ショパン:ノクターン Op.62

00:00 Nocturne No. 17 in B Major, Op. 62, No. 1
06:19 Nocturne No. 18 in E Major, Op. 62, No. 2

1. Andante (B major)
演奏者ページ Olga Gurevich (piano)
公開者情報 Palo Alto: Musopen.
著作権
Creative Commons Attribution 4.0

2. Lento (E major)
演奏者ページ Luke Faulkner (piano)
公開者情報 Palo Alto: Musopen.
著作権
Creative Commons Attribution 4.0


夜想曲第17番 ロ長調 作品62-1
夜想曲第17番 ロ長調 作品62-1 は、フレデリック・ショパンが1846年に作曲、出版したピアノのための夜想曲。作品62-2と合わせ、この作品62はショパンが生前に発表した最後の夜想曲となった。R・ドゥ・ケンネリッツ嬢に献呈。

落ち着いた曲であるが、その反面華やかさを求める演奏会ではほとんど取り上げられない。

構成

冒頭の第1主題
ロ長調、アンダンテ、4分の4拍子。

三部形式であるが、自由な再現部になっている。

序奏は下属調ホ長調の減七の和音。スパン(最低音と最高音の差)が大きくアルペジョになっている。主題は下降進行の落ち着いたもので、後年のフォーレの作品にも影響を与えている。平行短調に移りながら休止をはさんで主調に戻り、舟歌のように安楽な感じを与えている。

中間部
中間部では変イ長調のシンコペーション。両声部がのびのびと流れる。

トリルを伴う第1主題の再現
再現部ではポーコ・ピウ・レントの速度指定で、主題の右手声部全てにトリルをつけている。流麗なパッセージでクロマティックをつけるなど、作者晩年の作に共通する語法が認められる。コーダはシンコペーションの上に、独自のハーモニーからなる旋律が登場し、穏やかに終わる。


夜想曲第18番 ホ長調 作品62-2 は、フレデリック・ショパンが1846年に作曲・出版したピアノのための夜想曲。作品62-1と共に、生前最後に出版された夜想曲である。R・ドゥ・ケンネリッツ嬢に献呈。

伝記作家のモーリッツ・カラソフスキは、この曲を「洗練された和声、甘美な旋律と夢に満ちている」と評した。

構成

冒頭主題

間奏部
ホ長調、Lento、4分の4拍子、三部形式の変形。

冒頭、アウフタクトによって簡素で美しい主題が始まる。この主題は自由な変奏が加えられながら、二回繰り返される。 その後主題が一度止むと、右手のメロディに絡むような左手の息の長い伴奏を伴った間奏に入る。


中間部
対してアジタートで始まる中間部では16分音符を主体とした激しく情熱的な楽句に移る。シンコペーションが揺り動く感じを出している。また、この部分ではショパンの晩年にみられる対位法的な技法が使われており、協和と不協和の関係が際立っている。

再現部では、極めて短縮された主題が現れた後、間奏が再現され、コーダが続く。ここでも左手だけを動かすなど、創意が認められる。

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