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RTA in biim 主催交代の裏側 中編

中編はいつもの運営日誌である。
運営内部の正と負、心境などを可能な限り書ける範囲で記した。私の至らぬ点が多くてお聡ずかしいが、これから運営を始める人の参考になれば幸いである。

なお、1人運営についての話も書く予定だったが、膨大なテキスト量となったため分けることにした。
また本稿は何があったかを詳細に書き記してはボツにして、言葉を選び直しては書き直してを5回ほど繰り返したので、思いのほか時間がかかってしまった(反省)

第3回大会のあらすじ(10月~11月上旬)

応募者選定も無事に終わり、
当初の予定を2日間超える4日間の開催が決定した。
くしくも、第1回Ribと同じ開催日数である。めでてぇ。

おい!またお前の無計画が露呈したじゃないか(呆れ)
と思われるだろう。うん、すまぬ(´・ω・`)
だがこれには言い訳させてほしい。

まず今回の募集要項は「1時間以上のクリアタイム」としていたが、
実は真の裏テーマがある。それは「光の大会の受け皿」だ。
落選した人がRibではっちゃけたら面白いなぁ~、という狙いだ。
なので年末に日程をぶつけた(無謀)

「年末忙しい時に裏界隈へ協力するわけないだろ!いい加減にしろ!」
と思われても仕方がない。私自身、誰も来ないと思っていた。

でもさぁ、Rijが終わった後のレイド狙いとか、
落ちて悲しいからお気持ち表明をするぐらいなら、
俺たちと一緒に盛り上がった方がよくね?

男は度胸!何でも試してみるものさ。

マジで来ちゃった。
モロちん大歓迎!うちの大会を信じて応募してくれたのだから、喜んで受け入れよう。

もう1つの言い訳は、DQやFFなどの一部お題枠の並走縛り。
お題枠とはbiim兄貴(と運営)が見たいRTAを優先して通す特別枠だ。
これには1つ裏がある。

DQ・FF・メガテン・カケフくんは日本4大RPGに数えられるため走者が多い。それこそカケフ駅伝対決とか、
身内メンツでカケフRTA8作リレーやら、
KGDQ(Kakefu Games Done Quick)などで走れる機会があるので、
Ribでやる目新しさはない。

じゃけん、レースのみの開催にしましょうねぇ~。
応募者は絞り込めて、大会は盛り上がる(一石二鳥)
なぁに、どうせ誰も来ねぇよこんなお題枠!!

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ヤバい奴らが来やがった。
4大RPGめでたく制覇である。
だがご安心を、我に秘策あり!!

1つは開催日を週毎の土曜日とする。
別に休日連荘でやる必要はない。
土曜日走って日曜寝る!これならシフトも組みやすい。

2つ目は予備日2日間を主催のみで運営する。
ミラーやタイムキーパー(以下、TKと略す)・司令塔・走者を1人でやるので、運営スタッフが実質関わるのは2日間のみだ。

最後の策は並走用カウントダウンbotの採用。
お題枠は自由募集という性質上、走者同士で打ち合わせをしないで、各個人が応募する。そのため前説担当が決まらず、走り始めるタイミングが揃わないのだ。前大会からの課題だ。

これを解決する方法として、スタートのタイミングを合わせるbotを用意した。

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んーーーーーーー素晴らしい!
とはいうものの、このアイディアは某レース専門大会のパクリである。
縁あって私も出場させて頂いた際に、初めて知った。

(なんだこの優れものは、たまげたなぁ。パクろう!!!!!)
レース結果は最下位に終わったが、いい収穫である。

すぐさま導入すべく、第3回大会に向けての初めての会議(10月初旬)にて
提案した。ただし私自身は技術がないので、スタッフに作成を頼んだ。
彼は前々からbot作成に興味があったのでうってつけだ。
(素直に下さいと言えないあたりが、闇の主催特有の奥ゆかしさだ)

これで走者も運営も楽が出来る!いつでも応募来いやー!!
そうだ、私は反省点を洗い出して布石を打ったのだ。それも10月から!

他にも人事交代や新規スタッフの採用、音量・映像チェック班の創設などなど、色々あったが対処した。余裕~~~

さて走者募集に裏のテーマがあるように、運営内部にも"秘密にしていた"テーマがある。それは「班内の自主性の尊重」である。
主催や一部の人に頼っていては後任が育たず、かつ同じ「運営」スタッフなのに負担の格差が生じてしまう。なので各班は先駆者が残したマニュアルを現行化しつつ、OJT等で回していきましょうね、という狙いだ。

※補足
Rib運営は約25人のスタッフがいます。ボランティアではなく「運営スタッフ25人」です。正確にはTwitter班に3名ほどお手伝いはいます。
ミラー役やTwitter投稿する人などの担務を班毎に分けて配置しています。各班にはリーダーを置いて、タスクを割り振るといった感じです。
班員の中には一視聴者の方もいます。

話しはそれますが私は運営経験がないため、いわゆるRij方式(ボランティアを募る)は参考にしていません。
そちら側は個人の力で乗り切っているイメージがありますが(中の人ってどのイベントでもいっつも同じ人が兼任している気がする)、後任の育成や継続的な運営展望をどう考えているのか、すごーーーーく気になります。

話を戻します。
今回の主催の役割はなるべく現場介入しないで、自主性を育む環境を整えることだ。引いては私自身の負担も減る(最重要課題)

もちろん、放置する真似はしない。
例えば、とある班のリーダーはリアルが忙しいにも関わらず、班員と同じ量のタスクを消化していた。
これはいけない、班員全員と話し合ったうえでやり方を見直し、リーダーも交代した。私も前々から気になっていたので、早い段階で救えたのはいいことだ。

後は大丈夫だ。
「ミラー班」は第2回時にリーダーへやり方を伝授した。問題ない。

「日程班」はそもそも2名しかいない。班員は早朝明け方まで起きて8時間ほど通話会議をするような人だし、勝手にやるだろう。

「Twitter班」は新任リーダーが場の空気に慣れてないため教えるコストはかかるが、時間が解決するだろう。

「ホムペ班」は新任の方に走者紹介作成をお願いした。お手並み拝見といった所だが、ぶっちゃけ大会本番までに間に合わなくても大勢に影響はない。

「TK班」には自らリーダー役を買って出た人物がいる。彼から送られてくる裏のDM(オープンな場で話せばいいのによくDMがくる)でも、
今後の課題や、それに対するクロスチェックなどの方法を聞いた。班内で打ち合わせして決めるとも述べていたので大丈夫だ。
何よりも本番までの準備が少ない班だ。何か別のタスクを任せてもコケることはないだろう。

そうそう、裏テーマを秘密にしていたのは、口に出すと薄っぺらく聞こえて、自主性そのものが損なわれると感じるからだ。
真に私の考えを理解し合える者ならば、1から10まで言わなくても余白を考えて行動してくれる。ファミコンとかそうじゃん?最近のゲーム見たいにチュートリアルが無くても、分かる人には分かるのだ。

これが終わりの始まりである。

思い通りに行かないのが世の中なんてうんぬん(11月中旬)

最初の会議から1か月後の事。
bot作成を依頼した方が体調を崩した。
いったい何があった?大丈夫か?今はとにかく休んでくれ。

彼の技術力やセンス・地頭の良さなどの才を高く買っている。将来性を見込んで司会を任せたこともあったので、突然の離脱には胸が苦しんだ。
だがbotも気に掛けなければいけない。

11月の会議にて、その方が所属している班のリーダーへ預かりとした。


いろいろあった(中略)



なお、頼んだbotは全く別の方が善意で作って頂いた(感謝)
あとは導入後のタスク(使い方とか走者への落とし込みなど)だけだ。任せて大丈夫だろう。


またいろいろあった(中略)



話の食い違いが多くあり、それを解消しようともがく中で、自分の至らなさや人への伝え方の未熟さを実感した。


その後もいろいろあった(中略)



状況を察して介入するも時すでに遅し。彼からの平日ド深夜通話に対応したりしたものの、最終打ち合わせまでにタスク消化が間に合わず。
ボタンの掛け違いは最後まで埋まらなかった。

私の至らない点はあったが、最終打ち合わせという切羽詰まった時に、リーダー不在でも協力して頂いた方々には感謝しかない。



主催を降りると決めたその日(11月下旬)

この頃の私は謎の焦燥感に駆られていた。
上記のbotはきっかけの1つだが、全体を通して何かがおかしいと考える日々が続く。

こういう時は食べて寝て、時間が経てば解決するものだが、細かい事でも放置すれば災いの種になると邪推してしまう。

今だから笑えるが、運営内を活気づけるために、効率的な会議運営のための手法(要点をまとめるとか、目的を先に言うとか、だらだら喋らないとか)を勉強するほど飢えていた。それはそれで役には立ったが・・・ねぇ?

フライヤーを作った理由も運営内の士気高揚のためだ。実際盛り上がった。BEEPさんとの貴重なやり取りもできた。視聴者も喜んだ。
元副主催とも久々に協力できた(実はこれが一番嬉しかったりする)

だが本当に全員喜んでいるのか疑心暗鬼となる。

この原因は求めるハードルが上がったからだ。
誰よりも実績を渇望し、完璧を求めるようになった。
先述の最終打ち合わせ日までにタスクを消化するのも合理的ではあるが、
趣味の集まりでそこまでやる必要があるかと葛藤する。

皆さんはRibをどう思うか。
最初こそ身内数人で楽しむための集まりだった。
だが思いのほか人が集まるようになり、周りの熱気と共に私も本気を出すようにした。「裏の大会」だの「垣根を超える」といった志は後付けだ。

まず、ド素人の運営陣に必要なのは自信と実績だ。我々裏の住民を嘲る連中を見返したかった。

そのためなら何だってした。
時にはスタッフのケツを叩き、時には見守り、柄にもなく頭を下げ、疎遠になっていた方々とも会話をしたり、孤立していた方を引っ張ったり、ろくでもない奴は追い出したりと、あらゆる人心掌握術を駆使した。

動画投稿を始めてから8年間、biim兄貴と他数人との繋がり以外を全て絶っていた人間が主催として表に立つのだ。
まとめられるわけがない。だがやるしかない。
私に出来ることは誰よりも苦労を背負う事だ。

人たらし?恐怖政治?ついっち頃す?悪名は無名に勝る!!

おかげでその目的自体は果たせた。
「思ったよりも真面目ですね」とはよく聞く。
それをbiim兄貴が求めていたのかは別だが・・・

Rib運営方式の限界
実を言うと第1回・第2回ともに、本番では何もしていない。
おい働け?いやいや、ドッシリ構えるのも大事だ。
それに本番まで口出しをすると、担当者の尊厳を奪ってしまう。

Ribでやりたかった1つは、走者も運営も巻き込んで楽しむ事。
あなたが動いてくれたおかげで、他の皆も楽しめたらそれでいいと思わせること。

ならば私がやる事は信じて任せる!反省は後にすればいい。
この大会は各人やりたい事が出来るように携われることが重要なのだ。

また運営の理想は私がいなくても回ること。
1人で何でも出来る人が10の働きをするよりも、全員が6+αの働きぶりをした方がいい。
そのために毎日スプレやDiscordと睨めっこしていた(監視)

しかし、私のやり方にも綻びが出てきた。あまりにも煩わしすぎる。
相手のスタンスを理解し、環境を用意し、話合うのは大事なことだ。だが時間に見合うだけの効果が得られなかった際はどうする。

ここで1つの考えに至る。
20数人の調整を図るよりも、1人で全てやったほうが楽なのでは。
すなわち、私と一部のスタッフ以外はボランティアに下げて追い出せばいいのでは、と・・・




主催や~~~~~~~めた!!




Ribは全てを受け入れる理念の大会。その主催が俺以外の人間は不要と思うとか冗談じゃない。くだらない焦燥感で引っ掻き回していたら老害にもほどがある。こんな奴は将来、自ら揉め事を起こすに違いない。

何よりも私のやろうとしていることは、光の大会運営の手法だ!
光に飲み込まれていない稀有な人間が、自らドツボにハマるとは愚かなり。

秋やぼはクビ!今すぐ交代じゃ!!

結構悩んではいたが、何か大きなきっかけがあったわけではない。
前編の記事の通り、前向きに交代する気持ちは昔からあったが、何よも私の考えがRibとの理念から逸脱しようとしている事に気づいた。

自分で作った団体に自ら烙印を押すのもおかしな話だが、
まぁここいらが潮時だろう。

おっと、ガチな話をすれば運営構造に問題がないわけでは無い。部分的にはRij方式を取り入れるのも1つの手だ。
だが今の所はうまくいっている。

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なぁに、いざとなったら私には伝家の宝刀がある。
動画内の「秋やぼ」という暴君キャラを生かすこと。
すなわち「ブチ切れ」改革である。
運営内の空気を一変する効果は得られるが、多用すると人心を失うぜ!
(諸刃の剣)

次期主催は誰だ!!(12月上旬)

大会後に次期主催を決めるのは遅い。
継続的にやりたいなら、早めに手を打つことで体制を整えるのだ。
誰かに相談?フヨウラ!
だって私の人物評は結構当たるし(慢心)

さて読者はお察しの通り、私は運営内部へと目を向けるタイプだ。
準備に時間をかければ、本番は大丈夫と思う派である。

運営には(一応)残るので事務作業は引き続き私が担う。
ならば真逆のタイプで、かつ以下の条件に合う人物が相応しい。

内部の調整力は無くてもいい。極端な話、本番まで何もしなくていい。
視聴者に向けてのパフォーマンスが得意な方がいいだろう。

この際だから人間性や性格は問わない。
主催は少しばかり屑な方でも、それを受け入れてくれるスタッフが大事だからだ。下手に人格者だと変な奴らが寄ってくる。

信用という観点でいえば、仰々しいのは考えものだ。
biim兄貴の為!とか、RTA界隈の未来を!などと立派な志を語る人は、
困ったことがあると中身のウスイ言葉に逃げがちである。
「お前の意見は結局なんやねん、手を動かさんかいボケ!」と思われるのがオチである。こういうのは「面倒だけど助けてやっか、しょうがねぇな~」ぐらいの方が信用できる。

最後に仕事が出来る人は一番ダメ。
なぜなら役職につかなくても、自発的に動いてくれるからだ。
一番裏切る奴は一番働く人。これ重要、織田信長も言ってた。

あ~~~つまりだ、適度に無能で適度に視聴者の事を考えて、それなりの信用度でかつ古参のbiimチルドレン。あと何となく面白そうな人。

そんな都合のいいひとがいるわけがなく…

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あっ、いた。ぐれ兄貴ことグレート狂一郎で別にいいや。
思い立ったら即行動。すぐさま緊急会議を開いた。

ぐれ兄貴には事前に相談したりなど"一切なく"、
「君、会議サボりがちだから次の会議だけは絶対出てくれよな」
と伝えた(強制連行)

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上は我々の間では多くの言葉はいらないの図

あとはその場で後継者に指名した。
本人がどう思うかは知った事ではないが、無事に了承を得られた。
なんという好漢。彼こそはbiim界隈の未来を背負う宝だ!!!!!!!

翌週、グレート新主催より新副主催が発表された。
驚くことにアポなしの指名だ。唐突に名前を挙げられた方は面食らっていたようだが、快諾してくれた。
全く愚かなやり口である。根回しもしないで相手の人格に甘えるとは呆れてものも言えない。奴はbiim界隈の汚点だ。

さて、そんなぐれ兄貴ではあるが、次回大会の構想をお聞きしたので、読者に特別公開する。

「今のRTA界隈は腐っている!
それは一部の走者たちが光の大会に出たいがために、本来持つべきゲーム愛を見失い私利私欲に走っているからだ!
また、我々闇の住人を無視することは日本独自のインターネット文化を否定することであ~~~る。
すなわちニコニコへの宣戦布告であり、Twitchの独裁を許してはいけない!!
我々少数派はもう光の大会には何も望まない。
我々少数派に残された選択肢はただ一つ!
こんな大会はもう滅ぼすことだ。
ぶっちゃけて言えば、もはや全面戦争しかない!
かかってこい光の走者ども!
俺の記録を抜けられるものならやってみな!!」

だそうです。
闇の走者代表として力強い怪文書を頂いた。彼ならやり遂げるだろう。

私は戦争反対。みんな仲良くRTAしようぜ!と言いたい

次回こそは恐怖のワンオペ体制とその舞台裏である(続く)

後編はこ↑こ↓ 

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