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普通の大学生がレーシングドライバーを目指したわけ(5)

皆様こんにちは!
レーシングドライバーの富田竜一郎です。

前回は1週間後に出すといって二年たちましたが、今回は1ヶ月以内に出すと言って二日で出してみました笑

流石に誰も読めなかったと思います。
そんな前回はこちら
    ↓

さて、SUPERGTに出るために必要なもの皆さんはご存じですか?
気合い?センス?はたまたお金?
残念。全て違います。
そう、何はなくともまずライセンスですね。
現在、SUPERGTに参戦するためには国際B級ライセンスというものが必要になります。
こいつを取るためにはJAF公認団体の推薦か、国際C級ライセンスを保有している状態で直近24ヶ月以内にJAF公認レースに5レース出場して完走する必要があります。
確か僕の頃はこれが10レースで、前年のGT-RカップとS耐で4レースは消化していたので後6戦でないとBライセンスが発行できない!
って言う状態でした。

そんな中で8月の鈴鹿1000km迄に6レース、何かしらのトラブルで完走できないリスクも踏まえると10レースくらいには参戦しておきたい。
そこで高森さんが考えたのが、S-FJ 5戦、S耐3戦、GT-Rカップ2戦でライセンスを獲得し、GT合同テスト岡山(ここは国際Cでも参加可でした。)、鈴鹿に参加した後、1000Kmで本戦デビュー!という流れでした。

Snap-onカラーになったFJさん。
GT-Rさん。
全く知らない方も多いかと思いますが、実は結構乗ってたインテグラ

前回突然呼び出された茂木で、いきなり対面したFJでしたがその日は顔を見ただけで、僕はさらに見ず知らずのST-4クラスのインテグラに乗せられ、雨上がりの乾きかけにいつのかわからないウェットタイヤと言う、とてもルーキーのせる環境じゃなくないか?って状況に放り出されました笑
FF乗ったことない、茂木はじめて、レインタイヤなんてポルシェカップのオーディションでしか履いたことないし、不安だらけの中だったのにめちゃめちゃ走るのが楽しかったのを覚えています。
とにかくこの頃はシートベルト締めてピットロードに出るときいっつも死にそうな位緊張してたな…

そんなこんなで無事テスト?オーディション?も通過し、鈴鹿、もてぎ、富士を行脚する日々が始まりました。
いったん話題が逸れますが、この頃のS-FJには今のときめく牧野選手や、今S耐でチームメイトのたくろーさんなんかが出ていましたが僕はいつも9位とか10位くらいをうろちょろしてるTHE★微妙なドライバーでした笑

そんな中、篠原さんは茂木チャンピオン、牧野くんはFJ日本一、FJが微妙だったのには理由がいくつかありますが、クルマに頼らずお金もかけずに頑張りましょうがそもそものコンセプトで、後は若い子達とレースする経験を積もう!って言う趣旨のもとに割りきってた部分もあったので楽しかったとは思います。勝てる状態でやりたかったけど。笑

そんなFJ参戦の傍ら、ついに岡山GT公式テストがやってきました。

なつかしの初代ヘルメット。完全自作デザインです。


まっしろ。

この日初めて乗ったGT-R GT3は前年に乗ったR8とは全く別の乗り物で、すごく難しい車でした。
そこに、GTのヨコハマタイヤを履いたらもうなんかワケわかんないくらいグリップするし、ちょっと走ると全然グリップしなくなるしなんだか別世界!

2年前まではGTは見るもので、なんなら2013年の最終戦もオーバルの傍らに座って見ていました。
そんな中に自分が混ざっている不思議さと、自分はここでもやっていけるかも?って言うあまり確証のない自信とが入り交じった感情が渦巻いていました。
もちろんいいタイヤをはいているわけでもないし.タイムシートの上には上がらなかったですが、ある程度の手応えを感じられていたのは鮮明に覚えています。

それでも自分より速い人たちがたくさんいる!って環境が楽しくて、天下一武道会に出る悟空の気持ちそのものでした。
GT-Rのワンメイクの時はほぼ相手が藤井選手だけで、それはそれで楽しかったのですが、ここだとどこ走ってても速い人が前にも後ろにもいて、コース走ってるだけでめちゃめちゃ楽しかったなぁ。
あとGT500がアホほど速かった。
その当時のGT3は今ほどコーナーも速くなかったので、気がつくと真後ろ、なんてこともしばしば。
まだ速さにも岡山にも慣れてない当時の僕は運転席の反対側(右側)のミラーを見るのが苦手で、時折怖い目にもあっていました笑

この日は土曜日のみ参加で、日曜日に茂木で行われるS-FJのために最終で帰ってそのまま茂木入り、練習走行一切なしでいきなり予選から、何てとんでもないことをレース二年目にしてやっていました笑

思えばこの頃に今のメンタルの基礎を作ってもらった気がします笑
1日GT-Rで岡山を走って、次の日の朝はFJで茂木。
たしかこの日がFJで茂木初走行笑
無茶も無茶です。これからレースを始める方は絶対こんな無謀なことはしないでください笑


もちろん上手くいくはずもなく予選は10位。
決勝は何が起きたかさっぱり覚えてないけど、気がつけば篠原さんの後ろにいたみたいです😂

こんな風になるのは大分先のお話。

この時点でS-FJ 2レースが完了していて、翌週はGT富士テストに帯同、翌々週にS耐開幕戦、GT開幕戦、S-FJ富士と併催でGT-R開幕戦とまあまあとんでもないスケジュールが待っていました。

果たしてたいしてトレーニングもしてこなかった竜一郎青年はこのスケジュールを乗りきって、国際Bライセンスを取得できるのでしょうか?

SUPERGTデビュー編

まだ続くみたいです。

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