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【留学日記】北欧独自の学校フォルケホイスコーレとは?

Hej! こんにちはrikoです!
私は1年間のデンマーク滞在のうち最初の5ヶ月間はフォルケホイスコーレという北欧独自の教育機関に通っています。

今日はフォルケの概要とそこでの生活、又どの様に入学したのかなどを簡単にまとめていきたいと思います。

フォルケホイスコーレとは

フォルケホイスコーレは北欧独自の教育機関で、留学中に一般的に通う語学学校との大きな違いは、試験がないということ、全寮制であることが挙げられます。
国籍は関係なく、ここに通う生徒はみな、デンマーク政府からの助成金を受け取れることができます。なのでデンマークの物価を考えると比較的安価に生活することができています。
当初は哲学者であり教育者でもあるグルントヴィが「すべての人に教育を」というコンセプトの元、学校に通うことができない農民の子供などをを対象に創設しました。
選択できる教科としては特定の分野に特化したものが多く、アート、デザイン、演劇、料理、福祉などが挙げられます。
基本的には1月〜6月までの春学期、8月〜12月までの秋学期と、1年の間に二つのセメスターに分けられています

フォルケホイスコーレの費用

フォルケホイスコーレでは上でも述べたように、国からの支援を受けることができるため、学費、食費、滞在費を全て含んで月当たり16万(1kr=21円の計算)くらいで生活出来ています。
私が、フォルケでの滞在に興味を持ち、いろんなサイトでフォルケについて調べていた際に、「月々15万以内で大体の学校は滞在できる」と記載された記事をいくつも見かけました。しかし今は円安の影響で多くの学校が平均で月々20万円ほどかかると認識していた方が良いかと。(インターナショナルホイスコーレに通いたい場合はさらに値が張ります。)
私は、本来ならばインターナショナルホイスコーレに通いたかったのですが、大学生ということもあり、お金をできるだけセーブしたかったので、特に安く滞在できる学校を選びました。

費用の詳細



  • 滞在費と食事 DKK30.000  ¥630,000 (一週間ごとの費用はDKK1500 ¥31,500)

  • スタディートリップ DKK2.500 ¥52,500

  • 材料費 DKK2.500 ¥52,500

  • 登録料 DKK1.000 ¥21,000

  • 計 DKK36.000 ¥756,000 (1kr=21円で計算しています。今は22円ほどまで上がっていますが私が送金した時はこれくらいだったので。)

私の通っている学校【Gram Højskole】

私が通っているのはGram Højskoleというホイスコーレです。
デンマークにあるホイスコーレの中でも比較的新しい学校ですが、International Students の受け入れもしています。

事前に確認してこなかった自分が悪いですが、ほとんどの学校の連絡はデンマーク語で行われます。(ここに来る前の自分はもっと英語が使われるだろうと思っていました笑)International studentsには英語で補ってくれます。なので、フォルケ留学を考えている方は、ある程度英語が理解できる、または話せることができる方ではないと厳しいかもしれません。

Gram Højskoleは他の学校に比べて、規模が小さく、生徒全体の数は1学期35人くらいです。小規模なので皆んな仲良いです。

Gram Højskoleの外観

選択可能な科目

メインの科目としては、

  • Tekstil 衣服のデザイン

  • Keramik 陶芸(粘土を使って物をデザインするもの)

  • Natural Kraft 料理

  • Ord 文章を書く

選択科目としては
アート、ダンス、ヨガ、環境問題、編み物、木を使ったものづくりなどさまざまなオプションがあります。(日本語にうまく翻訳できないものが多く、翻訳可能なものだけ書きました。)

学校でのスケジュール

週によってさまざまですが、基本的なホイスコーレでのスケジュールを紹介します。

画像を見ての通りなのですが、平日は大体8:00から1日が始まり、16:00には授業が終わります。 夜は、みんなでキャンプファイヤーをしたり、編み物をしたり、映画を見たりして過ごしたり、日によってまちまちですが、一人で時間を過ごすこともあります。

水曜日の午前中はAGORAという、生徒主催の集会があります。ここでは学校生活の中で改善すべきこと、パーティーの内容などを先生なしで生徒が全てを取りまとめます。

土曜日は基本的には、毎週生徒が主催したパーティーがあります。(又今度のnote
でパーティーについても取り上げられたらいいな)


火曜日のVaerstedsfagというのはメインのサブジェクトのことです。
私は今のところTekstilとKeramikを受講しています。

入学方法

フォルケホイスコーレの特徴の一つとして、入学試験がないことが挙げられます。
インターナショナルスチューデントに対しても同様です。(いくつかの学校では英語での面接があるみたいです。)

私は24年の春学期からここでの生活をスタートしていますが、Applyは23年の5月くらいにしました。人気の学校は希望する学期の1年前にapplyしないと枠が埋まってしまいます。


行きたい学校が決まったら、メールに

  • 希望する学期に空きがあるか

  • 国籍

  • 年齢

  • 希望する科目

を英語で記入し、送信しました。デンマーク人は日本人に比べて返信が早くないので、平均で返信までに2、3日かかると思っていた方が良いです。一週間ほど返信がなかったらもう一度再送信してみてください。

上記の項目の他にも私はスチューデントビザではなくワーホリビザで学校に通いたかったので、ワーホリビザで入学が可能かも聞きました。

メールで、希望の学期に空きがあることが分かると、学校側から、「学費をいつまでにこの口座に振り込んでね」と連絡が来ました。
入学金を振り込んだら、入学手続きは基本的には完了です。

(スチューデントビザで滞在する方は学校を通して、ビザを取得するみたいですが、私はやっていないので割愛)

フォルケホイスコーレでの気づき

フォルケでの生活が始まってから既に2ヶ月経ってしまっているので、ここにいくつかフォルケ生活の中での気づきを書きたいと思います。

ギャップイヤーを取るのは当たり前

ギャップイヤー(gap year)とは、学生が大学への入学前、在学中、卒業後に就職するまでなどの時期に長めの時間を有し、留学やインターンシップ、ボランティアなどの社会体験活動を行う過程で自分探しをするというようなものです。

フォルケホイスコーレに来る生徒のほとんどがギャップイヤーを取ってきています。デンマークではギャップイヤーを取るのが当たり前みたいです。
フォルケで出会った友達に何年間ギャップイヤーを取っているか聞くと、1年、3年、5年と様々。友達のお母さんは7年もギャップイヤーを取っていたみたいです。日本では数年間の間にかけてギャップイヤーを取るなんてことはあり得ないですよね。
驚いたのは、仕事を辞め20代後半から30代の人も学校に来ているということ。学校には19歳〜30歳前半の人まで年齢は様々です。

私が友達に、日本ではギャップイヤーを取るということは当たり前ではなく、私が1年間休学するだけでも「なんで?」聞かれることがあると話すと、
「それはかわいそう」と同情されました笑笑。
日本ももう少しギャップイヤーに対して寛容になればいいのにと思います。

フォルケホイスコーレは療養学校的な役割?

この学校に来て、身に染みて感じることは、生徒の多くは心に問題を抱えている人が多いということ。みんながみんな心に問題を抱えているわけではありませんが、不安障害を抱えていたり、睡眠導入剤を飲んでいたり、鬱になった経験がある人がいたりと、様々です。感覚的には約半数ほどがそういった問題を抱えているかと。

個人的な推測に過ぎませんが、フォルケホイスコーレに現在にわたっても試験がない理由の一つにそういった心に問題を抱えた生徒の療養という意味合いも込められているからなのではないかと感じています。

デンマーク人は自分の意見をしっかり持っている(積極的)

私がデンマークに来て一番びっくりしたことの一つとしてこれが挙げられます。
日本の授業では、ただ座って、先生の話を聞くだけのものがほとんどだった印象ですが、デンマーク人は、先生の話を割ってでも自分の意見を主張しようとします。
先生が「何か意見がある人はいるか」と問うとたくさんの人が手を挙げ、時にはそれが議論を巻き起こしたり…

普段の会話でも、みんな日本人に比べてとても、積極的で自立しています。
日本では相手の意見を否定するというのは、あまりよろしくない事とされている印象ですが、デンマーク人は相手の意見を否定するということを恐れていないようです。(私の感想に過ぎませんが)
そして、否定された方も一才嫌な顔をしません。(これも一人の意見だよね。と割り切っている感じ)
自分の意見を自分らしく主張できる文化って素晴らしいですよね。



これらの3つは私がここにきて感じたことの一部に過ぎません。
書くのに疲れてきてしまったので今日はここら辺にします。

今後もこのノートを通して、フォルケホイスコーレの様子について発信していきたいと思っています:)

今日はここまで。デンマークはもう夜なので寝ます!
おやすみ★ Vi ses!






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