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正義のヒーロー

今回はキタニタツヤさんの「次回予告」を紹介していきたいと思います。

この曲は「戦隊大失格」のオープニング主題歌として使われています。

この曲を聴くと今までの正義がひっくり返されたような気分になります。正義ってなんだろう、ヒーローってどういう気持ちで戦っていたのだろうと考えるきっかけになりました。

おすすめポイント

冴えない会社員は子どもたちの夢、正義のために日々戦っています。

「始業のベルで僕は舞台に立たされる
代わり映えのしない決まった時間、場所で」

戦うことに慣れてしまった正義のヒーローがいつも同じ時間、場所に立たされています。自分の本意ではなく戦わされ怠惰な毎日を送っています。この部分のメロディはリズムパートが大きめに入っているため、正義のヒーローにならないといけない時間が刻々と迫ってきているように感じられます。

一番では歌詞が
「いけ、たたかえ、まけないで!」
「せいぎはかつ まけたらわるもの?」
と子どもたちの無邪気な声で応援されています。正義は必ず勝つと思い込んでいる純粋無垢な眼差しです。

1.30〜

しかし2番では
「行け 戦え 負けないで!」
「正義は勝つ 負けたら悪者?」
と漢字表記に変わっています。曲の中に入っている声も小学校低学年から変声期を迎えた中学生に変わっています。ここから正義のヒーローなら必ず勝てるだろ?とその意味を分かったうえで、悪意をもって脅しているように聞こえます。

2.10〜

「履き潰した靴の底のように
   進めば擦り減る僕らの未来」
あの頃の希望に満ちた毎日はいつしか居なくなり、進めば進むほど自分が擦り減っていきます。この歌詞を聴くと希望の塊のヒーローでもこう思うんだなと親近感が湧きます。

3.01〜


最後は『次回予告』のタイトル通り次回予告をして終わりを迎えます。この部分を聴くとまた幼い頃の純粋なワクワク感を味わえます。

MVにも細かい工夫が!

たとえば0.23〜のこの場面

歌詞は「いけ、たたかえ、まけないで、」なのですが後ろの営業成績表をみると
「池」「多田」「加江」「馬毛名」「井出」
となっています。手前の男性が頭を下げていることからこの男性は多分「馬毛名」です。少し無理矢理なのがクスッと笑えます。

1.03〜

主人公が悪(キタニタツヤ)と戦うシーンなのですがこのMV、看板が歌詞になっています!至る所に散りばめられているので探すのも楽しいです。

「青のすみか」で大人気になったキタニタツヤさんですが、このようにポップの中にダークな部分がある曲も多くあります。

一度聴くと何度もリピートしてしまう中毒性のある曲なのでぜひ聴いてみてください!

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