こうすれば TENET テネットは、わかりやすくなった ネタバレあり

今年一番の話題作、クリストファー・ノーラン監督のTENET テネット を観てきました。

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観終わっておもうに、たぶん今年一番の映画でしょうから、IMAX上映がされているうちに、劇場で観ておくことをおすすめします。画面をIMAXの画角ぎりぎりまで使っているシーンが多いし、音質も音楽も最高なので、初見は IMAX で見ることを、強くおすすめします。

こういう難しい系の映画は、この後で様々な考察サイトや動画をザッピングするのが楽しいのですが、現時点では私は考察サイトは観ていません。

現時点で私が見たことがあるのは、映画ユーチューブチャンネルの茶一郎さんと、シネコトさんの「ネタバレ"なし"」動画のみです。

以下の感想は「ネタバレあり」で書きますので、まだ映画を観ていない方は、こちらでさようなら~

鑑賞済みの方か、もしくは「何度も見たくないし、初見前に事前知識をガンガン入れたいよ」って方は、読んでいっていただけると嬉しいです。

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ネタバレスペース 5

ネタバレスペース 4

ネタバレスペース 3

ネタバレスペース 2

ネタバレスペース 1

このような状態でまず書きたいのは、「有れば一気にわかりやすくなる情報を出さない」ことで、変に映画をややこしくしているなぁ、というところです。

題して「TENETこうすればわかりやすくなった」(けど、芸術性のため ? にやらなかった)

TENETこうすればわかりやすくなった

1. このエピソードは何月何日の出来事と、章立てを入れる
説明不要と思いますが、何月何日、何時、と、章立てを入れてくれていれば、一部の小ネタはともかく、メインストーリーは余裕で分かる話です。

2.主人公が自分語りをする (ボイスオーバーを入れる)
「オレは〇〇、名も無いエージェントだ。このときのオレはまだ知らなかった。この女を愛してしまうということを」
のように、要所要所で自分語りを入れていけば、これまた余裕で理解できる話です。
かつ、自分語りだけなので、他の主要キャラクターである「キャット、ニール、セイター、プリヤ」などの謎は残り、考察の楽しみも確保されます。

(追記 9/22)探偵役が主人公のハードボイルド映画のようにたくさん自分語りを入れるのではなく、例えば「ライフイズビューティフル」のように要所要所で入れる方法のほうが本作にあっていると思います。

上記はこの2点に尽きるのですが、では次は「これのおかげで、少しはわかりやすいところ」。つまり、「これらすら無ければ、ネタバレなし初見ではお手上げ」だったろうという点です。

(追記9/22)考察動画を見たあとでは、他に「カットで次の場面に映るのは、順行時間軸の通りにする」「序盤のニールのリュックは、しっかり記憶に残るように時間をとって写せ」があります。でもそんなふうに意図的にわかりづらくしてるところなんて、そもそも初見時には気づかないわけで(苦笑)。初見時感想としては、上記2点になります。

TENET わかりやすいところ

1.音楽による感情喚起がわかりやすい
あまりないけど、ロマンチックなシーンではロマンチックな音楽。
一見ロマンチックだけど、裏があるシーンではほぼ無音。
盛り上がるアクションシーンでは、ガンガン盛り上げる音楽。
などなど、ほんとそのまんまです。

2.「赤」が「順行」、「青」が「逆行」のイメージカラー
このイメージカラーが無ければ、順行逆行の扉まわりのシーンでは「なにこれ? 」になったことでしょう。

3.ヒロインが、でかくて目立つ
ヒロインがで人目を引く高身長なおかげで、群衆の中でもすぐにわかります。女優さんは191センチらしいです。そこからさらにハイヒールを履くので、2メートルクラスになります。
なお、主人公の役者は175センチと、アメリカ黒人としては比較的小柄ですが、主人公は「カメラがずーっと追いかけている」ので、これもすぐにわかります。
また「ずっと追いかけている」は、主人公の相棒ニールにも言えることです。主人公の相棒は、主人公よりもう少し高身長です。役作りのために染めた、人目を引く金髪のおかげで、ニールもわかりやすいです。

最後は、「コレは納得行かない」

TENET 納得行かないところ

1.飛び込む女は、自分とわかるのでは?
ヒロインが「飛び込む女をみて、自由でうらやましいと思った」というセリフがあります。
一応重要な伏線ではありますが、作中、女性ではこの人しかでてこない高身長 (191センチ)で、スーパーモデルスタイルなのだから、10メートルくらいしか離れていない距離で観たら「あれ、私に似てるんじゃない?」的な感情は抱くはず。しかも場所はベトナムでしょう。アジア人は小さいよ。わからんわけがない。

「私に似た女を見た」くらい言ってくれれば、まだ許せたんですが。

2.字幕が、しっくりとは来ない
一例だけど、ヤキモチ焼きの夫が、息子に向かって「母さんは Your friend と一緒で今夜は忙しい」というシーンがあります。そこを字幕では「男友達と忙しい」(うろおぼえだけど「男友達」と訳したのは覚えている)。

「母親の友達」と「母親の男友達」。
この2つは、特に子供にとってのニュアンスは違うし、わざわざ「男友達」というか ? という話。その他も、なんか変な情報を付け加えた字幕がいくつもあった。

3.登場人物の行動動機が、しっくりとは来ない
「意図的に書いていない」「メインストーリーと関係ないから書いていない」のは、ノーラン作品にはありがちですが、もうちょっとなんとかならなかったのか、と思います。
特に、最後の現場の肉弾戦ラスボスとなった、ロシア系の大柄な男性。
彼がなぜ、そこまでして、世界の終わりを手伝おうとしたのか。ここが全く見えてこなかったです。

まぁ無理やり深読みしたら、「彼は未来人」、なんですかね。この点はそれなりの伏線があったことがわかれば、一応納得はできるかもしれません。

以上、考察ザッピング前の感想でした。

おわり



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