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#21スペイン旅行記- Rupit

年末にベルリン旅行記を書いてみたら、自分の記憶の記録としてすごくよかったので、12月初旬に行った小旅行についても書いて振り返ってみたいと思う。ちょうど1か月ほどの月日が経ってしまったけれど、写真やメモを見返しながら、記録をたどる。

Rupitはバルセロナと同じカタルーニャ州にある。とてもこじんまりとした町で、バルセロナからは車で1時間半ちょっとでたどり着く。海外旅行でバルセロナに来ている人が足を運ぶような派手さはないけれど、地元の人たちに愛されている町のようだ。

朝焼けが美しい時間に出発し、しばしドライブを楽しむ。恋人と共有しているプレイリストの曲を聞きながら、12月の連休が始まるのだ。霧がかかっている地区があったり、大きな牛たちが放牧されていたり、都会の喧騒を忘れさせる長閑な景色が広がる。

Caga Tió がお出迎え

Rupitの町の入口には、吊り橋がある。クリスマス用にライトがつけられているその橋は、頑丈そうだが同時に渡れる人数に制限がある(たしか10人とかだった気がする)。まるで中世のような、町の玄関口だ。いざ、町の中に入ると、本当にこじんまりしている。恋人は「Rupitは2つの道しかない」と言っていたけれど、その言葉通り、幾ばくかのお店が並ぶメインストリート(といっても200メートルくらい)と、住宅が並ぶ登り坂で町は終わりだった。

ここにも

クリスマスムードが高まる時期だったので、カタルーニャのクリスマスを象徴するTaga Tioが道にいたり、大きなツリーが飾ってあったり、サンタさんの人形があったり、とても可愛らしい飾り付けがされていた。なんだか、とても長閑で、時間の流れがゆったりしているように感じた。

今回の滞在は、恋人が子どもの頃から家族と度々滞在しているという、3食付きのホテルだった。9時すぎには到着し、まだお部屋の用意もできていなかったので、荷物を預けてRupitのハイキングをすることにした。登ったり、下ったり、小さな川の横を1時間ほど歩いていく。バルセロナよりも冷え込む地域だけれど、体もポカポカしてくる。

途中、恋人のお母さんから借りたハイキング用の靴の底が剥がれてしまうという、ちょっとした事件もあったけれど、自然の中を歩くだけで自然と癒されていく。本当は滝があるようだけれど、干ばつの影響で水は全くなかった。そして、滝の横にはおそらく政治的なメッセージが込められた旗のようなものがあった。写真に写りこませるという手法はおもしろいけれど、自然の中にそのようなものを入れるのはどうかと思う。

ハイキングを終え、町のメインストリートに戻る。バルでホットチョコレートを飲み、恋人はベルモットを注文した。その後、ホテルにチェックイン。昔ながらの家族経営のようだけれど、食事時には人でにぎわっていた。ランチとディナーは前菜、メイン、デザートを選ぶ形で、朝食はバイキング形式。わたしは、ランチにカタルーニャの郷土料理でもあるカネロネスとブティファラ、コーヒープリン。ディナーはパスタが入ったスープに、イカのソテー、クレーマカラタナを食べた。なぜか、イカとクレーマカラタナの写真しか撮っていなかったけれど、どこか懐かしい味がする料理で、ほっこりした。夜には冷たい雨が降っていたけれど、そんなことを忘れさせるような場所だった。 

2日目は、帰り道にあるVicという街へ寄った。中世をテーマにした祭りを開催していて、とてもにぎわっていた。この地域に長い間住まないとおそらく出会うことのない景色を見れて、とても幸せだった。



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