2019W杯 Pool A Japan(JPN) v Ireland(IRE)

https://jod.jsports.co.jp/p/rugby/worldcup/73877-V

AT SOの視点

高校生「岸岡さんがボールを持った時に見るところってどこですか?」
岸岡「自分から1番遠いところだね。」
高校生「裏ですか?」
岸岡「そうだね、裏もそうだし、外も見るし逆目も見るかな。」
高校生「オフ・ザ・ボールの時そうですか?」
岸岡「そうだね」

03:42 AT ドロップアウトのレシーブ

岸岡「ん、なんでここにSOいるんだ?普通真ん中じゃない?」
井坂「推測ですけど、SO左において、右にはFBがいるとかじゃないですか?」
岸岡「うーん、どうなんだろうね。とりあえず真ん中にマフィー置いてるからそこでBD作りたいっていう意図はありそうだよね。」

13:14 DFエアコリジョンについて

高校生「相手がボール取った瞬間にタックル行くのはリスクあるんですか?」
岸岡「空中でタックルするのがダメなんだよね。危険だからね。で、このシーンはアイルランドの人の方が上手くて高く飛べてるから止められないね。」

16:15 AT ショットの選択

岸岡「ここもショットだね。高校生とかだったら時間が短いからあれだけど、大学以降になると3点の積み重ねがだいじになってくるから、いずれ悩む時が来ると思う。」

AT ファーストレシーバーにHO

井坂「改めて見ると堀江選手がファーストレシーバーに入ることめちゃくちゃ多いですね。」
岸岡「The フッカーって感じだよね。」

39:50 AT キックオフと時間

岸岡「今のキックオフって時間を意識してIREは深い所にキック蹴ったんだよね。基本的に自陣でプレーをするとリスクだから。結果的に長すぎちゃったけど。」

AT 裏のスペース

高校生「サッカーをやってたんで、試合を見る時に基本的に相手の裏を見るんですけど、ラグビーだと後ろに人がいるせいでキックを蹴るのが難しいとかありますか?」
岸岡「ラグビーだと後ろにいる人を前にあげることを考えるんだよね。例えば外に攻撃したら、後ろにいる人が慌てて前に動いてくるかもしれない。そうなったら裏が空くからキック蹴れるよね。」

タックルの入り方

高校生「タックルって横からしても大丈夫なんですか?」
岸岡「オッケーだけどそういうシーンはほとんどないね。」
高校生「WTBはいつタックル行くんですか?」
岸岡「前に出るDFの方法と、外のスペースを抑えるためにタッチラインに流していくDFの方法があるんだけど、それは人数次第で変わってくるんだよね。相手と人数が同じなら前に出てタックルするけど、相手より人数少ない時はタッチラインに向かって追い出すように走ってタックルしなきゃいけなくなる。」
井坂「WTBだったらシンプルに、一番端っこの選手をどうやってタックルするかって考えると分かりやすいかもね。目の前に端っこの選手がいるなら前に出ればいいし、もっと外にいるなら手が届く距離まで外に走っていかなきゃいけないって考えると判断しやすいかも。」

DF キック処理に誰が入るか

高校生「SOもラインに入るときはあるんですか?」
岸岡「チームによるけど、基本前にいるよ。後ろに誰がいってもいいんだけど、キックとかが上手い人とかが後ろにいるといいよね。だからSOが後ろにいることもある。」

AT サッカーの視点から見たキックパス

高校生「自分的にはもっとキックパスを使うべきだと思うんですよね。手で投げられる距離って限度があるけれど、キックなら一気に場面を変えられるからいいと思うんですよ。」
岸岡「いい視点だね!キックは唯一時間と人をかけずにボールを運ぶオプションなんだよね。」
高校生「キックってどこに蹴ってもいいから自由度が高くていいと思うんですよね。」
岸岡「基本的にラグビーの考え方として、スペースにいち早くボールを運びたいんだよね。ただ、DFもスペースを埋めるために動くのよね。そうなると、どこか違うところにスペースが空くんだよね。で、人はだいたいボールのある方によっていっちゃうから逆サイドにキックパスとかができると有効だと思う。」
高校生「サッカーだとそういうプレーってすごく難しくて息があってなきゃいけないんですけど、ラグビーだとどうですか?」
岸岡「コミュニケーションが本当に大事。SOが空いてるからって勝手にキック蹴ってもWTBが準備してないとキャッチできないから、WTBがしっかりコールすることが大事だね。」
高校生「実際の試合を見てるとキックパスがあんまり使われてないんですけどなんでですか?」
岸岡「なんでだと思う。」
高校生「蹴れるほどのスキルがないとかですかね。」
岸岡「DFがキックパスできないような位置にセットしてるから難しいんだよね。あとは、手でパスした方が精度が高いんだよね。キックってリスクが高いから毎回そのリスクをとるってなると難しいんだよね。」
高校生「相手にキックくるかもなって思わせることが大事だなって思います。」
岸岡「キックのキャッチって背高い人の方が有利だったりするから、相手と味方の体格の違いとかも計算に入れる必要があるからキックパスしづらいときもあるんだよね。」
井坂「あとは戦術的には100回やって100回成功するような再現性の高いプレーが要求されるんだけど、キックパスって再現性自体がそれほど高くないからチョイスされないっていうのはあるかな。でもこれからルールとかが変わってくるとキックパスが主流になる時代がくるかもしれないよね。」
高校生「そう考えると日本人って背が低いからハイパントを蹴らない方がいいと思うんですよね。」
岸岡「日本がハイパントを蹴らないっていうのは面白いね。違うことを日本だけがやってたら、他のチームからしたら練習してないプレーに対応しなきゃいけないようになるから難しいよね。もちろんハイパントを蹴る理由って他にも色々あるからそれはこれから考えていってほしい!」

AT パスの練習について

高校生「パスで右をずっと練習してたんですけど、左練習するようになったら右が苦手になったんですよね。手首の可動域が左右で違ってて。どうしたらいいですかね?」
岸岡「今得意な方をいっぱい練習した方がいいと思う。それで苦手な方を上手い方を意識しながら合わせていくといいと思う。結局慣れだからね。」
井坂「高校でのパスの練習って左右均等にやるけど、普通に考えて利き手の方が上手くなっちゃうと思うんだよね。だからこそ、利き手じゃない方をいっぱい練習しておくっていうのはいいことだと思う。あと、ラグビーの構造的に右に投げるパスの精度が高いっていうのは大事だからそっちから極めていくっていうふうな考え方もありだよ。」


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