あぶり靴下の話。

チュニジアのナブールという街に暮らしていたころの生活な話。

チュニジアの冬は雨期です。
寒くて雨が毎日降ります。

家は石の家、床は大理石。
とんでもない底冷えなんです。
凍らした豆腐の中をくりぬいて家にしたんじゃないか?なんて当時はよく考えていました。

私は暖房を持っていませんでした。
実際に寒くてヤバイ!となるのは10日間ほど。
暖房を買うか考えている間にほんに寒い時期はすぎてしまいました。
湯たんぽでなんとかなるぐらいでした。
→寒さは、ま、大丈夫。

しかし、雨のほう。
洗濯物は全く乾きません。

もちろん日本の梅雨を知っていますので洗濯物の対処法は心得ています。
が!
日本はコインランドリーやエアコンや除湿機と方法がたくさんありますがチュニジアの私の部屋には何もない…。

チュニジアの我が家には暖房器具すらない!
雨は降るばかり。
洗濯物はいつまでも脱水した状態から変わらない。
室内に干しても、屋根のあるベランダに干してもぬれたまま…。

子どもたちが、「靴下がないよーパンツがないよー」と私をあおってきます。
なんだか泣きそうな気分です。

どうしよう…。パンツ買う?
え?何枚かったらいいの?洗ったパンツはいつ乾くの?もうハンガーもないよ…。
いちまーい、にまーい…。
皿屋敷ならぬ濡れパンツ屋敷になってしまう勢い。

あれれ?
なにか本質的に考えなきゃ!
この家に暖房器具はないけど、私たち温かい食事をとってるよね…!!!
ということはーーーー!
閃いたーー!!

ガスコンロです。
ガスコンロの直火でパンツや靴下を炙って乾かしました。

子どもたちもたちはパンツが焦げる!と大騒ぎ。
私、料理は得意なのでパンツは良い塩梅に乾かしましたよ。

海外生活は頭を柔軟にして連続ゲームで乗り切るのがいいみたいですね。
こんなこと私たちだけかな?

チュニジアでの生活体験を書いていきます。 どうぞよろしく!