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はじめかたのはじめに〜現在のカタチ

第1回目はまずざっくりと、今のカタチになるまでのことをお話しします。

トランク一つの本屋さん

るーこぼんが移動販売車での営業を始めるまでは
赤い旅行カバンに本を詰めてカフェなどでお客様と会って本をお勧めする方法をとっていました。

この時はまだ取次さんとの契約をしておらず、賃貸アパート住みだったこともあり古物商の許可も取れませんでした。

すなわち、仕入れは中古のみ、古本屋さんで定価で買い切り。または自分用に買って読み終わった本を売る。
自分の蔵書を売る&貸すといった方法で本をお届けしていました。
事業目的での古本の購入、販売は古物商許可が必要。
「自分の蔵書を売っている」というグレーゾーン営業です(笑)

古本に少し利益や手数料、交通費などをのせて売るということが気持ち的にできず利益はほとんどありませんでした。

そのかわり、本をお届けに行った際にお茶をご馳走になったり、お庭で採れたお野菜を分けてくださったりとお金ではないところで応援していただきました。

本の仕入れは、読書会を開いてその参加代金を仕入れ(という名のただの買い物w)に充てていました。

新刊を仕入れられるようになる

これでは自分の置きたい本が置けない、偏りが出てしまうということで、数冊からでも本を卸してくださる「子どもの文化普及協会」さんに相談、申し込みをしました。
これで、新品の本を卸価格で仕入れられるようになり、取り扱う本の種類がぐんと増えます。

移動販売車購入に向けて、覚悟が決まる

もっとたくさんの本を置きたい、本屋として認知してほしい、本屋さんのない街にも本を届けたい……などなどいろんな想いが積み重なって、前から憧れていたワーゲンバスの移動販売車の購入に踏み切ります。(裏話は色々あるんですけどねw)

本物のワーゲンバスが欲しかったのですが
・車両価格
・メンテナンス
・山間部や駐車にコツがいる場所での小回り
などを考えて、軽自動車にパーツを組み付けて作る「キャルルックカー」にすることにしました。(身長が足りなくてワーゲンバスを運転できなかったのは内緒です)

車で営業できるようになるまでにやったことは
①日本政策金融公庫で融資の申し込みをする
…事業計画書を作り、相談予約をして面談していただきます。
必要な書類や書き方などは担当の方が優しく教えてくださるのでご安心を!

②自動車工場に車を作ってもらう
…イメージに近い車両の画像を集めて予算と希望を伝え、作業していただきます。

③本棚を組み付ける
…納車されたら本棚を設置。キャンピングカーなどの製作をしている自動車工場にお願いすれば②の時に一緒にやってくれるところもあります。
るーこぼん的には
軽い、かつ強い材料で作ること(重すぎると走らない、軽すぎるとたわむ)
1人で解体、組み立てができること(車が入らない場所での出店のことを考慮)
を考えて、さらに納車からデビューイベントまで一週間しかなかったのでホームセンターで資材を買ってDIYしました。

④本を仕入れる
一番はじめは自分が好きな本、お客様が好きそうな本、絵本、児童書、地域に関係ある本
あたりをまずは仕入れて様子を見てみるといいかなと思います。
本以外に、来店した記念になるものお土産になるようなちょっとした雑貨を2〜3種類ほど置きました。

わがままとトライアンドエラー

お客様が本を選びやすくする工夫や、DIYならではの安っぽい見た目の改善はもちろん、
下の子をおんぶしながらの設営時間の短縮、効率化や出店中の過ごしやすさを考えながら少しずつ改良を加えていきました。

選書の面でも、大型書店ではなかなか出会えない「意志のある出版」をされている出版社さんからの本を置きたい! というところに着地。

たくさん売れて家族にお礼のケーキを買って帰る日もあれば
1冊も売れずに泣きながら帰る日もありました。
冗談ではなくマジ泣きです(笑)
メンタルを立て直すための素敵な1曲もご紹介しますね(笑)

現在はこんな感じです。

ざっくりと駆け足で今までの流れをご紹介しました。

融資のこと、仕入れのこと、出版業界のこと、選書のことなどはすでに参考図書がたくさんあるので、るーこぼんとしては移動販売で本を売ることに特化したことをお伝えできればなと思います。

というわけで次回は
早く本屋がしたい! という方のために、
いきなりですが売り場と棚の作り方について書きます。

次回の記事を読めば、今持っている車ですぐに本屋さんになれます。
しかも低予算!! 車がなくても大丈夫!
お楽しみに♡

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