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溜飲(りゅういん)を下げる

4年位前に、トランプ政権発足あたりでFBに書いていた文章。はや4年もたったか。政権も変わった。

「溜飲(りゅういん)を下げる」。

近年、新聞とかでよく見かける表現。トランプがパリ協定脱退を決めたとか、メキシコ国境に壁を作るとかで、「支持者たちが溜飲を下げている」と。

あっぱれよくやったと歓迎している、というような意味と理解してあまり気にしてなかったが、暇つぶしにぐーぐる。溜飲とは何ぞな。

溜飲とは、喉元にせりあがってきたすっぱい胃液とのこと。

なんだ、胃液か。胃液を押し戻すということか。食べ過ぎたり、夜中起きたら、胸焼けや酸っぱい胃液が込み上がって来ていて、それを押し戻した感じ、ということか。

僕もときどき飲み過ぎると、夜中にすっぱい胃液があがってきて、うわっと思って水で口をすすぐことがありますが。これって、胃酸過多・胃食道逆流症ぎみか。でも「胃液を下げる」だけだと、喉はその後もヒリヒリだし、口の中も酸っぱいまま。なにかすっきりしない表現。

昔、鶴太郎が、クールファイブの替え歌で「胃液、胃液吐くまでー、げげげげー」と歌っていたのを思い出したが、やはり胃液は吐いてしまえばまあいいが、押し戻すと後がかなり嫌だな。

語源と説明に、いまいち納得できないへんな表現である。

それとも、ポピュリスト政治家に踊らされてスッキリして「溜飲を下げた」たと思っても、後には酸っぱいものが残されるのではという、かなり意味深な表現として使えるのか。

ポピュリスト政治家の支持者は、往々にして、心地の良いことを囁いてくれる候補を支持して当選させて、その瞬間は溜飲を下げることができるが、その後は酸っぱい後味が残るという教えか。胃酸過多はH2ブロッカーとかの薬で直して行きましょう。

(タイトル写真は3年前の2018年3月に東京出張のときに撮った夜桜)

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