大人になるということ
大学のサークルに入ったころ、
先輩が車で迎えに来てくれることが新鮮だった。
そうか、大学生は、車にも乗れるんだなあ、と小さなことですごく感動した。
まだまだ心は高校生だったのだと思う。
思えば、高校生の頃は 付き合うとか手をつなぐ程度の認識で
純粋で神聖なものだと思っていた。(本当はそんなことないのだけれど)
ところが、大学生になってから、付き合うより先にノリで体の関係があったり
おやおや、それは不倫で二股ですよ、という事例もみられるようになった。
それでも「それはよくないよ」とみんなが注意し合ったり
「ええ!そんなことがあるの!?」と驚き合ったりしたので
まだ常識的な心、純真な心が皆の中に少なからずあったのかもしれない。
これが、社会人になると
彼氏の他に彼氏みたいな人がいる、という並行パターンはザラになった。
いかに平行を平行と見せないかがポイントとなる。
不倫すら「ばれないように隠密にやりなさいよ」というアドバイスが飛び交う。休日会えないから、有給を合わせて取ったりとか、大変だね…。
こういった事情が明るみになってしまうのは氷山の一角で(本当に秘密なことって誰にも言わないだろうし)、水面下で動いているあまり道徳的でない行為って一体どれほどの数眠っているのだろう。
ラブホテルは休日より平日が混むこともあるそうだ…。うーん…。
結末が悲惨になることは目に見えてるから、だからやめときなよ、とはよく言われるが、穏便に始まり穏便に終わる場合もある。お互いが割り切っているのだろう。
人は、知っていることが真実だから
本当の現実のことは、隠し通せばその人にとっては真実にはならない。
人は信じたいものを信じて生きていく。それでいいのだと思う。
いちいち、道徳的でないことに大学時代は反応していたのだが、
社会人になってからそれはキリがないことだと知った。
人の心は誰にもわからないのだから、
私も信じたいことだけを信じていきたいのでした。
( せちがらいしめくくりになってしまった)
おしまい
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