進撃の巨人とウォッチメン(アメコミ)
諫山創先生の名作マンガ、進撃の巨人。
オリジナリティにあふれる本作に強い影響を与えた作品がいくつかあります。
その中でも、有名なものがアメリカンコミックの「ウオッチメン」です。
ザック・スナイダー監督によって映画化されていますし、HBOのドラマシリーズにもなりました。
このnoteでは、進撃の巨人ファンに向けて、諫山先生が影響を受けたであろう要素を比較考察していきたいと思います。
【注意】【注意】【注意】【注意】【注意】【注意】
このnoteには、進撃の巨人コミックスのネタバレが含まれますので、最後まで読み終わっていない方は読まないほうが良いです!
ご注意ください !
【注意】【注意】【注意】【注意】【注意】【注意】
画像引用は、すべて
ShoPro Books社 単行本 の「WATCHMEN ウォッチメン」からです。
不朽の名作アメリカンコミックですので、興味を持った方は、ぜひ購入してください。やや高いように思えますが、大判のフルカラーで、一巻完結ということを考えると、決して高くはないですよ !
まず確認しておきたいのは発売年です。
現在も売っているコミックの発売年月が、
2009年2月。
映画は、2009年3月公開
進撃の巨人は2009年10月連載開始です。
なので、連載開始にあたって、影響を受けるというのは、むしろ当然とも言えます。
1.
ヒロインの名前
いきなり余談からですが、映画版ウオッチメンのヒロインの女優さんの名前は
マリン・アッカーマンさん
です。
進撃の巨人のメインヒロイン、ミカサ・アッカーマンは、ここから取ったのではないでしょうか。
マリン・アッカーマン
ミカサ・アッカーマン
字面も雰囲気も似ていますね。
どちらもチームメイトと恋愛関係になる、バトルヒロインになります。
そして、あまりにぶっ飛んだ彼氏についていけずに涙を流し、最後は一般人の感覚を持った別の同僚とくっつきます。このあたりも共通します
2.
ロールシャッハが、リヴァイ・アッカーマンのモデル
こちらは諫山先生がキャラクター名鑑で述べていたようです。
一見、まるで似ていないのですが、話しぶりやキャラクターは共通しています。
諫山先生によると、ロールシャッハの不潔感の代わりに、清潔感を入れたのがリヴァイとのこと。原作漫画では、ロールシャッハのアクションシーンはあまりないですが、リヴァイはメインアタッカーです。
そのへんでも、しっかり差別化ができています。
3.
地ならし的な、ディザスターシーンがある
ネタバレになるので詳しくは語りませんが、どちらもクライマックスで大きな犠牲を伴う、一方的な戦いがあります。
戦う力のない一般人は、ただ蹂躙されるのみ。
「正義とは?」「本当に正しいのは何?」そんな疑問も共通します。
4.
巨人が現実にいたら?
ウオッチメンの主人公格「DRマンハッタン」は、体を自在に巨大化させることができます。巨大化して襲ってくる描写は、まさに「超大型巨人」
百聞は一見にしかず。下記2シーンをご確認ください。
5.
人体の再構成
巨人、特に知性巨人の登場シーンに、大きな影響を与えたのではないでしょうか。
6
「道」「座標」の時間感覚
神のような力を手に入れたDRマンハッタンは、未来も過去も存在せず、すべての時間をひと目で見ることができる、高次の存在となります。
まさに、始祖ユミル・進撃の巨人の能力です。
7.
自力で宮殿を作れるdrマンハッタン
原子を再構成して、宮殿を作ることができます。
進撃の巨人にも、硬質化能力で地下神殿を作った展開が有りましたね。
drマンハッタンの場合は、数コマで宮殿を作っていますが、ここにかかった時間は描かれていません。
そう、時間間隔が人間とは異なる彼にとって、100年かかろうが、数秒で作れようが、同じことなのです。
8
エルヴィン・スミスのモデルはアメコミ原作の方のオジマンディアス
諫山先生のブログにて、そう書かれています。
アメリカンヒーロー的な外見と、「目的のためには犠牲をいとわない」姿勢が共通しています。
外見は小柄以外はあまり似ておらず、しゃべり方が「もろ」なリヴァイとロールシャッハに対して、外見が似ているエルヴィンとオジマンディアスは、喋り方はあんまり似ていないのが面白いところ。
最後に
いかがでしたか。
子供向けだったアメリカンコミックを、一気に大人向けにした名作ウォッチメン。
進撃の巨人との影響をきっかけとして出会うのも良いことだと思います。
ぜひ原作漫画を買ったり、映画を見たりしてください。
ちなみに、HBOのドラマ版ウオッチメンは、本作から30年以上後の時代を描いた作品になりますので、基本的には別物になります。
なお、進撃の巨人への影響といえば、
私は、永井豪さんの「手天童子」をまずあげたいと思います。
そちらについてはまたの機会に。
では、最後までお読みいただきありがとうございました。
The End
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