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目先の価値(気持ちはわかるっちゃけどね…)

今日もメタバースネタを一つ。
シリーズで毎回、楽しく読ませていただいている下記の記事について、コメントもしたのだけれど、文字数や仕様の都合があるので、ここでじっくりと違う意見も書いておきたい。

この3年ほど、私も全く同じように「普段使いになる日」を目指しているので、この方の一連の記事は楽しく読んでいる。3年間で2000名以上の方にVRゴーグルを被ってもらって、リアリティメタバース(CGではない実写ベースのメタバース空間)を体験してもらってきた経験上、「メタバース」という言葉は既にほとんどの方が「認知」している。知ってる(が、正しく理解はしてない)。でも、いまだに日本国内でのメタバース利用率・VR利用率は10%程度で、これまでに様々な企業が取り組んできた、今も取り組んでいる、メタバース施策を経て、オワコンと呼ばれているのが現状。「流行らなかったね」「流行らないね」。

以前に講演させてもらった時の↑資料でも書いた通り、ゲーム分野での成功に最短最速で成功したからこそ、非ゲーム分野、つまり生活シーンでの活用や普及が遅れた(されてこなかった)のが、結果的にメタバースやVRが現段階でも「流行ってない」ことの大きな要因だと考えている。

現時点で間違いなく「流行ってない」ですし、私がすぐに「流行らせる」ことは不可能なので、(時間的な猶予ができてしまったので)あえて、上述した「最短最速の成功」の間にスルーしてしまっている『メタバースとは3D仮想「空間」を指す』つまり「空間の重要性」にしっかりと向き合って情報発信しているのが現在。目が見える方にとっては、意識すること無く、誰もが普段から受け取っている、まるで空気のような存在が「空間」。それをテクノロジーの力で、物理的に存在している場所以外の場所の「空間」を受け取れるようになったのが「メタバース」で、それを可能にした技術が「VR」、という建付けです。冒頭の記事を書かれている角田さんのプロフィールにある「メタバースとは何の略」はお腹いっぱい、という気持ちはとても良くわかりますが、現実には、ほとんど正しく伝わっていないから、日常生活を一変させるほどのポテンシャルが発揮されること無く、目先の価値の一つでしか無い「ゲーム」専用で終わってしまっているのがメタバース・VRの残念な現状。

思わず手を伸ばしちゃう

上の写真は以前に記事で書いた、KPOPのVRコンサートを楽しんでいる人の様子。これもゲームと同じエンタメ領域ではあるけれど、ゲームと比べるとかなり生活に近い位置にあるので応援している。コンサートやライブから容易に他の領域にも発展できることは想像できます。スポーツ観戦とか。

3年も考えて、行動して、考えて、行動して、を繰り返しているので、既に成功パターン(の一つ)は分かっている。でも、それがビジネスとして成立するかどうかは別問題で、とてつもない投資リスクを伴うので、私も他社さんと同じように「できる範囲内のことに注力」している。が、多くのプレイヤーは上に書いてきたような最終形・ゴールを取り違えているのではないかと不安になることは多々ある。要するに、「最短最速の成功」を同じロジックで二番煎じを狙っているように思える。いや、間違いなくそうだよね。。

いやいや…

投資家でもないし、大企業の看板も背負ってないし、単なる一個人の発言なので、効力があまりに弱いことは百も承知だけれど、この不安が今のところ消えることはない。会えば会うほど、話せば話すほど、(ビジネスとしてこれが正解だろ?)と言わんばかりに「目先の価値」だけが雨後の筍のごとく生まれては消えていく。これが(自治体や大企業の)数々のメタバース施策の失敗の根本原因。本質を踏まえたプレイヤーが勇気を持ってゴールを目指し、その過程で(マネタイズも考慮して)いくつかのステップを踏んでいく、でも目指す先は本質的な価値を提供するところ、という正しい進み方をしているのは、今のところ、弊社以外には見当たらない(P28以降をご覧ください)。

以下、告知です。


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