[Blender]8つの共通トラック無しで、エラー値を少なく超簡単にモーショントラッキングを成功させる方法
皆さんBlenderのモーショントラッキングをお使いでしょうか?
私がモーショントラッキングを始めたとき、高く高くそびえた壁、それが
「最初と最後のフレームに8つの共通トラックが必要」
という条件です。
私は長尺の動画でモーショントラッキングを行おうとしたため、1フレーム目と最終フレームに共通トラックが絶対に存在しません。(もう画面外になってしまう)
今回は、私が編み出したおそらくいちばん効率の良いトラッキングの方法を紹介したいと思います。
なお、モーショントラッキングをする画面までは他サイト様を参考にしてたどり着いてください。書くのめんどいです。
1.トラックを配置する
youtubeや各種サイトでは「手動で配置する」方法が推されていますが、時間がかかり面倒です。
今回は「トラック」タブの「特徴点を検出」を使って自動でトラッキングします。
最初のフレームで、「特徴点を検出」してトラッキング開始。
最後までトラックが続かなくても大丈夫です。
2.不要なトラックを消す
まずは「解析」タブの「クリーンアップ」へ。
フレームの値を「50」に。これで50フレーム以下の短いトラッキングをすべて選択してくれるので、xで削除。
※トラッキングしたあと適当な場所をクリックしないと、全選択が解除されずに全部消えちゃうので注意!
次に、グラフを見て明らかに飛び出しているトラッキングを手動で削除。
3.解析、そしてトラッキングシーン設定
まずは今回の大目玉。最初と最後のフレームを選ぶ欄がありますが、
「キーフレーム」にチェックを入れると自動でなんとかしてくれます。
(おそらく短い範囲に分割、それぞれ解析してつなげてる)
「絞り込み」の欄はよく分からんです。とりあえず焦点距離だけつけとけばいいと思います。
ここまで来たらレッツ解析!「カメラモーションの解析」ポチー
4.結果をわかりやすくする
解析が終わったら、右上のいつもの画面に動きをつけます。
「解析」の下のほうにある「トラッキングシーン設定」をクリック。
右上に平面と立方体が追加されます。
今度は右上の画面で、立方体の位置を調整します。
マウスホイール押し込みしてカメラ視点解除。
こうすることでトラッキングが本当にうまくいってるのか、目で見てわかるようになります。
下画面のトラックポイントをクリックするとこの画面で対応する十字が光るので、それを利用して地面の十字をxy軸平面上においておくとわかりやすくなります。
調整し終えたら、テンキー0でカメラ視点に戻ってください。
4.繰り返す
今度は100フレーム目(50フレーム目でも良い)に移動して、同様の作業を行います。
この感覚は正直さじ加減です。短すぎても長すぎてもダメな気がします。
私は100フレームが安定しましたが、動画の揺れ具合とか距離に依存する気がするので、各々試してみてください。
繰り返すごとに、エラー値を確認します。
この解析エラーの値が1.00より下になると、かなりの精度になります。これを目指したいです。
もしエラー値が大きくなってしまった場合は、
左上のドープシートに注目。
エラーが多いもの、特に二桁以上のものを中心にどんどん削除してみましょう。
もしありえんぐらいぐちゃぐちゃになったら?
トラッキング解析してよくあるのがありえんぐらいぐちゃぐちゃになるやつです。
もう、カメラの動きがぐっちゃぐちゃになって意味分からんくなるやつです。
グラフが横じゃなくて縦線になるやつです。
こうなっちゃう原因は個人的に2つなんじゃないかなと思います。
◯トラッキングポイントが固まってて計算できない
トラッキングは、複数の点の動きの大きさの違いから、遠近法の理屈で距離を計算しています。つまり、
「現実で同じ距離のトラッキングポイントはあまり意味がない」
こういう時は、トラッキングしている場所を見直してみてください。
私の場合は、床のトラッキングが1個しかなかったので、手動で4つ追加したところ安定しました。
◯トラッキングポイントが8つ無い
いくら自動とはいえど分割して計算してくれているだけなので、どのシーンにも8つのポイントが必要です。
急に動きが乱れた場合は、ポイントが足りていない可能性があります。手動で追加してみてください。
おわりに
私が勝手に編み出したトラッキングの方法ですが、これを始めてからかなりサクサクトラッキングを進められるようになりました。
皆さんもぜひ試してみてください。また、わからない点があればどんどんご質問いただけると嬉しいです。
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