かけっぱなし
ぐぐっ、ぐぐぐㇽ。
話したいことが、無いようで有る。
内容は無いようである。
人と話すとき、その人の目を見るとき、微かな拒絶が首を走る。
頭の頂点から後頭部に向かって、降りたところ、つむじの少し下辺りにそいつはいる。
ぐぐっ、ぐぐぐㇽという感じで、短時間にそいつは首を走っていく。
なんだか、嫌な感じだ。でも、意図的にしているわけではないので止まることはない。
ぐぐっ、ぐぐぐㇽ。走っていく。
やかんのお茶が沸騰すると、火を止めるまではその音がやまないように。
ぐぐっ、ぐぐぐㇽ。走っていく。
誰かが首根っこを捕まえて、どこかへ連れ出そうとしているみたいに。
ぐぐっ、ぐぐぐㇽ。走っていく。
どこへ向かうのだろう。
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