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"価値"を巡る私小説〜序文

"時々無性に何かを書きたい衝動に駆られる。それは誰かに見せたいとか、認めて欲しいと言った承認欲求からではなく、自身の頭の中や心内にあるモヤモヤとしたものを吐き出して、形にしてしまいたいという思いからであり、それによってスッキリしてしまいたい、という極めて自分本位な理由からだ。だから、書いたものをオープンにしたからといって、そこに価値を与えて欲しいとは思わない。

では、何を書いたらいいか。自身はそれなりに長く、金融市場に関わる仕事をしていて、日々株式やら為替相場やらの価値の変化がもたらす会社の事業への影響を測る仕事をしてきた。そのため、価値、価格というものは常に一定ではなく、環境の変化や取引する人の感情によって左右されることを身に染みて感じている。

昨今の物価高に於いても、多くの人が"価値"の変動に悩まされることが増えているように思う。

そこで、長く書いていける題材として、世の中の"価値"を巡るあらゆる事に焦点を絞って、私小説かエッセイのように書いて行ければと思う。

テーマとしての"価値"には、数字で表せる価格の他に、人や社会の評価といった抽象的なものが含まれる。とくに他人からの評価というのは、ほとんどの人が日々生活する上で悩まされているであろう事であり、場合によっては、収入などの数字に反映される。また、日々を過ごしやすく生きていくためにも、他人からの評価は高いに越したことはない。ただ、そういった事がストレスをもたらす原因にもなり、厄介でもある。

このように、価値"について考える事は、汎用性があり、一般化しやすいため、自身がどんな状態であろうが、書くことに困らないのではないかと思うのである。

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