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seeing a shrink 首狩族?

Netflixで "Better Call Saul" というアメリカのアルバカーキが舞台のクライムドラマシリーズを観てたら、精神科医に会うべきだという会話のとき、you should go to see a shrink とか言っていた。

会話の文脈から精神科医とかセラピストに相談したら、という内容は想像できたが、a shrink 、縮めるって?と思い、ググると、 a shrink は米口語で精神科医の俗称とあった。

"headshrinkers"、アマゾンの首刈り族が敵の首の頭蓋骨を抜いて縮めて、髪の毛のところでしばってぶら下げて、魔除けの儀式に使っていたというのが語源と。ということは、精神科医は、その縮める作業をしてそれを使っていた祈祷師のようだということなのか?それとも彼らは診察で患者の頭を縮めてしまうという皮肉なのか。謎は残る。

外国語は、生活していくための最低限の意思疎通用ならば、どうにか数年の勉強、あるいは現地に住めばへたしたら数ヶ月でけっこう身につくもんだと思っているが、やはりその国の文化、とくに大衆文化に根ざしている部分は、とても奥が深い。

まあ、そうした深いところを楽しむのも、文化の理解につながるしおもしろいんだが、語学教育という観点からは、最低限のサバイバルキットの部分とのバランスが難しい。

I need to see a psychiatrist とつぶやくよりも、Oh I've got to see a shrink! とか言ったほうが、たぶんウケるのだろうけれど、たとえば I need to see a mental health doctor とかでも意図は伝わると思う。

僕の見い出しつつある法則のひとつで、「母国語で表現豊かに饒舌に喋る人ほど外国語が苦手」という未だ検証中のものがある。たしかに母国語でもぼそぼそ言葉少なく最低限必要なことしか喋らない人は、それを直訳すればいいので、楽は楽。一方で、言葉で相手の注意を引いて、豊かな表現で相手を説得していくというようなのが日常の人は、外国語を同じように学んで喋れというと苦痛かもしれない。表現・言葉の引き出しが浅いというハンデを持つことになるので。

自動翻訳という便利なものの機能がだんだん向上しているが、ためしに、精神科医に会いたいとGoogle Translateにいれてみたら、I want to see a psychiatrist とでてくる。つまらないが、まあ、自動翻訳はサバイバルキットでいいんじゃないかな。

それに、わからない言葉がでてきたら、聞けばいい。What's a "shrink"? と。そこから会話が生まれる。

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