見出し画像

トゥールスレン虐殺博物館で感じた教育の大切さ

カンボジアでは、医者や弁護士、教師、また知的だからという理由でメガネをかけた人が虐殺された。その数は150万〜200万人にもおよぶという。

それが約40年前にこんな悲劇が起きていたなんて思いもしなかった。

この事実を知ったのは大人になってからだ。私は学校で習った覚えがない。でもトゥールスレン虐殺博物館を訪れて、これは私たちが知っておかなければいけない歴史だと感じた。

誰が虐殺されたのか。それは先ほども述べたように’賢そうな人’だ。

医者や弁護士、教師、さらには眼鏡をかけている人や美男美女という理由だけで虐殺所に送られたふたもいるそう。

それは、ポルポトが農耕社会の実現という極端な共産主義の理想をかかげたから。賢い人がいると文明ができてしまうという考えのもと行われた虐殺だ。

前に述べた賢そうな人たちは虐殺され、それ以外の都市部から追い出され農業に従事させられた人たちも過酷な労働と飢えでかなりの人が亡くなった。

また、虐殺を行なっていたのは10歳にも満たない子どもから20代前半までの若者だったというから驚く。

まだ何にも染まっていない子どもに尋問や虐殺のやり方、ポルポトの思想を教え込んだのだそう。

教育のしようによっては、人を人とみさなず残虐な尋問や虐殺をやってのける子どもに育てることができることを知った。

教育は偉大だ。教育がいかに大切なのか痛感した。

ポルポトは本気で国を良くしようとしていたのだそう。だが、やり方がかなり間違っている。

政治に関心を持っておかないと、極端な思想のトップが出て来てこういうことがまた起きるかもしれない。

トゥールスレン虐殺博物館を訪れて感じたことは、人間は人間に対してこんなにも残酷ななれるのだということ。拷問を受けた部屋や、奇跡的に生還できた方が描いた絵を見たが、その残忍さに驚いた。

想像を絶する拷問を受け、人間としての尊厳は失われていく。食事は十分に与えられず、ベットももちろんない。足枷をつけさせられ、収容者と話をすることも許されない。起き上がることですら許可がいる。

自分で命を断つことすら許されなかったのだそう。

想像もできない痛みや苦痛を味わったのだと思う。

今私たちにできることはこの歴史を知ること。

そして歴史を繰り返さないように次の世代に受け継いでいくこと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?