立てたい。

いや言ってみれば全部大切なんですけどね。。。


かなり分厚い本なんですが最初に言った通り、分かりやすい言葉でまとめられていたし、言葉のリズムもとても心地よく最近読んだどの本よりも読みやすかったです。もしこれから取材をして原稿を書くようなお仕事を始められる方がいたら一度読んでみるといいかもしれません。オススメです。


さて少し長くなりましたが、ここまで読んで「なんだこの文章!」と思われた方。すいません。本は読んでとてもよかったと思っているんですが、読んだからと言って文章を書く実力はすぐには僕の身に付かなかったみたいです。

これから精進したいと思います。

それでは長々とお付き合いいただきありがとうございました。

今回はこの辺で失礼したいと思います。




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