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社会学 課題1

 社会学、私は好きな教科かもしれない。
勉強方法は、教科書をみながらまとめて気になる用語や問題について文献を読み漁る感じでした。ちなみに、興味があるところだけしか出来てないので
時間ができたらテスト勉強も兼ねてやりたいところです。

以下レポートです。評価はAでした。

 私は教科書の第3部の「女性,クイア,マイノリティ」の章に興味を抱いた.近年,持続可能な開発目標が掲げられジェンダーの多様性を認められつつある中で,19世紀のフェミニズム,同性愛,マイノリティについてまとめる.
1. 女性
19世紀から20世紀前半に女性参政権運動を中心に教育や財産,様々な権利の分配の不平等に対する抗議運動が起きた.これがフェミニズムである.第一波フェミニズムは欧米を中心に1960年以降の法的平等のみによっては実現されない女性差別の問題を焦点化し,人々の心理や価値観にまで浸透しているセクシズムを明らかにした.日本にもウーマンリブなど大きなうねりを起こしたのである
第二波フェミニズムでは自らの心理に根付いた「女らしさ」の意識改革の実践した. 社会から押し付けられた「女らしさ」に対して、生きづらさや「何かが違う」という感覚を持つ女性は多かった.豊かな生活の中で「女らしさ」を演じさせられることに伴う苦痛や日々の生活の中で感じる苛立ちや虚しさを「名前のない問題」と呼んだ.男性優位の家父長制,性別分業に基づいた労働システムの解明と分析を行い,さらには<個人的なことは政治的なこと>であるスローガンのもと,家族や恋人関係といった個人的領域における男女の権力関係や暴力(DV)ポルノグラフィが問題視され広範囲に渡って支配関係の変革の取り組みが現在も行われている.DVの被害件数は2020年には8万件を超え,17年連続で最多を更新している.男性たちが「男らしく」振る舞うために力で相手を支配しようという人は少なくない.生きづらさを感じる女性たちが存在している.そしてパパ活,援助交際の売買春や水商売など,いまも男性にとって都合の良い性が消費され,性が商品化されているのだ.これらの原因は女性たちの所得の低さによる貧困だと考える.未だに男女の所得格差がある.


2.クイア
クイアとは,性的嗜好が異性愛に限らない人たちによって使われる形容詞である.本来の語義は「奇妙な」,かつては日本語の「変態」に近い否定的な意味で使われていたが,1980年末頃アメリカでは性的マイノリティが自らに対して肯定的に使い始めた言葉である.同性愛を指すことが多いが,一般的には正常でないとされる性のあり方を含んでいる.
当時ヨーロッパのいくつかの国では,同性愛行為は犯罪であり,刑罰の対象にしようとする法案が検討されていた.「同性愛」という言葉が1868年にハンガリーのある医師によって考案されたとき,同性愛者の身を保護するために「病気」のカテゴリに追い込もうとしたと言われている. クラフト=エビングも同性愛を生まれつきの病気とみなし,治療の対象としたのである.それから同性愛に対する認識は犯罪から病気へと改められたが,20世紀に入ってもさまざまな差別や迫害を経験し続け,男性による性支配の下にあった女性と同じように,階級支配や性支配の犠牲者として生きることを余儀なくされたのである.
同性愛差別が問題として浮上するきっかけとなった「ストーンウォール暴動」はアメリカで起こった.この出来事をきっかけに同性愛差別が公の問題として認知されていった.同性愛解放運動にとって重要な戦略となったのがカミングアウトであった.カミングアウトをすることでみずからのアイデンティティを確認する機会が与えられ,それにより自分と社会の関係が可視化するのである.こうして可視化されていった同性愛という性のあり方とジェンダーのあり方には共通する点が多い.
近年,ボーイズ・ガールズラブというジャンルのコンテンツや芸能人のカミングアウト,オネエと言われるタレントなどの露出が増え,自治体で同性婚を認めることもあり同性愛者に対する差別などが薄れてきている印象がある.しかし,同性愛について容認されてきたと言ってもカミングアウトは勇気のいることだ.これからはもっとマイノリティが苦しまずに生きやすい環境を作っていくことが目標だと考える.


3.マイノリティと公共圏
フェミニズムや同性愛解放運動は人種差別撤退運動をモデルにしている.人種はきわめて捉えどころがなく,いずれの分類もどこで線を引くのかは線を引く人次第である.人種の構成される仕方は,①人種の観念は歴史や文化によって多様であり,②人種間の関係は非対称的であり,③人種の観念はアイデンティティに関わる.この線引きでフランスの外交官ゴビノーは『人種不平等論』なる著作を発表した.
 現代社会になり,人種の違いによって人に優劣をつけることは無くなってきたが,人種差別と同じように「こちら」と「あちら」を区別し,「こちら」を優位に置きアイデンティティを作り出していた.エスニック・マイノリティとされる人々は現在も隠れて暮らし,自分のアイデンティティを見出せずにいる人々が存在している.
 デジタル化が進み,世界と容易に繋がることができる現代ではマイノリティの声をかき消そうとする巨大なマスメディアが一方にある中で,自分のアイデンティティを再確認し,他者と向き合うことのできる場所でジェンダーやセクシャリティ,エスニシティの多様性を確認して共生していくものだと考える.分けるものではなく,同じ人類であり,その人間性を認め合うことができる世界を私は望んでいる.

参考文献


・朝日新聞デジタル,「DV被害、昨年8万2643件 17年連続で最多更新」, 2021年3月4日
<https://www.asahi.com/articles/ASP3434BYP32UTIL021.html>,(2022年5月9日閲覧)

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