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Radiotalkのコメント達人に聞く! 盛りあがるコメントって、どんなコメント?

日々、さまざまなトークが繰り広げられているRadiotalk。トーカーとして自ら配信する以外にも、さまざまな楽しみ方があります。

そのひとつが、配信にコメントで参加すること。トーカーの話にリアクションしたり、ときに話題を振ったりすることで会話が広がり、同じ場に集う人々同士でおしゃべりを軸にした交流の輪が生まれていきます。

今回は、日々の配信を秀逸なコメントで盛り上げる2人の達人にインタビュー。楽しいおしゃべり空間を作り出す”コメント術”を聞きました。

(取材・文/天谷窓大

今回インタビューした”コメントの達人”プロフィール

ぱりぴ龍之介さん

20代営業職。よく参加する番組は『阿佐ヶ谷ノックアウト』(トーカー:夏目ミトさん)『今そっちの今どっち』(トーカー:今そっちさん)『ぷいぷい!けむらじお』(トーカー:けむし@ぷいさん)など。日々、コメント欄で絡みある人の配信へ遊びに行くことが多い。

KJさん

40代建築職人。現場に向かう車内や仕事中に、BGMがわりにRadiotalkのライブを聴いている。お気に入りの番組は『吟酒場四号店』(トーカー:吟ノ醸さん)『まなラジ🐝声に出したい英会話風ラジオ』(トーカー:Manaさん)『ぷいぷい!けむらじお』(トーカー:けむし@ぷいさん)など。ザッピングせず、一つの番組をじっくり聴くことが多い。

話を引き出す”笑い屋”であれ

ーーおふたりが「コメントしよう!」と思うのは、どんなときですか?

ぱりぴ龍之介さん:初めて覗いたトーカーさんのライブへ遊びに行ったときや、コメントで絡みがある人のところに「お邪魔します」とか「お待たせ!」とか、挨拶がてらコメントすることが多いですね。初めて見るお名前のユーザーさんを見かけたときにも挨拶するようにしています。

KJさん:
僕は、トーカーさんの話にどうしても突っ込みたくなっちゃったときですね。反射的に、挨拶をすっ飛ばしていきなりポンってコメントしちゃいます(笑)

ーー「挨拶」と「ツッコミ」、それぞれコメントに対する目的が違うのが面白いですね。

ぱりぴ龍之介さん:それぞれコメント欄の空気ってあるじゃないですか。トーカーさんがこういう動きをしたら、こういうノリがあるとか。そういうのがわからないとしらけた空気になっちゃう気がするので、コメントの前に、そういう雰囲気を確認するようにしています。

KJさん:僕の場合、自分も知ってるアニメやドラマの話になったら、ポンってコメントして会話に入っちゃいますね。あとは、トーカーさんがコメントをさばききれていない感じのときとか、心配になっちゃって「いまこのあたりの話題で盛り上がっているよー」とコメントでガイドすることもあります。

ーーコメントを潤滑油として使うぱりぴ龍之介さんと、一種のガヤのような位置づけにしているKJさん。対照的ですね。

ぱりぴ龍之介さん:聞き流しっていうのができないんですよ。だから最初からコメントはコミュニケーションのきっかけというか。「あ、この感じだといまはコメントできないな」と思ったら、行きつけの配信でもコメントを控えることもありますし、コメントありきにならないようにはしていますね。

KJさん:Radiotalkの場合、地上波のラジオみたいに、ブースに“笑い屋”がいるわけではないじゃないですか。僕の場合はコメントで”笑い屋”を買って出ているというか。トーカーさんが面白いことを言っててコメント欄に反応がない場合は、顔文字で笑いのリアクションを入れたり。「この話し続けて大丈夫ですかね」みたいにトーカーさんが不安になってたら、相づちのコメントを入れて、続きを話しやすい流れを作っています。

コメント欄だけで会話を完結させない

ーーコメントをする際、気をつけていることはありますか?

KJさん:極力「自分の話だけ」にならないよう心がけています。仲良しの人の配信だとか、そういうケースがまったくないとは言えませんが、自分の話をしたいのなら、自分で配信すればいいことなので。わざわざコメントで言うことないではないと思っています。

ぱりぴ龍之介さん:相手の人との関係性や距離感に応じて、コメントのテイストを変えるようにしています。人によってはぐいぐいボケたりツッコんでいったり、関係ない話をして話題を吹き込んでみたり。

KJさん:あと、コメント欄だけで会話を完結させないようにしていますね。トーカーさんの質問に答えても、そこから自分の話をしちゃうとコメント欄だけで会話が閉じちゃいますから。トーカーさんが何を話したがっているのか、きちんとアンテナを張って、トーカーさんとリスナーの会話が循環するように心がけています。

ーーコメントで「場を回している」わけですね。

KJさん:そうですね。たとえば、ライブの概要欄に「○○について話します」と書いてあるけど、ずっと雑談ばかりで本題に入っていないな、と思ったら、さりげなく話題を振ってみたり。「そろそろこういうこと言いたいんじゃないの?」みたいな。・・・・・・そういう意味で言うと、ぱりぴさんのコメント、瞬発力がすごいですよね。

ぱりぴ龍之介さん:いつもコメント欄に集中してるので(笑)。なじみのトーカーさんが変なこと言ったり噛んだりしたら、すかさず煽りに行ったりします。言ったら、ガヤですよね。コメント欄は僕にとって「ひな壇」なんです。

「このツッコミ、不快じゃないか?」ひと呼吸の大切さ

ーーガヤって、無秩序に見えて、すごく 配慮や計算が求められますよね。

ぱりぴ龍之介さん:嫌がられていないかな、というのは気にしていますね。

以前、とあるトーカーさんに良かれと思ってイジりを連発していたら、距離を置かれてしまったことがあって、すごいショックというか、申し訳なくて。

それまでは何も考えず、とりあえず言いたいことをコメントするスタンスだったんですが、いまはコメントを打つ前に、いったん一呼吸して考えるようになりました。その人だったらどこまで言って大丈夫かな、とか。

やっぱりコメントって、番組全体を盛り上げて、楽しい気分になってなんぼじゃないですか。コメントしている参加者、誰ひとりとして不快な思いをしちゃいけない、っていうのは思いました。

力を合わせれば”フラッシュモブ”だってできる

ーーこれまでで印象に残っている「コメント」があれば、教えてください。

ぱりぴ龍之介さん:とあるトーカーさんのライブで「スコアをゾロ目にしよう」という呼びかけをやったのは面白かったですね。コメントの数をみんなで調整して、キリのいい数字にして、トーカーさんを驚かせようと思ったんです。

80〜90人くらいリスナーさんが集まっているなかで音頭をとって、「ちょっと今から30秒だけコメント止めてみよう」みたいに、タイミングを調整して。スコアの増え方とか法則を推理して。

で、タイミングが見事に合って、80人のコメントがピタッと止まって。次の瞬間、見事ゾロ目のスコアを作ることに成功したんです。

ーーすごい! コメントでフラッシュモブ!

ぱりぴ龍之介さん:成功を見届けた瞬間、潜っていた人たちがワーッって出てきて。みんなでひとり一人力を合わせれば、コメントでこんなに面白いお祭りが作れるんだ、と感動しました。

ーーコメントとはトーカーさんに話しかける手段だけでなく、番組そのものの“場”に対する楽しみ方を形作るもの、という気がします。KJさんはいかがですか?

KJさん:なじみのトーカーさんでが番組4周年で長時間ライブをしていたとき、途中で休憩を挟んだすきに、みんなでコメント欄を使って一文字ずつ書いて、並んだ文字で「おめでとう」のメッセージを作ったこともありましたね。

ーーかわいい! でも、タイミングが大変ですね。

KJさん:そう、ときどき文字がかぶっちゃったりするんですよ。でもそれも含めて、どうなるかわからないハラハラが楽しくて。

ーー何をコメントするか、だけでなく、いつコメントするか、というタイミングすらも遊びにできるわけですね。

KJさん:そうなんです。トーカーさんも一緒になって巻き込んで。みんなで作ったコメントのバトンを最後トーカーさんにどう渡そうか、と盛り上がりました。

コメントから「自分にとって気になる人」が生まれる

ーーコメントって、たんなるレスポンスでなく、一緒に同じトーカーさんを囲むリスナー同士のコミュニティになるんですね。

ぱりぴ龍之介さん:「この人のコメント、面白いな」と興味を持って「そうだ、今度この人の配信を聴いてみよう」となって、いろんな人の配信を行き来した結果、今の自分がいるんですよね。コメントを通じてリスナー同士の交流が生まれて、一緒にご飯に行くほどの仲になれた人もいます。

たとえば、学校や職場の外の方との繋がりができたり、いろんな職業の方だったり、いろんな人生を送ってきた方々と交流できるっていうのは、すごいプラスなのかなと思います。

Twitterとかだと、いきなりリプするのって、結構勇気がいるじゃないですか。その点、Radiotalkのライブコメントはフラットだから、横のつながりが出来やすいんですよね。ファン仲間というか。そこで一種の関係が築けるから、その後リアルで会っても素敵な関係でいられる。少なくとも僕の場合はそれができて、視野がすごく広まりました。

もっと自分の人生の幅を広げるためにも、いろんなコメントを通じて、トーカーさんやリスナーさんと交流していきたいなと思います。

KJさん:何度かコメント欄で見かける人には、興味を持っちゃうんですよね、やっぱり。「この人どういう人なんだろう」って。そこから収録トークを聴いたり、ライブに参加して仲良くなっていける。

自分が気に入って聴いているライブに入ってコメントしてる人たちとは、やっぱり仲良くなれると思うんですよ。迷っている人がいたら、まずは思い切ってコメントしてみてほしいですね。