ルイボスティー

大学入試の数学の問題解説をメインに書いてます。 気軽に読んでいってください。フォローバ…

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大学入試の数学の問題解説をメインに書いてます。 気軽に読んでいってください。フォローバックは気づき次第行います。

最近の記事

  • 固定された記事

僕の記事の方針とかについて

もうすでに10本以上記事を書いた後でこんなのを書くのもなんですが、軽く書きたいことを書いておきます。 僕の書く記事の方針ですが、基本的には大学入試(特に東大京大阪大辺りの過去問を最新年度から遡りつつ)で出題された数学の問題を自分の主観を交えつつ解説していこうと思っています。(まぁ解説と呼べるほど完璧ではありませんが。) 一応、記事を書く前に大手予備校などの解答解説などをちゃんと読んではいますが、数学教師ではないただの数学が他人より少し得意な一般人が書いている以上、絶対的に正し

    • 東工大理系数学2023を解く 大問2〜5

      大問1だけは記事の長さの都合上、別の記事になっているので読みたい方はぜひ合わせて読んでください。 大問1の記事を出したのが5月末で今は7月、つまり1ヶ月以上空いているのは本当に申し訳ない。(いないかもしれないがこの記事を心待ちにしている人がいたらかなり待ったことだろうと思う。) ということで本題、2023年の東工大入試の数学の問題の全体の分析および、各問題の僕が感じた重要なポイント、解き方を解説していく。 まず、出題分野を見てみよう。 大問1 不等式評価 大問2 整数(

      • 東北大理系数学2023を解く

        まず、全体の感想からだが、そこまで難しくなかったと思った。比較対象がそこまで多くない自分にとっては最近解いた2024年の東北大理系数学の問題と難易度を比べているのだが、大きく違うのは大問を完答する難易度だろう。 この年の問題は大問6つのうち4つの大問が小問2つ、残りの2つが小問3つでかなりあっさりしていた。難易度に関してもどれもこれも難しくはないが、確率(大問1)や複素数(大問4)、ベクトル(大問5)といった得意不得意で個人差の出やすい(と個人的に思っている)分野からの出題

        • 京大理系数学2022を解く 大問6

          2022年に実施された京都大学の入試問題の数学(理系)の問題について、解く上でのポイントや実際に解く時の視点を書き連ねていく。 大問6 見たら分かると思うがこれが一番むずかしい。(実は問題の解き方を説明するのもかなり難しい。)見た目で「何じゃこれは?」となってしまうので他の問題が比較的簡単なのもあって、この問題は2022年の京大理系数学としては捨て問の部類になっただろう。 さて解いていくのだが、この問題のポイントは一般項を求める数列が数列{$${x_n-y_n}$$}で

        • 固定された記事

        僕の記事の方針とかについて

          京大理系数学2022を解く 大問5

          2022年に実施された京都大学の入試問題の数学(理系)の問題について、解く上でのポイントや実際に解く時の視点を書き連ねていく。 大問5 数Ⅲが混じった関数の問題だが、(1),(2)は難しくない。(3)だけ他に比べると難易度はあがるが難しいとまではいかないだろう。 まずは(1)の$${S}$$および、$${f_{(t)}}$$だが、これは何の工夫もなくすぐに求まる。 $${{\cos{x}}^3}$$の積分だが、これは数Ⅲの積分としては基礎レベルだろう。$${{\cos

          京大理系数学2022を解く 大問5

          京大理系数学2022を解く 大問4

          2022年に実施された京都大学の入試問題の数学(理系)の問題について、解く上でのポイントや実際に解く時の視点を書き連ねていく。 大問4 空間絡みのベクトルからの出題だが明確にベクトルを使うしかないことが分かっているため正直難しくない。大問1よりかは計算量は少しあるがこれよりも計算量を要する問題はいくらでもあるのでこれくらいは25分以内で必ず合わせたい。 まず全体の大まかな方針だが、一次独立な3つのベクトル$${\vec{OA}}$$(以下$${\vec{a}}$$),$

          京大理系数学2022を解く 大問4

          京大理系数学2022を解く 大問3

          2022年に実施された京都大学の入試問題の数学(理系)の問題について、解く上でのポイントや実際に解く時の視点を書き連ねていく。 大問3 整数からの出題だが、はっきり言って難しくない。(この年の京大の入試問題の中では大問1と並んで最も簡単な部類となる。) ポイントは公約数の扱い方で、公約数が絡む問題では次のことを念頭においてほしい。 ある整数A,Bの公約数がgである時、 C=xA+yBとするとCはgの倍数である。 (ただし、x,yは整数とする。) 証明は以下のようにし

          京大理系数学2022を解く 大問3

          京大理系数学2022を解く 大問2

          2022年に実施された京都大学の入試問題の数学(理系)の問題について、解く上でのポイントや実際に解く時の視点を書き連ねていく。 大問2 確率の問題でX,Y,Zとか書いているが要するに言いたいのはこういうことである。 1〜nまでの番号が振られたn枚のカードから3枚取り出す時、取り出したカードの番号についてどの2枚の番号も連続する2数とはならない確率を求めよ。 多分こっちの方が分かりやすいような気がする。というのも、この問題文ではX,Y,Zと取り出す3枚のカードに書かれた

          京大理系数学2022を解く 大問2

          京大理系数学2022を解く 大問1

          2022年に実施された京都大学の入試問題の数学(理系)の問題について、解く上でのポイントや実際に解く時の視点を書き連ねていく。 大問1 対数の値を評価する問題で、この手の問題は京大を受ける人からすると割と定番だと思われるのではっきり言って簡単なのではないだろうか?出題年度が絡んだ問題で見た目は面白いのだが、中身はあっさりしている。 そもそも、$${\log_4 {2022}}$$というのは計算で求めるのは普通に無理である。ということでこの問題で最も重要なのは真ん中の辺、

          京大理系数学2022を解く 大問1

          東大理系数学2023を解く 大問6

          2023年に実施された東京大学の入試問題のうち数学(理系)の問題について思考を交えながら解き進めていく。 大問6 分野は空間、中でも立体の体積についての問題で2023年の東大理系数学の中だとこの第6問は他の問題に比べて難しかったと個人的には思っている。なぜ難しいと思ったかというと、そもそもの立体のイメージが難しく、かといって回転体でもない以上断面積だけ図示して後はすべて式で処理するみたいなこともできないからである。だから、この問題に挑んだ人の中にはそもそもこの問題で扱われ

          東大理系数学2023を解く 大問6

          東大理系数学2023を解く 大問5

          2023年に実施された東京大学の入試問題のうち数学(理系)の問題について思考を交えながら解き進めていく。 大問5 整式の割り算の問題で整式以外の部分に目をつけるといかにも合同式みたいな雰囲気がすごくする。また、「多項式の合同式」という概念はネットで調べれば出てくることには出てくるのだが、そんなあやふやなものを使って解くのはあまりおすすめできない。 そもそも、整数での割り算と整式の割り算は似て非なるものであるため、勝手に整数から整式に拡張するなんてのは高校数学までしか習って

          東大理系数学2023を解く 大問5

          それなりに記事の数がたまりつつあるのでまとめ記事(大学別/年度別の記事のリンク集)みたいなものは作ったほうがいいでしょうか? 多分反応してくれる人はいないとは思いますが、作ってほしい場合は僕の記事もしくは投稿にコメントしてくれたら作ろうかと思います。

          それなりに記事の数がたまりつつあるのでまとめ記事(大学別/年度別の記事のリンク集)みたいなものは作ったほうがいいでしょうか? 多分反応してくれる人はいないとは思いますが、作ってほしい場合は僕の記事もしくは投稿にコメントしてくれたら作ろうかと思います。

          東大理系数学2023を解く 大問4

          2023年に実施された東京大学の入試問題のうち数学(理系)の問題について思考を交えながら解き進めていく。 大問4 空間ベクトルの問題で(1),(2)は簡単なので(3)を取れるかどうかが分け目となる。 そのためにもまずは(1),(2)をさっさと終わらせよう。 (1)だが、今回は$${\vec{OA}}$$や$${\vec{OB}}$$,$${\vec{OC}}$$が全て座標で表されているから、$${\vec{OP}}$$も座標で置いておくべきだ。$${\vec{OP}=(

          東大理系数学2023を解く 大問4

          名大理系数学2024を解く

          試験時間は東大や京大と同じ150分だが、大問は4つしかなく1問に35分ずつ振り分けても時間が余るくらいに長い。その分、1問ずつが普通に難しく、完答する難易度は非常に高いと思われる。 大問全体での難易度の評価ならば、1<<3<2<<<4であるが、数学が苦手ならば、上位層の受験生であっても大問1すら完答できなくても何らおかしくない。 しかし、大問ごとに小問があって中でも(1)はどれもこれも簡単なのでここで落としてはならない。また、合格するなら大問4以外の(2)もほぼ必須で取るべ

          名大理系数学2024を解く

          東大理系数学2023を解く 大問3

          2023年に実施された東京大学の入試問題のうち数学(理系)の問題について思考を交えながら解き進めていく。 円と放物線が絡む問題でどちらかというとそこまで難しくない。個人的に言えばこの2023年の6問の中では大問全体としての難易度は1番低いと見ている。実際大問6以外はどれもこれも同じくらいの難易度だとは思っているのだが、あえて微妙な差まで考慮するならこの大問3が1番簡単なのではないかと思っている。 ではやっていこう。 (1)からだが、流石に(1)は合わせたい。領域絡みの問題

          東大理系数学2023を解く 大問3

          東大理系数学2023を解く 大問2

          2023年に実施された東京大学の入試問題のうち数学(理系)の問題について思考を交えながら解き進めていく。 大問2 場合の数絡みの確率の問題でさほど目新しいことはする必要がないのでそこまで難しくはない。 ただこういう場合の数にありがちな玉を選び取ったり、人を部屋に分けたりするような問題というのはとても感覚的になりやすく、苦手な人やできない人も多いと思われる。 ある程度解き慣れている人なら分かるとは思うが、この手の問題では、問題文の「選び取る」とかの表現とは関係なくもう少し

          東大理系数学2023を解く 大問2