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OVER

めんどくせぇ
嫌だ
いっそのこと皮膚をはいで、その皮で抱き枕を作ってくれ。

そして、造作もなく捨ててくれ。

ほらね、心がささくれてるんだよ。

この心に巣食うひねくれものがいるのさ。

僕は別に、そのひねくれものを排斥したいわけでも、屍にしたいわけでもない。

ただ、文句は、ため息は、譫言は、嫌味はもう少し声を潜めて言って欲しいだけなんだ。

独りになったって、ひねくれものだけはいつもそばにいてくれるから。嫌いになれないんだ。

嫌いになろうとも思わないしね。

僕はね、僕がいなくたってヘラヘラ笑えるやつが好きなんだよ。

笑ってなくたっていいけど、せめて泣いていてはほしくないんだよ。

僕が、「それじゃね」って手を振ったときに、轟々と泣いてはほしくないんだよ。

ほっといてほしいわけじゃないのに、構われると嫌気がさすんだ。

まぁ。結局責任から逃れようとしているだけなんだけど。

今日は生憎の曇りだ。
それも、空を覆い尽くしている。
もしも、僕が生まれてから今日まで、ずっと曇りが続いていたら。
宇宙の存在など、信じなかっただろう。

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