ショパン:チェロソナタ ト短調 作品65

ショパンのチェロソナタト短調作品65は、1846年に作曲された作品です。ショパンの最後の室内楽作品であり、彼が生前に出版した唯一の室内楽作品です。

このソナタは、チェロとピアノのために書かれています。その難しさや技巧性から、演奏家たちにとっては非常にチャレンジングな曲とされています。

全体の構成は、慎重に計画された4つの楽章からなります。第1楽章は、「アレグロ・モルト」の表記で始まり、情熱的なエネルギーと暗い雰囲気を持っています。第2楽章は、「スケルツォ」で、優雅なリズムとアクロバティックなチェロの技巧が特徴です。第3楽章は、「ラルゴ」と題されており、美しく静かな旋律が広がります。最後の楽章は、「フィナーレ」と呼ばれており、激しい情熱とドラマチックな展開が特徴です。

ショパンのチェロソナタは、チェロとピアノが対等な立場で組み合わさった、独特で壮大な音楽作品とされています。その美しさや表現力、技巧性から、チェロ奏者や音楽愛好家にとっての重要なレパートリーの一つとなっています。

The Cello Sonata in G minor, Op. 65, was written by Frédéric Chopin in 1846-1847. It is one of only nine works of Chopin published during his lifetime that were written for instruments other than piano (although the piano still appears in every work he wrote). Chopin composed four sonatas, the other three being piano sonatas. The cello sonata was the last of Chopin's works to be published in his lifetime.
The sonata was written for and dedicated to Auguste Franchomme. The sonata is remarkable for the concentration of its material: much of the music of the first movement grows out of the cello’s opening statement, and certain theme-shapes appear in all its movements. The last three movements were first publicly performed by Franchomme and Chopin at the composer's last public concert, at the Salle Pleyel on 16 February 1848.
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00:00 I. Allegro moderato
11:02 II. Scherzo: Allegro con brio
15:44 III. Largo
19:23 IV. Finale: Allegro

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

チェロソナタ ト短調 作品65は、フレデリック・ショパンが1846年に完成した、チェロとピアノのための室内楽曲である。ショパンはピアノとチェロのための作品を3曲残しており、そのうち2曲は青年期に書かれたものであるが、この作品は最後の室内楽曲であるばかりでなく、生前に発表・出版された最後の作品でもある。

概要
ピアノ独奏曲が作曲の大半を占めるショパンがチェロのための作品を3作残したのは、彼がピアノの次にチェロという楽器を愛していたからであるが、チェロソナタの制作の動機には、彼の親友でチェリストであったオーギュスト・フランショーム(フランコーム)の存在が大きい。フランショームはショパンと10数年来の交遊があり、その間ショパンの日常の雑務を手伝うなど、ショパンを支え続けてきた人物であった。このチェロソナタは、そうしたフランショームの友情に報い、彼との共演を想定して作曲されたものである。当然ながらこの曲は彼に献呈されている。そして1848年2月16日、サル・プレイエルにおいてショパン自身のピアノとフランショームのチェロにより第一楽章以外が初演された。この演奏は、パリにおけるショパンの生涯最後の公開演奏となった。

この作品では、ピアノとチェロ両方にきわめて高い技術が求められる上、主題労作や対位法などの技法が多用され、2つの楽器が協奏しながら融合するという形をとる。やや晦渋な作風となるショパン後期の作品のなかでも音楽的に難解な部類に入る。特に複雑な構成を取る第1楽章は、上記のように初演の時に演奏されなかった。

結果的にこの作品は「ピアノの詩人」であるショパンの作品の中で例外的な存在となってしまったが、実際にはこの時期、ショパンはヴァイオリンソナタの作曲なども構想しており(スケッチが1ページだけ現存する)、ショパン本人は、この作品によって従来のピアノ独奏曲の世界から新たな境地を開拓しようと考えていたのではないかとされる。

曲の構成
第1楽章 Allegro moderato ト短調 4分の4拍子
ソナタ形式。下降音型を特徴とする第1主題、瞑想的な第2主題からなるが、かなり高度な和声法・転調・対位法・展開技法などが駆使されている。冒頭からピアノの主題-カデンツァが流れ、チェロが野太い主題でそれに答える。再現部で第一主題が再現されず第二主題が再現されるのは、彼のピアノソナタ(第2番・第3番)と共通する。転調も用意してト短調に止まらず、変ロ長短調・変ニ長調などとピアニズムにも配慮したものとなっている。コーダはチェロの凱歌。

第2楽章 Scherzo, Allegro con brio ニ短調 4分の3拍子
スケルツォ形式。スケルツォ部では拍節感が明快な主題が奏され、これが転調を繰り返し豊かな色彩を帯びたものとなっている。中間部ではニ長調に転じ、チェロがレガートで歌う主題がスケルツォ部の主題と対比され美しい。この部分のピアノ伴奏(右手声部)では、広い音形が用いられている。

第3楽章 Largo 変ロ長調 2分の3拍子
緩徐楽章。自由な歌謡形式。アルフレッド・コルトーはこの楽章をピアノ独奏用に編曲している。

第4楽章 Finale, Allegro ト短調 2分の2拍子
ロンド形式を組み込んだソナタ形式。第1主題では、スケッチのみ残されている未完の『オクターヴのカノン』の半音階的な主題が使われ、この主題がチェロとピアノによって対位法的に絡み合いながら進行する。第2主題では、転じて全音階的な重音奏法が用いられ、この二つの主題が対比されることによって曲は展開を繰り広げた後、最後はコデッタ主題によりト長調で結ばれる。

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#ショパン #チェロソナタト短調 #作品655

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