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知ってるだけで差がつく、遊戯王の小技【参照タイミング編】

 こんにちは、レプリカパプリカです。
 今回は、『知ってるだけで差がつく、遊戯王の小技』ということで、知識として持ってればデュエルを有利に進められるテクニックを紹介したいと思います。
 今回のテーマは、『そのカード、いつ参照してるの?』です。それでは、早速始めていきましょう。

1.「参照タイミング」って何?

 簡単に言えば、「特定の状況下で得られる追加効果は、どの段階で判定されてるの?」という話です。
言葉で説明をしても「?」を浮かべるかもしれないので、簡単なクイズを出していきます。

第1問 この状況で「灰流うらら」は発動できる?

 相手がEXモンスターゾーンに「トロイメア・フェニックス」をL召喚し、自分フィールドの罠カードを対象に、①効果を発動した。
 ただし、フィールドに他のリンクモンスターは存在しないものとする。

「①:このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨て、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、さらに自分はデッキから1枚ドローできる。

https://www.db.yugioh-card.com/yugiohdb/card_search.action?ope=2&cid=13600&request_locale=ja

 答え:「発動できない」
 「他にリンクモンスターが存在していない」ということは、「トロイメア・フェニックス」は相互リンク状態ではありません。
 したがって、1ドロー効果も適用されないため、「灰流うらら」はこの効果にチェーンして発動することはできません。


第2問 この状況で「灰流うらら」は発動できる?

 自分フィールドにEXデッキから特殊召喚されたモンスターが存在していない状態で、相手が「影依融合」を発動した。

「①:自分の手札・フィールドから、「シャドール」融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。EXデッキから特殊召喚されたモンスターが相手フィールドに存在する場合、自分のデッキのモンスターも融合素材とする事ができる。

https://www.db.yugioh-card.com/yugiohdb/card_search.action?ope=2&cid=11268&request_locale=ja

 答え:「発動できる」
 「影依融合」の効果は、EXモンスターの存在の有無に関わらず「灰流うらら」で無効にすることができます。


第3問 この状況で「灰流うらら」は発動できる?

 相手がデッキの「烙印断罪」をコストとし、墓地の「黒衣竜アルビオン」の効果を発動した。

「②:このカードが手札・墓地に存在する場合、「アルバスの落胤」1体または「烙印」魔法・罠カード1枚を手札・デッキから墓地へ送って発動できる。そのカードをどこから墓地へ送ったかによって以下の効果を適用する。●手札:このカードを特殊召喚する。●デッキ:このカードをデッキの一番下に戻す。手札から戻した場合、さらに自分はデッキから1枚ドローする。

https://www.db.yugioh-card.com/yugiohdb/card_search.action?ope=2&cid=16197&request_locale=ja

 答え:「発動できない」
 「黒衣竜アルビオン」の効果は、「手札で発動し、コストをデッキから送った場合"のみ"、「灰流うらら」で無効にすることができます。
 今回の場合、「黒衣竜アルビオン」の効果を墓地で発動しているため、「灰流うらら」で無効にできません。

 さて、ここまでのクイズで、今回の主題について理解された方もいるかと思います。
 ズバリそれは、「その効果、発動時に参照してるの?効果処理時に参照してるの?」です。

2.「発動時参照」

 読んで字の如く、「発動時に特定の条件を満たしている場合」に、追加効果を得られるものです。
 先ほどのクイズでは、1問目と3問目がこれに該当します。特に1問目の「トロイメア・フェニックス」の例は分かりやすく、丁寧に「発動時このカードが相互リンク状態だった場合」と記されています。つまり、

チェーン1:「トロイメア・フェニックス」
チェーン2:「I:P マスカレーナ」

のようにチェーンが組まれ、「トロイメア・フェニックス」の効果処理時に相互リンクになっていたとしても、1ドローはできないというわけです。
 これが『発動時参照』です。
 この「発動時参照」に該当する効果は、発動時の状態によって、追加効果を無効にできる効果の発動の可否が変わります。

3.「処理時参照」

 逆にこちらは、「効果の処理時に特定の条件を満たしている場合」に、追加効果を得られるものです。
 先ほどのクイズでは、2問目がこれに該当し、多くのカードが「処理時参照」によって追加効果を得ることができます。
 クイズで例に出した、「影依融合」はこれの最たる例で、発動時に相手フィールドにEXデッキから特殊召喚されたモンスターが存在しようが、しなかろうが、「灰流うらら」で無効にされてしまうのです。
 つまり、「処理時参照」に該当する効果は、発動時にその条件を満たしていなくても、追加効果部分が無効範囲に抵触していれば無効にできるというわけです。
 そんな理不尽な…でもそういうルールなんです。

4.これがなんの役に立つの?

 さて、この記事のタイトル、「知ってるだけで差がつく」の部分についてです。
 ここまでで話してきた、「発動時参照」と「処理時参照」を、実践でどう活かすかについてお話ししていきます。

 まず、「処理時参照」に該当する効果は、言ってしまえば、「効果処理時にその条件が満たされていなければ、効果自体を無効にしなくても不発にできる」と言えます。
 意味が分からないという方もいるかもしれませんが、無意識のうちに皆さんもこれと近いことをやっています。

 例えば、「死者蘇生」で墓地のモンスターを蘇生される際、「墓穴の指名者」でそのモンスターを除外すれば、効果を無効にせずとも、「死者蘇生」を不発にすることはできますよね。
 「処理時参照」の効果に対しては、これができるのです。

 実戦で起こりうる例を出しましょう。

 相手のEXモンスターゾーンに、「クロシープ」が存在しています。そのリンク先に、「超雷龍-サンダー・ドラゴン」が特殊召喚され、「クロシープ」の効果が発動しました。
 この時、「強制脱出装置」を「クロシープ」、または「超雷龍-サンダー・ドラゴン」に発動すれば、「クロシープ」の効果を不発にできます。
 これは、「クロシープ」の効果が「処理時参照」だからできる小技です。

 また、「クロシープ」のリンク先に儀式モンスターがいなくても「灰流うらら」を発動できるのも同様に、「処理時参照」が理由です。

https://www.db.yugioh-card.com/yugiohdb/card_search.action?ope=2&cid=14856

5.まとめ

 ここまで、「発動時参照」と「処理時参照」についてのお話をしてきましたが、各参照タイミングについて、軽く特徴をまとめていきます。

「発動時参照」

・発動時に特定の条件を満たしていなければ、追加効果の部分で効果を無効にされる事はない
・効果処理時に条件を満たしても、追加効果は得られない

「処理時参照」

・発動時に条件を満たしていなくても、処理時に満たしていれば追加効果を得られる
・効果を無効にされなくても、処理時に条件が満たせなければ不発になる

 どちらも一長一短ありますが、知っているだけでデュエルを有利に進められることは間違いないでしょう。

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