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TOEFL105点以上を取る確率を徹底的に高める方法

今回はMBAトップスクールで必要条件の目安となることが多いTOEFL105点以上を取るために私が行ったことを纏めてみようと思います。

まず結論から言うと、TOEFLはある程度の英語力がある人であればここに記載した内容をフォローすればほぼ確実に100点は超えると思います。そこから「105点の壁」が純ジャパにはあると個人的には思っており、その壁の乗り越え方に焦点を当てながら私なりの考えをお伝えできればと思います。TOEFL/GMAT試験準備時に私個人が良記事と思ったものは、記事を読む前の自分の試験準備の行動 vs 記事を読んだ後の自分の試験準備の行動、に違いがあるものであったため、その点も考慮し、読者が一人でもこのnoteを読んだ後にスコアを上げられるように具体的な数値(ライティングでどれくらい接続詞を入れたほうがいいか等)を記載するようにしています。

まず簡単に私自身の話をすると、MBAの準備を始めてTOEFLは5回受験しました。スコアの推移は101⇒102⇒104⇒102⇒109(R: 29, L:28, S:24, W:28)でした。105点以上が出たタイミングでGMATに焦点を移そうと思っていたのですが、想定以上に中々この105点以上が出ず、ネット上に記載のあったのはTOEFL100点の取り方ばかりで(+そこまで具体的なテクニックが記載されていない!)、同じような「105点の壁」の悩みに対して実施した対応策を記載している過去の受験者がいなかったことも今回の記事を書こうと思った理由の1つです。

まずスコアメイクの方法として、ReadingとListeningの2つセクションで55点以上、SpeakingとWritingで50点以上を取る形で準備をすることが9割以上の純ジャパには合致する戦略だと思います。一番スコアが出しにくいのがSpeakingで私は5回受験して結局一回も25点以上は出ませんでした。細かいSpeakingの対策方法は後述しますが、上記を考慮しSpeakingは23-24点が純ジャパが出せる最大スコアと想定すると、必然的にWritingで27点以上をコンスタントに出せる力が重要になります。その上で、ReadingとListeningを合わせて約4問ミスに抑えるということに念頭に入れ準備をするということが私が4回目以降の受験時に意識していたことでした。

それでは、具体的な各セクションの確率論的に再現性高くスコアを上げるために私が行ったアプローチを本番のセクション順に(Reading⇒Listening⇒Speaking⇒Writing)記載していきますが、最もスコアアップを必要としているセクションから読んでいただいても問題ない構成にしています。


Readingスコアの確率論的な上げ方

Readingのスコアを上げる方法は、過去問をパッセージごとにカテゴライズできるレベルまでやり込むことだと思います。GMATと比較するとTOEFLは出てくるパッセージがパターン化できる範囲に収まります。私は最終的には、下記の公式問題集2冊のReadingパッセージ全て+KMFにて約80-100パッセージ程度やりこむことで、過去問での知識から本番のどのようなパッセージが表示されても自信を持って内容を読むことができる状態を構築しました。Readingのスコアが伸びない理由は大きく2点で、①文章が読めていない(文のつながり/文法構造が分かっていない) or ②単語が分からない、の2つが99%だと認識しています。これらの状況に出会う確率を極力低減する効率的な方法は似た過去問の内容を理解し、単語を押さえることだと思います。単語の集約方法は私はweblioで分からない単語の意味を調べ、そのままweblio内の単語帳に登録し、外出時などに見ることで暗記していくという方法を取りました。

上記の方法で基本的にReadingのスコアは安定して28点以上を記録できるようになりますが、この方法で準備してもスコアが安定しない要素を追記すると、自分の苦手な領域のパッセージに本番で当たってしまうことだと思います。私の場合は、地学系(地殻構造/マントル等)と宇宙系が元々得意ではなかったため、3回目の受験時まではここを放置していました。結果として、読めるパッセージと詳細が理解し切れないパッセージが本番に出てくるということが時として起こり、その場合に27点以下になるということもありました。誰もが無意識的に「苦手な領域は本番は出てこないだろう」と思いたくなりますが、残念ながら時としてそういったパッセージが出てきます。なので、スコアを上げる確率を極力高めるという本主題に則るとやはりここは面倒であっても、集中的に過去問から苦手領域を抽出し、内容の理解と関連単語を抑えることが重要です。この点に関しては紙の問題集の方が復習が行いやすく、下記の公式問題集2冊で苦手領域のパッセージのみ2-3回解くことで私は対策しました。

Listeningスコアの確率論的な上げ方

上述の全体戦略の通り、ListeningもReadingと同様に28点以上をコンスタントに取れることが重要で、このセクションが戦略的な対策が一番行いにくいと個人的には思います。私はListeningが他のセクションと比較で得意であったため、ここはあまり苦労しなかったのですが、それでも継続的に28点以上を出すために意識していたことは:

基本的にミスする可能性が高いのはレクチャー形式の問題。その中でもレクチャーの内容が理解できない場合に限りミスをするというのがスコアを落とす原因の9割だと思います(残りの1割は質問の内容が単語が原因で理解できない等)。この点を勘案すると、対策方法はReadingと重複し、苦手なトピックをReading対策を通じて潰す、その上で聞いた瞬間に理解できない単語がない状態を目指すことが継続的に高い正解率をマークする手段だと思います。

※Listening時のメモの取得有無について:これは様々な人が色々な意見を言っていることから分かるように結論としては、人によって取るべきか取らないべきかは異なると思います。但し、私の感覚としては7-8割の人はメモを取らない方が安定的に28点以上のスコアを獲得しやすいと思います。その理由は、メモを取る目的が「聞いた内容を忘れないようにするため」という点に由来します。Listeningセクション内の問題パッセージは会話を除き、構造化されたストーリーです。突然話が前後したり、飛躍するということはありません。その点を考慮すると、点で理解するよりも、線で内容を押さえるほうが正答率は上がる可能性が高いと私は認識しています。なぜなら、メモを取るという行為自体が純ジャパにとってどんなに練習したとしても単語以上の英語の内容を書く場合は、必ず脳の容量の何%かを「メモを書く」という行為に持っていかざるを得ないためです。「記号化すればいい」といった意見も散見されますが、記号が書けるのであれば、最終的な回答をするまでの時間に聞いた内容を忘れている確率と、メモを取ることでそれ以降の内容が線で理解できなく可能性は後者の方が数倍高いと思います。結論、Listeningで25点以上を継続的に出せる人は、多くのケースでメモを取らない方が28点以上のスコアを安定的に出せると思います。

Speakingスコアの確率論的な上げ方

前述の通り、純ジャパにとっては最もスコアが出せないセクションです。これは残念ながらイントネーション、発音、ボキャブラリー等の要素が採点時に勘案される仕組みを踏まえると仕方がないことです。23-24点を安定的に出すために必要なことはスコアリングの仕組み(scoring rubrics)を理解し、それに対応合わせた準備をすることです。Speakingの各設問は0-4点をe-rater(AIによる採点)と採点者で2つの設問に対してそれぞれつけるものです。下記のRubric MeanとScaled Scoreは過去にETSが公開していたもので、現在は公開されていませんが、ほぼ採点内容に変更ないと考えて問題ないと思います。私は結局一度も25点以上を取ることは出来ず、他のMBA受験者の過去のスコアを見ても95%超の純ジャパは24点以下に分布しています。まずは23点(各設問で3点のスコアリング)を安定的に出すために、各設問への回答に際してテンプレートは使うべきです(私はこちらのYoutubeでの言い回しを採用しました)。

TOEFL Speaking / Writing スコア換算目安

前述のListeningとは異なり、このセクションではメモを取るべきです。なぜなら書いたメモがそのまま回答に活用できるからです。まずスコアを安定させる大前提はリスニングする内容を理解することです。内容が理解出来て、大筋を捉えてスピーキングすることが出来れば基本的にどの設問でも3点は出ます。そこから4点を目指すのが非常に難しく、その理由は基本的に回答に必要な要素を残すことなく短い回答時間内に簡潔に埋め込まないといけないことです。前述の公式問題集の回答を参考にし、どういった要素が4点を出すために必要なのかは把握してください。これは私の経験則に基づく意見ですが、回答に必要な要素が全て揃っていなければ4点は出ないと思います。

上記を勘案した上で、Speaking全4問×2人(e-rater/採点官)で計8回の採点機会の内、私は比較的必要な要素がまとめやすい、設問①の”Personal Choice”問題(主張の後に必ず2つ理由を言ってください、1つの理由でもいいと言っている人もいますが、2つの理由を述べた方が確実に4点が出る可能性が上がります)、設問②の"Campus Announcement"問題のどちらかで採点官もしくはe-raterのどちらかから4点を1つ取ることを目標にしていました。そうすれば下記のスコア換算表の通り24点が出ます。105点の壁を超える際に、意外とここの1点が大きいです。但し、Speakingはスコアを上げる上での効率は良くないので、準備はこの程度で最小限に留めておき、他にリソースを割くことを重視してください。

Writingスコアの確率論的な上げ方(最重要)

個人的にはこのセクションが105点の壁を超すための最も重要な鍵を握っていると思っています。基本的にスコアリングの仕組み自体はSpeakingと同様で、それが2つの設問で0-5点に換算されたものと捉えてください。Writingスコアを上げるための私が実践した要素は下記の通りです。

①文字数:最重要要素である②文章構成に入るための前提としてTask 1は280文字以上、Task 2は420文字以上で必ず回答してください。TOEFLで110点以上を記録している人は基本的に同様のことを言っていますし、e-raterの採点方法を研究した結果もそれを証明しているため、これは必須要件です。

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