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贅沢な「勉強」というもの

数年前、子どもたちが大学進学を機に家を出てから、とても暇になりました。
振り返ってみたら、あれは、子育てが終わった親たちがうつっぽい症状になるという「空の巣症候群」の一歩手前だったのかもしれません。

夜中に、真っ暗な子ども部屋を見て悲しくなったり、不必要に自分の内面を掘り返して死にそうなくらいに落ち込んだり、これまでの子育てを振り返って激しく後悔してみたり。
毎日、少しずつ少しずつ自尊感情が削られるような感覚がありました。
このままいけば、SNSにクソリプするような人間になりそうだと危機感を覚えました。
コロナ禍もあり、気軽に外に出たり、家族や友人と頻繁に会って話したりできかなったことも原因の一つだったと思います。

一人悶々と考える時間を減らしたくて、空いた時間を何かに費やそうと思いました。
家でできて、達成感が得られて、没頭できるもの。
それが「勉強」でした。
学生時代、勉強は好きではありませんでしたが、世の中の知らないことを知ったとき、知識の点と点がつながったとき、突然「はっ」とひらめいて理解できたときの、頭の中からアドレナリンが噴き出したような喜びの感覚が大好きでした。今も好きです。
何より、ちっとも結果の出ないnoteのコンテストより、手っ取り早く、自分に対する承認欲求が満たされると思ったのです。

途中休みもありながら、現在進行形も含めて、勉強してきたこと、これから勉強したいことを記録しておきます。

1 図書館司書(2021年5月~2022年1月)

図書館司書の資格を、約9か月かかって取得しました。
受講したのは近畿大学通信教育部の司書コースです。

申込みをして数日後、縦横高さ合計100センチサイズの段ボールが自宅に届きました。必要科目数が13科目もあって、どのテキストも分厚い。申し込んだことを後悔しました。でも、返品はできないし、もったいないのでやり始めました。
平日はテキストを読みこんで、週末はレポートを書く日々でした。頭の中は次のレポートの〆切と、試験のことで一杯になりました。おかげで、さみしさを忘れている時間が増えました。
勉強した科目は図書館と本まわりの多岐にわたります。図書館の歴史、情報技術、情報サービス、社会教育としての図書館の役割、児童サービス、図書館と法。
これまでの会社員生活で学んだ知識や書く技術が、思った以上に役立ちました。大学院に通って学び直す大人の気持ちが少し分かった気がします。
図書館で本を探すのが早くなりました。

2 整理収納アドバイザー2級(2022年2月)

整理収納アドバイザー2級の資格を取りました。以前から興味があった資格ですが、地方ではなかなか受講できるところがなく、半ば諦めていました。
それがコロナ禍の功名で、オンライン受講ができるようになったのです。
2級は講義を聴いて、簡単な試験を受ければもらえます。
これまで主婦向け雑誌などで知っていた情報も多かったですが、整理収納の考え方から実践まで体系的に教わって、ためになりました。

3 整理収納アドバイザー準1級(2022年3月)

2級のオンライン講座で勧められて、準1級も受けてみることにしました。2級は自分が自宅の整理をするための講座でした。準1級は、家族や友人に整理収納をアドバイスできるようになるための講座。ちなみに、1級を取ると「整理収納アドバイザー」と名乗って仕事にできます。
準1級では、基本的な整理収納の知識に加えて内容に加えて「相手がどのような生活を望んでいるか、よく聴いて、解決方法を示す」スキルが求められます。
講座の最終日に、クライアントの要望に沿った整理収納方法をプレゼンするという演習がありました。クローゼットにぴったりと合う収納をネットで探したり、方法を考えたり、意外と楽しい作業でした。
とはいえ、1回練習したくらいじゃ、他人のクローゼットを綺麗に整えるなんてことはできないというのも分かりました。

2級、準1級の勉強を通して、「ライフスタイルに合わせて収納は変化する」のだと学びました。
生活に合わせて、モノの数や置き場所も変化します。常に「今の最適解」を探し続けることが、持続可能な整理収納。
なお、モノの置き場所を変えたら、きちんと家族にも周知を。
(うちは、それで夫としょっちゅうケンカになります。)

4 MOS(Microsoft Office Specialist)Excel365(2024年5月~6月)

長らく、職場のワープロソフトは一太郎だったのですが、ついにWordになることが決まりました。ですが、Wordの使い方が全く分からないので、必要に迫られ勉強することに。せっかく勉強するなら、ついでにMOSの資格も取ってしまえばいいんじゃね? それなら一緒にExcelも取ったらいいんじゃね? ということでユーキャンの通信講座を受講。長年使い慣れたExcelのほうからMOSを受験することにしました。
使ったことのない関数の理解にかなり苦戦しましたが、100点満点で合格できました。(苦手な問題が出なくて運がよかった)

職場でExcelの使うとき、例えば書式抜きでコピペしたいとか、シート全部に同じ書式をコピーしたいとか、行・列の幅を一気にそろえたいとか、ほんのちょっとした作業がうまくできなくて時間を食ってイラついていたんですけど、それがさくっとできるようになって、イライラも減り、作業時間が短縮され、表の見た目が綺麗になりました。今更ながら、Excelを一から勉強しなおしてよかったって思います。

5 MOS(Microsoft Office Specialist)Word365(2024年7月~)

今、Wordを勉強しています。
同じMicrosoftの製品ですので、当然ながら、Excelとつくりが似ていますね。Excelの勉強を先にしたおかげで、理解しやすいです。
早起きも連日は辛いし、夏は遊びたいので、ゆっくり進めるつもりです。試験は10月ごろ受ける予定です。

大人の勉強は贅沢の一つ

最近、大学生の娘が言うのです。「大学の授業は興味深くてとても面白い。だけど、その後に進級や卒業のための試験があると思うと、急につまんなくなる」と。
その気持ち、よく分かります。学生時代の勉強は、進学や就職といった人生の分岐点とくっついていて、とても重たいものでした。

そう考えると、「面白い!」とひざを打ちながら、好きなことだけ勉強するというのは、贅沢なことなのかもしれません。勉強が楽しいなんて悠長に言えるのは、他にお金を得る方法があって、勉強が趣味みたいなものだから。本を読んだり、映画を観たり、マラソン大会に出たりするのと同じです。
学生時代、あんなに嫌いだった数学を「やり直したいな」と思えるのも、できてもできなくても、人生の決断を迫られることも、路頭に迷うこともないからだと思います。
勉強の出来不出来で人生を左右される学生さんたちは、本当に大変だな。もちろん、大人はみんな一度は通った道ですが。できれば勉強を嫌いにならずに、辛い学生時代を通り過ぎてもらいたいなと願うばかりです。

おまけ

いつか取りたいもの
・漢検1級
・ITパスポート

勉強しなおしたいもの
・高校数学
・高校生物
・高校国語(古典)
・高校日本史
(高校時代、いかに落ちこぼれだったか分かりますね・・・・・・)

#勉強記録

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