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'22.4.3 レース回顧


◎ 大阪杯 GI
当日はにわか雨のような小雨が断続的に続く状態で良馬場だが、やや水分を含んだ馬場となった。レース前からハイレベルと想定していたがそれがラップになって現れた。前半2F目が10.3秒と驚異的なラップで、前半6Fも58.8秒。当然ながらこのペースは逃げる馬にとっては厳しい展開。ジャックドールは馬群に沈みポタジェが外から抜け出して波乱の立役者となった。2着は昨年の覇者レイパパレ。

色々な要素が絡んでの結果で分析するには面白い。

まずは馬場。雨雲レーダーからは一時的にそれなりに降ったはずである。土曜日のレースの4コーナーの土の巻き上がり方と比較すれば明らかだが、カラカラに乾いた馬場ではなく、僅かに水分を含み力のいる馬場が、上位2頭の母系にVice Regent系を持つ馬に有利に作用した。これがまず一点。

次に展開。
展開上はジャックドールにとっては相当厳しい展開。これは一つリスクとしては考えていた。逃げ宣言をしていたアフリカンゴールドだが、隣の枠のレイパパレが行き脚が速く、それを抜く形で相当スピードをつけて競りかかってきたのが10.3秒という速いラップタイムを生んだ。その展開が持続力勝負のレースへとつながるのだが、アメリカのダート系持続力を発揮するVice Regent系が得意とする展開だ。

この2点がジャックドールの負けにつながった点、ポタジェが勝利した点と考えている。ジャックドールは決して逃げ馬ではないので、GIを勝つには差す競馬を覚えなければいけないと陣営が言っていたのだが、その通りだと思う。

対抗のヒシイグアスは、プロファイル予想的に阪神適性が高いと予想しており結構自信があったのだが、馬場が渋った点もあるがそれ以上に展開面での僅かな緩みが4着につながった。それは1コーナーでポジションを下げた点だ。ポタジェとの差を見れば明らかで、せっかくハイペースの2F目でポジションを取ったにもかかわらず、その後の3F目12.0秒と1コーナーでペースが緩む段階で下げすぎた。ポタジェについていく形であれば、結果は変わっていたに違いない。ゴール前の脚もポタジェに迫っており、あの位置どりの差が馬券圏内か圏外かの明暗を分けたと思う。特に阪神の1コーナーは急だが、緩めすぎてもダメで結構テクニカルなコースである。せっかく先行したのなら、どちらにせよコーナリングでペースが緩むのだから、無理に抑えずそのままのペースで行ったほうが良いと思っている。

凡走したエフフォーリアであるが、この凡走ぶりからは明らかに馬場適性要因と見ている。初コースでもあり、頭の片隅で引っかかっていたので本命にはしなかったが、ここまで適性が外れているとは思わなかった。馬場の奥深さはある程度理解しているつもりであるが、これを見抜くのは至難の業である。一方で、とある見方では適性が不足している可能性も見えるが、ここまで適性外とは見抜けなかった。

3着のアリーヴォはコース・馬場適性が高いのはあるが、ハイペースの展開の利を生かしきった結果だ。スカーフェイス然り。

先週の高松宮記念もそうだったが、乱ペースになると波乱が起きる。まさにそういう結果となった。こればかりは事前に予想できないので、諦めるしかない。ちなみに馬券の本線はジャックドールとヒシイグアスのワイドが本線だったので、的中まで遠いようでそうでもないというという見方で自分としては納得している。悔しくもスッキリした感じである。それにしてもカラカラの良馬場でやりたかったなぁ。

来週も波乱が起きそうな3歳牝馬のクラシック第一戦 桜花賞である。穴馬は一頭決めている。ただし良馬場前提だ。この春最も楽しみにしている皐月賞までが待ち遠し。

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