マルクス・ガブリエル×中島隆博「全体主義の克服」を読んで。
哲学界 のロックスター、マルクス・ガブリエル氏の新書(コロナ後に出たモノ)を読了。(ガブちゃん関連二冊目)
◆メモ
・トランプという独裁者は民主主義の中から生まれた。現在の民主主義=独裁主義になっている。
・資本主義の中では中間層はいなくなり、富裕層と貧困層しかいなくなった。
・アメリカ主導のデジタル資本主義は、全体主義となり官僚主義となる。これらを覆す革命が必要だ。
・過去の偉人や哲学者は、現代の問題を想像できなかった。ソーシャルメディアの問題やスマホが無い時代と今では全く世界が違う。
・すべての文脈の文脈があったとして、それが顕れる文脈などないから世界は存在しない。
・ニュートンの思考は「事象の地平面」では通用しない。物理学者を哲学者以上に信奉するのは間違いだ。
・すべてが存在するわけでも、無が存在するわけでもない。無は存在しない。だから世界は存在しない。
・自身を三人称で語る人間は、全体主義の思考だ。
・第二のヒトラーの登場を恐れるのは、今の世界哲学の変容を人々が求めているから。その変容は哲学だけができ、科学、宗教、政治、アートには難しい課題だ。
・・というようなラディカルな思考の断片。ハイデガーが云々とか小難しいことを言っているけれど、何か面白そうな事を考えている人だという事が直感的に伝わる。