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セイクリッドペアーズと「永遠」

神様も羨む恋ってなんのこと!?!?
と脳に一撃のパンチをくらってから早6か月がたちました。
3110(サイトウ)と申します。

神宮寺レン君誕生日おめでとう~~~~!!!!!
絵をかくこと、物語を綴ることができないのでnoteを書きます。

2022年9月2日に公開された「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ」(以下スタツア)のいち楽曲、神宮寺レン君と聖川真斗君の財閥御曹司コンビが歌う「セイクリッドペアーズ」(以下セイペア)について考え続けてきたことをだらだらと書いてみます。
※本編はすべて無料です~🌸

今回書きたいこと

  • セイペアとランボオと「永遠」

  • 「太陽と海の街」の妄想

セイペアとランボオと「永遠」

まず、歌詞から「太陽と海」にオマージュがありそうだなと思ったのが、ジャン=リュック・ゴダールの映画、『気狂いピエロ』のラストシーンに出てくる詩(※映画の予告編ラストにも該当の翻訳があるのですが、ピンとこなかったので、今回は書籍訳から抜粋します)

また見つかった、
何が、永遠が、
海と溶け合う太陽が。

地獄の季節(岩波文庫)

はいきた太陽と海!!
海と太陽が溶け合う黄昏を永遠と表すだなんてロマンチック!
『気狂いピエロ』のラストシーンは夕方ではありませんが、地中海の青と主人公の顔の青さが美しいですね。

この詩はアルチュール・ランボー『地獄の季節』「錯乱Ⅱ 言葉の錬金術」のなかのフレーズ。『地獄の季節』に収録される1年ほど前に『永遠』というタイトルで発表されています。初稿が書かれたのはなんとランボーが17歳のとき!また、当時のランボーは彼の才能を見出して世に広めたキーパーソンであり、かつ詩人のヴェルレーヌと同性愛関係にあったようです。早熟!

太陽が海に溶け合うように沈むことは自然の摂理として絶えず続いてるわけで、それを「永遠」と呼べる感性がすごい。

そういえば聖川さんもスタツアでやたらと「永遠」を誓っています。いったいいつから永遠を誓うようになったかをひもとく時間がないので根拠はないのですがこじつけたくなりますね。

フランス語で「太陽」は男性名詞、「海」は女性名詞。これらが「溶け合う」というのは、「男女の深い関係を暗示する」ワードでは、と推測できるのでやっぱりこのパートはロマンティックな要素が多いんじゃないかな~。
ランボーの境遇も考えるとそれは性別にこだわらなくてもいいという暗喩にも見えてしまいます。

アンコールの「ISH~」自体が「楽しく遊ぶ青春時代(イリュージョニスト)」→「ロマンス(セイペア)」→「ホームに帰る(ハグソング)」という人生の流れにもなっているような気がしていて、単純に2人に課せられたのがこのテーマだったのかもしれないですし。
おそらく作詞をされた方もさすがにそこまでは含みを持たせていないと思います。ええ、オタクは材料があれば自由に妄想する生き物なので…!

人は自分の見たいものしか見ないと思っているのですが、
パリから地中海に旅する物語(南仏で撮影されている)としてもとらえることができる『気狂いピエロ』、スタツア本編で繰り返される聖川さんの「永遠」「ずっと同じ夢を見よう」というキーワードなんかを踏まえると、
財閥の御曹司としてさまざまな教養を身につけてきたはずの二人の頭の片隅のどこかにこの元ネタがあったらいいなあ、なんて思います。

※なおドイツ語では「太陽」は女性名詞、「海」は中性名詞(海と湖で女性名詞、男性名詞の使い分けがあるよう)なのですが、ドイツの海はバルト海に面しているし、この2人の思い出はイタリアやその境にあるフランスっぽいのかな。

太陽と海の街について


一番書きたかったことを書いたので、ちょっと閑話休題。
この曲を初めて聞いて、パンフで歌詞をチェックして気になったのが、

「太陽と海」は、どこか何かで見た気がする
 
→ゴダール『気狂いピエロ』からのランボオでした!
「聖なるMemories」は、幼少期の思い出か?(ヨーロッパの街) 
 
→ドラマCDやイベストでもめちゃめちゃプッシュされてましたね!
「神様も羨む恋のよう」といえば、やっぱり神様の恋多きお話が揃っているギリシア神話に元ネタありそう?
 →ピンとくるものはありませんでしたが、エーゲ海でも美しい夕暮れが見れそうな気がしませんか?します。

ということで、もっと海外にスムーズにいけるようになったら
地中海に面したどこかの街に行くと楽しそうだな~と思いまして。
『気狂いピエロ』は南仏のイエールでも撮影がされてます。

まっぷるトラベルサイト編集部さんからはこんな記事も!
フランスとイタリアの国境の街、素敵だ~
マントン、コクトーも愛した「太陽と海の街」

スタツアではなっちゃんがパリのスイーツパラダイスを表現していて、さすがに国かぶりはなさそうなので、イタリアとかギリシャのほうが濃厚なのかなとか、かつてレン君がTwitterでクロアチアの写真を挙げていたので「アドリア海の真珠」と呼ばれる場所とも縁がありそうかな、とか妄想が膨らみますねえ……!

2023年2月にはソシャゲ『うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live』で、イタリアを舞台に2人の幼少のころの思い出(イタリアで2人で出かけてリモーネのジェラートを食べる)エピソードがでてきました。

令和のこの時代にこのネタを持ってくるとは、これもセイペアの歌詞に紐づけて持ってきたのか、それとも2月末に発売されるドラマCDの元ネタがイタリアマフィアネタの名作「ゴッドファーザー」のオマージュっぽいのでそっちの宣伝もかねてるのか、思惑はわかりませんが、やはり思い出の地イタリアのどこかの街なんだろうなあ。特定班の皆さんなんとかなりませんか?

最後に

だらだら書いてきましたが、しょせんオタクの妄想は妄想で、あげまつさんが「セイクリッド=神聖」から2人の名前をとったとツイートされていたのが印象深く、これが答えなんじゃないかと思ってます。(ここまでのちゃぶ台返し)「神様が羨む恋」なんて「神」と「レン(レン君のレンは「恋」からとってる)」じゃないですか!!!!
「聖なるMemories~」「神様も羨む~」のパートなどは神聖をもじった言葉遊びだし、フルサイズ聞いたらなにか変わるかな??楽しみです。

ランボオは「反逆の詩人」とも呼ばれてるようで、感性の鋭さも災いして自ら激動の人生を選んで飛び込んで若くして亡くなってまして、決められた枠を飛び越えてアイドルになった二人ともなにか通ずるものがあるかもと思ってみたり。また、ゴダール氏はちょうど映画公開直後に亡くなられており、(スイスで安楽死)ちょうどいまnoteを書いているタイミングでも『気狂いピエロ』をはじめとする名作の数々が東京日仏学院でスクリーン上映されているので、なんか妙に縁があるな、という気持ちでした。

ギリシャ神話の話も少ししましたが、「親を超えて自分の人生をつかみ取る」オマージュとしては、親殺しの話としてのオイディプスの話を掘り下げると楽しいかもしれないな!

今回のnoteはセイペアについてもんもんと考えている最中で履修していて、関連書籍も数冊しか読めておりません。プリンセスの皆様は行動力もあり博識な方も多いので、きっと!絶対!専門で学んでいる方がいらっしゃると思いますので、何かありましたらそっと補足いただければと思います。

(余談)オタクの感想

それにしても、初期からずっと不仲で売ってきたシンメ、この曲で距離感にバグ(距離が近い)のバグ(2人でノールックハートを作る)のバグ(クロスマイク)のバグ(クロスマイクのまま二人が目を細める)が起こったので私は幻を見ているのではないかと思いましたし、9月中は本当にこの曲を見て記憶が飛ばしていたような気がします~!

しかし、2回見ようが100回見ようが映画なので中身は変わりません。夢でも幻でもありませんでした。これが現実だ。長く続くコンテンツを追いかけてると、キャラクターが生きて関係性が変わるという楽しい経験ができるものですね~、とても楽しかったです。
そして、フル尺を聞いたら壁に頭を打ち付けるかもしれません……円盤を買うのが楽しみと恐怖でドキドキで壊れそうです……

本題がもう少し掘り下げられそうな気がするのですが時間切れでこんな感じで。一番書きたかった最後にめちゃくちゃ長くなってしまったのですが、これでおしまい!
ここまで読んでいただきありがとうございました~!

〇参考文献
・ランボオ『地獄の季節』小林秀雄訳、岩波文庫、2018
・小林英雄『考えるヒント4 ランボオ・中原中也』、文藝春秋、2001
・ランボオ詩集 青空文庫


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