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本を出版して変わったこと

昨年の10月にWeb技術の本を出版し、ありがたいことに1万部の発行部数を突破することができました。
最近では台湾での翻訳出版も決まり、「無名」かつ「今まで本を書いたことがない人」にしては、上出来の結果を残せたのではないかと思います。。。

で、ここまでは表面的に華やかなことをあえて書いてみたのですが、このnoteは私の根暗()な内面を書く場所なので、この外側の出来事が自分の内面にどんな影響を与えたのかを、まとめてみたいと思いました。

まず、本を出版した時に皆さんに「すごい!」とたくさん言って頂き、とても嬉しかったです。
が、、、!
こうした出来事によって自己肯定感が上がったかというと、一時的なもので特に内面に変化はありませんでした。
これが自分では想定外でした(笑)

以前の私からすると本を出版するなんて思ってもないことでしたし「社会的に何か活躍すれば自信のなさは払拭できる」とずっと思い込んでいたので、思ったより変化がない自分に驚きました。

これは認知の歪みの1つと知られている「誇大視・過小評価」が深く根付いているからだと思いますが、想像と実際のギャップが大きかったです。

それでも、本を執筆したことで劇的に変わったことがあります。
それは自分の人生を信頼できるようになったこと、、、です。

そして、それは他者からの評価によってではなく、目に見えない自分の人生の流れのようなものを感じることができたからです。

実は今回の出版のお話はまるっとすべて偶然なのです。突然ある日メールが来て「書きませんか?」と。
私達をどこから知ったのかもよくわからない。笑


今まで生きていて、目標達成型(逆算型)の生き方がしんどくて仕方なかったけれど、社会的にはそういった生き方が説得力があり(少なくとも私にはそう見えていた)、眩しく感じていました。

そんな「目標達成型」に憧れつつも、そうできない自分に葛藤がいつもあり、生きづらさの原因にもなっていました。
特にフリーランスになってからは営業活動もせず、働かない日の方が多い、特に目標もないといった日々だったので何かに能動的に動いている方をみてはヨダレを垂らしてボーとしているような心境。笑

「こんなボーと流されるままに生きていて良いのだろうか」

メンタルは会社員時代よりはるかに安定しているけれど、時々自問をしだすと底のない沼にズブズブはまっていくようでした。

けれど、今回出版のお話を頂いたことで「自分の人生には決して物質だけでは捉えられない(思考だけでは捉えられない)流れ」があるのだと確信できたのです。
これが何よりも私の内面の力となり、生きづらさを払拭する契機となりました。

人生という流れの中で「空白」があることを恐れずに「向かってくる何か」を受け取る。

この感覚は下記動画で語られている
「自分が何をしたいかではなく、世界が自分を通じて何をしようとしているのか問いなさい」という感覚に少し近いかもしれないです。

こういった生き方が今の私にはフィットしているのかもしれない(もちろん未だに不安はある 笑)と思えたのです。

その結果、カウンセラーさんとの対話の中で
「この先のことは、わからない」という言葉を口にすることができたのだと思います。

https://note.com/rrumii/n/n90a232fed4d3


私は学生時代に勉強に没頭しすぎて心身を壊した経験が内面を探るキッカケとなりました。
この時を振り返ると「〜せねば」という社会的圧力や「勉強をしている自分」というペルソナと自我を同一視しすぎていたような感覚があります。

「やることなすことがWantではなくMustになってしまう」

これは私自身の内面処理のクセなので学生時代が終わって社会人時代になっても「〜せねば」で私の内面は埋め尽くされていました。

そして私という空間に空白ができることを恐れ、常に何かをしていないと落ち着かない、自分が無価値のように感じて怖くなり、何か目標を見つけては、「恐怖のエンジン」によって動かされていました。
このことがメンタルに悪影響を与えていたことは確かでしょう。

けれど、人生を信頼できるようになってからは、この「せねば」の圧力が少し弱まりました。もちろん今でも顔を出しますが、社会に「ある程度」適合していきていくために完全には失くす必要もないとも思えてきました。
これは感情・感覚と距離ができて少し客体化できるようになったのだと思います。

結局、あらゆる出来事は自分の内面と向き合うための材料であり、出来事を通して感じた感情や感覚を見つめていくことが自分の傷を癒やしたり、成長を感じられることになるのだと今回の出版という経験を通じて深く納得しました。

それは「外側の出来事だけでは決して内面的な幸福が保証されるわけではない」という新たな身体知にも繋がりました。

今回このような貴重な体験をさせていただいた、あらゆる関係者の方と存在に感謝を申し上げます。

サポート頂いたら嬉しくてエクストリーム土下座します!!