1/4 - デザインの四原則をマスターしよう!【近接編】
「デザインに興味があるけど、センスがないから…。」
僕の周りでそんな声を耳にします。デザインはセンスや才能で作るものと思われがち。でも本当は違います。
デザインには誰にでもマネできるセオリーがあります。つまりそれさえ知っていれば、誰でも良いデザインが作れるということ!
今回は、その中でも「四原則」と言われるセオリーを解説します。これは簡単にマネできる基本原則でありながら、どんなデザインにも使える超優秀なテクニック。
WEBデザインでも、ビジネス資料でも、チラシや名刺でも、幅広いデザインをレベルアップさせてくれます。デザイナーを目指す人もそうじゃない人も、必ず役に立ちますよ!
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デザインの四原則とは?
デザインの四原則は、以下の4つです。
1. 近接
2. 整列
3. 反復
4. 対比
ひとつずつ解説していきますが、まず1つめの「近接」から。
基本原則1:「近接」とは?
この原則を一言で説明するならこんな感じです。
関連するものは、近づけてグループにしよう。
人は「近くにあるものは、関連したものだ。」と認識します。それを体感するために、次の2枚のイラストを見てみましょう。
Aのイラストでは、女性と男の子の関係性がよく分かりません。ですが、Bのイラストでは親子に見えませんか?少なくとも「とても親密な関係だ」と分かりますよね。
こんな風に、イラスト自体は何も変えなくても、ただ距離を近づけただけで、見ている人はそこに意味を感じます。文字で説明しなくても情報がパッと伝わるんですね。
逆に「二人は無関係の他人だ」と伝えたいなら、BのイラストはNGですね。見ている人を誤解させちゃいますから。
さて、ここで超重要なポイントが出てきました。
デザインは、説明なしでも情報を伝えることが出来る。
これは本当に重要なこと。良いデザイナーは「見ている人に情報がどう伝わるか」を常に意識して、上手にコントロールしているんです!
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続いて、次の名刺のデザインを見てみましょう。
こちらはダメな例です。その理由は見ている人に情報がスムーズに伝わらないから。
最初に見たときにパッと目につくのは、「山田 太郎」という名前でしょう。ど真ん中にあって、文字も大きくて太字ですからね。
しかし、その次はどこを見れば良いのか迷います。右下の「株式会社デザイン」も太字なので、次はそっちに目を移す人も多そうです。
そして、その後は真ん中に戻ったり四隅を見たりと繰り返し、迷うことになります。
さらに悪い点は、いつまでこの名刺を眺めていればいいのか分かりにくいことです。ずっと見ていても「読み終わった」という感覚がないので、戸惑います。
そうこうしているうちに、見るのをやめ、結局どんな情報が書いてあったか印象に残りません。
では次の名刺を見てみましょう。
スッキリして見やすくなりました!文字の大きさも太さもそのままで、配置を変えただけです。
注目なのは、会社名と住所を近づけたこと。そして電話番号とFAX番号を近づけたことです。
こうすることで、①名前 ②会社情報 ③連絡先 と3つのグループに分けることが出来ました。バラバラだった情報が、グループ分けしたことで理解しやすくなりました。
ここで使ったのが、近接の原則ですね。
関連するものは、近づけてグループにしよう。
さらに、見ている人の視線も上から順番に①②③とまっすぐ読んでいくだけ。一番下まで見たら「読み終わった」とわかります。
こんな風に、近接の原則を使えば、文字の情報もスムーズに伝えることが出来ます。パッと見て「なんとなく見やすいな」というデザインには、きちんと理由があるんですね!
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まとめ
これが、デザインの四原則の1つ「近接」のテクニックです。
デザインというと、可愛いイラストとかカッコイイ写真をイメージしがち。でも大切なのは「情報を正しく効率的に伝える」ということなんですね。
それを意識したデザインは、見栄えも良くて「プロっぽい!」と思わせることが出来ます。
次の原則は「整列」です! こちらもぜひぜひチェックしてみてください!
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