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#33 「選手」の価値を超えて

スポーツにはたくさんの感動があります。
快勝の試合、接戦の試合、惜敗の試合。
肉体の限界を凌駕するようなプレー、胸のすくような頭脳プレー。
とにかく強い、とにかく速い、とにかく高い、その卓越した能力。
試合前後も含めた、友情、ライバル、先輩後輩、古巣などのヒューマンストーリー。
新人選手の活躍、ベテラン選手の貢献、傷病からの復帰。
そんな名場面の数々に、マルガオ(筆者)は幾度も涙を流してきました。

ところが。
今回のnoteの主役がプレーしている姿を、ファン歴の浅いマルガオは観たことがありません。
けれども、これまでのどんな感動の場面より、マルガオにとってのスポーツ選手の価値を高めてくださった方です。

今回は、マルガオのクボタスピアーズ熱を2.3℃上昇させた選手へのファンレターです。

1時限目:スポーツ解剖学

クボタスピアーズのファンサービスには人気の企画がたくさんありますが、2020年のオフシーズンに始まったオンラインイベントもその一つでしょう。
第9回は「僕たち筋トレ大好きラガーマン」。
ラグビーチームらしい魅力にあふれた企画です。

‪ラグビートークLive‬ ‪「僕たち筋トレ大好きラガーマン‬」 ‪を実施しました🦄‬ 💪筋トレあるあるトーク 💪自慢の筋肉披露 💪トレーニングレクチャー など、今回は選手のこだわりを深く狭くデカく追求した1時間でした! 筋トレに対し...

Posted by クボタスピアーズ-Kubota Spears- on Sunday, August 23, 2020

ゲストは、日頃から共に工夫しながら筋肉トレーニングに励んでいるという、田村玲一選手髙橋拓朗選手近藤英人選手
3選手のトレーニング観からは、単なる肉体的な労作ではなく、精神的な鍛練や自己表現に近い感覚が読み取れました。

その中で「ラグビー学」と銘打ちたくなるトレーニング観を披露してくださったのが、今回のnoteの主役、田村たむら 玲一れいいち選手でした。

田村選手は、一般的なトレーニング知識に留まらず、解剖学まで勉強したそうです。
その姿勢は、ややもすると哲学的とも表現したくなるほど。
自身を高め得るあらゆる方法論を試し、身体の反応をじっくり観察し、提唱されている理念への共振をはかり、必要だと見定めたものは資格まで取得する、求道者のようなオーラを纏っているようにマルガオの眼には映りました。

屈強な肉体に、やさしい笑顔とやわらかい話し方。
きっと、とても繊細で思慮深い方なのだと直感し、オンラインイベントのさわりでは、すっかりファンになっていました。

2時限目:スポーツ教育学

1時限目でご紹介したオンラインイベントでも筋トレメニューを丁寧に説明してくださった田村選手。
天性のものなのか、努力して獲得した能力なのか、とても分かりやすい説明でした。
日頃から、前述したトレーニングに関する資格を以て、他の選手に助言することもあるようです。

そんな田村選手の能力を活かし、さらに引き出すことが期待されるニュースが流れてきたのは初夏。

クボタスピアーズ船橋・東京ベイのアカデミーコーチへの就任です。
田村選手は、ご自身が公言されている情報では現在リハビリテーション中。
選手という立場とは少し異なるベクトルからラグビーを見つめる時間を負傷期間中に持てたということを前向きに捉え、独自に課題を持って挑んでいらっしゃるとのこと。

アカデミー生にとってはトップレベルの選手から学べるだけでも嬉しい時間でしょうが、その選手が「将来に及んでトレーニーに何をもたらしたいか」まで考えてコーチをしてくれるなんて。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイのアカデミー選手たちへ及ぼす影響を思い描き、胸が熱くなりました。

ラグビーは負傷がつきもののスポーツです。
正しい身体の使い方を身につけることで大きなケガなく競技を継続できるように。
単なる技術の「指導」に留まらず、基底に「教育」の観点を据えたコーチの下で、自分を守り仲間を守り対戦相手を守ることができるラグビー選手がたくさん輩出されそうですね。

3時限目:スポーツコンディション科学

2時限目の指導力を活かして1時限目のオンラインイベントでも紹介されていたのがAnimalアニマル Flowフロー®というトレーニング法。
器具を使用せず、自重で行えるもので、動きの美しさも魅力です。

Animal Flow®の指導には資格が必要だそうなので、弊noteでの詳しい説明は避けます。
Animal Flow®公式サイトのトップページ
に動画があるので、トレーニングに興味がある方、ダンス鑑賞がお好きな方は、ぜひご覧ください。

田村選手は2019年にAnimal Flow®インストラクターの資格を取得していらっしゃいます。

今秋、田村選手はAnimal Flow®のオンラインセッションの取り組みも開始。
対象は選手からファンまで幅広く、オンライン会議システムを用いて、基本的には一対一で教えてくださっています。

実はマルガオも受講しました。
何を隠そう(隠してないけど)、マルガオは運動能力を前前前世に置き忘れてきたと評される、「思い通りに身体を動かす」ということに壊滅的な人間。
さらに柔軟性も悲惨で、前屈して床に手をつくなんて拷問に等しいと感じています。

そんなマルガオが田村選手の助言の通りに身体を動かしたら、足首が、手首が、肩甲骨が、びっくりするくらい優等生になってササッと動いたのです。
魔法をかけてくださったのかと思った。。。
あらゆる関節は軟体動物のように・・・と言いたいところですが、さすがにそんなミラクルは起きず、それでも「田村選手のお手本にまずまず近い姿勢を取れたのでは」と自負できるくらいには動けたはず。(そう信じたい)

開幕節に遠征した日のように、早朝4時起きで挑んだ1時間。
朝から爽やかな汗を流して始まった一日は、とても充実していました。

特筆したいのは田村選手の指導力の一端が垣間見えたセッション冒頭。
セッションが決まってからずっと、とってもとっても緊張していたのですが、いざ始まると田村選手が目線を揃えて話しかけてくださって、身体を動かすことへの集中を高めてくださいました。
その「いい空気」を最後まで維持してくださったので、戸惑ったときは遠慮なく質問できました。
わたしの独特な感覚による質問にも素早く的確に答えを返してくださったことが、「思ったとおりに動けた」という気分にさせてもらえた要素だと思います。

ちなみに終わってから思い返すときは(もちろん今も!!)、思い出し緊張がすごいことになっています笑

4時限目:スポーツ社会学

このnoteを書きたくなった最大の感動を最終講義に組み込みましょう。

今やオレンジアーミーの中ではお馴染みのビーチクリーン活動です。

SNSでラグビー関連のアカウントを多数フォローされている方のタイムラインなら、選手による清掃活動を報告する投稿は珍しいものではないと思います。
では、なぜマルガオがクボタスピアーズ船橋・東京ベイのビーチクリーン活動に深く感銘を受けているのか。

それは、この活動が田村選手、髙橋選手、近藤選手が
 『個人的に』 
始めた活動だからです。

初回のビーチクリーンは、繰り返しご案内している「僕たち筋トレ大好きラガーマン」オンラインイベントの開催直前。
それから、季節を問わず、月に一度はビーチでゴミ拾い。
3選手は、それを1年以上継続しているのです。

さらに素晴らしいのは、この活動がチーム内に波及して、回を追うごとに参加者数が増えていること。
その流れは、船橋を離れたKubota Man、稲橋良太さん、孫昇己さんへも。

ついにはフラン・ルディケ ヘッドコーチも参加したと報告するツイート!!
集合写真のみなさんの笑顔が眩しい!!

クボタスピアーズ船橋・東京ベイのファンになったことを誇らしく思うエピソードは枚挙にいとまがないのですが、Spears Beach Clean Clubはその最たるものの一つです。

Spears Beach Clean Clubでは、女子サッカーチーム・京都丹後クイーンズに所属する柏野かしわの海佑みゆ選手とコラボレーションしたTシャツを製作、その売上を海洋問題に関する活動に使用するというコンセプトの下で販売開始。
Furtive threat【目に見えない脅威】をテーマにしたイラストからは、環境問題を自分事として捉えたくなるメッセージが伝わってきます。

クボタスピアーズの人気選手が揃って着ている『Be Clean』Tシャツは、下記のサイトから購入できます。
柏野選手の交友関係の広さが覗えるラインナップの一番上に並んでますよ。

この魅力的なTシャツを手にしたのは、3選手のファン、クボタスピアーズのファン、ラグビーファンだけではないはずです。
そして、購入した方は、Tシャツだけではなく、「海洋問題、環境問題について考える時間」も得たはずです。
それは、クボタスピアーズの選手たちにとって「スポーツ選手が自身のファン以外の人へも【社会問題に取り組むきっかけ】をもたらした瞬間」となったはずです。
こうして田村選手、髙橋選手、近藤選手が手弁当で始めた活動は、チームに拡がり、元チームメイトに拡がり、ファンに拡がり、今ではラグビーに興味のない方へも拡がったと想像します。

スポーツ選手が、スポーツのもたらす感動を大きく超えて、現代社会を生きるあらゆる人に伝わり得る価値を提供したこと。
それは、「マルガオのスポーツ応援史」において燦然と輝く出来事だと断言できます。
ファンとして、これほど選手やチームを誇らしく感じることは、このエピソードを置いて他にないのではないかと確信しています。

特別講義:スポーツ交流学

最後に、田村選手のさらなる魅力をご紹介しましょう。
マルガオの野暮で冗長な説明は不要!!
第48回をとにかく聴いてください。

高校同級生である選手が3名も揃ってトップチームでプレーし続けていることも驚きですが、就学前児童の頃からずーっと同じチームという「ギネス級」の関係である立川理道選手・井上大介選手お二人の間で違和感なくバランサーとなっている田村選手がマルガオのツボです。
(結局ガマンできずに説明しちゃうくらい好き)。

抱腹絶倒間違いなしの神回なので、視聴の際は、周囲の環境には十分にご配慮くださいね笑

閉会の辞:スポーツ田村玲一科学

田村玲一選手への長いファンレターにお付き合いくださり、ありがとうございました。
この拙文が田村選手の魅力を損ねることなくお伝えできていれば幸甚です。
そして、マルガオの知らない田村選手の魅力をご指南くださる方がいらっしゃれば、ぜひ教えてくださいね。

そうそう!
口角泡を飛ばす勢いで田村愛を語ったら

「プレーもスゲーから、ぜってぇ観ろ!!」

というご助言を某トップリーガーから賜りました。
わたしと同じく「田村"前"」の方、楽しみに待ちましょうね。

末節ながら、繰り返しご紹介してきたオンラインイベント「僕たち筋トレ大好きラガーマン」のフルバージョンへのリンクを貼っておきます。
田村玲一選手、髙橋拓朗選手、近藤英人選手の人柄と関係性の良さが感じられる1時間です。
とてもかっこいいので、心して開いてくださいね。


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