マガジンのカバー画像

モーツァルトの部屋

119
運営しているクリエイター

2022年8月の記事一覧

再生

モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調, K 136/125a

00:00 I. Allegro 04:15 II. Andante 11:39 III. Presto ディヴェルティメント ニ長調 K. 136 (125a) は、当時16歳のヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した弦楽四重奏のためのディヴェルティメントである。ザルツブルクで作曲されたことからK. 136からK. 138をまとめてザルツブルク・シンフォニーとも言い、本項はその1曲目である。 成立過程と特徴 K.136 第1楽章冒頭部 モーツァルトのセレナード類の作品はその成立時期から、およそ5つの時期に分けて考えることができる。そのうち1771年から1774年までを、15歳から18歳までを第2期と言っても差支えない。この時期は彼が2回目のイタリア旅行から戻り、故郷ザルツブルクで作曲に耽っていた時期であり、3回目のイタリア旅行を企てた時期でもあった。イタリアで受け取った影響が彼を動かしていたことは確実で、この時期は機会音楽の面でも、ゆたかな実験的時期と言えるものであった。その時期に作曲されたのが、K. 136からK. 138までの3曲であり、驚くべきは、16歳と言う若さにしてこれらを作曲したことである。シンプルに見えてかなりの精緻に富んだこれらの曲は、モーツァルトが音楽史に燦然と輝く天才であることを裏付ける1つの証左となる。この曲集を作曲したあたりから対位法的な手法を止め(それでもまれに用いているのだが)、第1ヴァイオリンに主導的な役割を与え、他のパートにはもっぱら伴奏の役割を与えていることなどから、当時数多くのディヴェルティメントを作曲していたフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの影響が見られる。第3版のケッヘル・アインシュタインの曲目では、本項を含むK. 136からK. 138にはイタリア音楽の影響が強く反映されているため管楽器を含まない「イタリア風序曲」と呼ぶほうが適切である、と主張してある。。 概要 セレナーデやカッサシオン、ディヴェルティメントなどの区別はモーツァルトの時代には存在しなかった。2人のハイドン、フランツ・ヨーゼフとミヒャエルの作品では四重奏曲にディヴェルティメントの名が与えられ、ミヒャエルは室内楽曲にもディヴェルティメントかノットゥルノと付けていた。現在でも、屋外で演奏するかどうかなどの違いだけで、大きな違いはなく、ディヴェルティメントは日本語にすると「喜遊曲(もしくは嬉遊曲)」となるが、要するに貴族や富豪の家で祝い事があったときに食事の際に演奏される音楽のことであった。だから器楽編成はごく小さく、短い曲を集めて6曲程度で構成されるのが普通である。モーツァルトはディヴェルティメントを20曲以上作曲しており、 1772年に作曲されたK. 136からK. 138はいずれも楽器編成が弦楽四重奏であること、 ディヴェルティメントに欠かせないメヌエットがない3楽章から成り立っていること などから、モーツァルト自身はこれら3曲をディヴェルティメントとは呼んでいなかった。研究によって判明したことだが、ディヴェルティメントは後世にて誰かがモーツァルトの自筆譜に書き加えたもので、モーツァルト研究家で名高い音楽学者のアルフレート・アインシュタインは、 「これらの曲に記されたディヴェルティメントというのは、彼自身のものではありえない」 と述べており、確かにこれらの曲は『Divertimento』=『気晴らし』が意味するような娯楽音楽としての性格より、シンフォニックな性格を持っている。また、後述するがモーツァルトは弦4声部(ヴァイオリン2部、ヴィオラ、バス)としか指定しておらず、 各パート1人の室内楽曲か、各パート複数のアンサンブル曲・オーケストラ曲なのか、 『バス』というのは一体なんの楽器で、どんな演奏形態をとるべきなのか、 これらの疑問をめぐり、繰り返し論争を呼んできた。 それらを如実に示しているのが、強い誤解と批判を招いた新モーツァルト全集の分類についてである。 『バス』はチェロかコントラバスか? 3つのディヴェルティメントの編成はモーツァルトによって、ヴァイオリン2部、ヴィオラ、バスと指定されているが、バスは何の楽器を指しているのか明らかにされていないのは述べたとおりである。おそらくチェロまたはコントラバスであろうと目されたが、他の楽器の可能性もを完全に捨てきれなかった。しかし、3つのディヴェルティメントで用いられる音域には、当時16歳のモーツァルトがそれまでのオーケストラ作品で使った最高音を超えるものは存在しないため、楽曲編成は各パート1人の弦楽四重奏である可能性が強く、また第2ヴァイオリンやヴィオラは室内楽的な動きを濃厚に示しており、「バス」の声部はチェロを念頭に書かれていたのだと推測できる。当時の用語法では「バス」は低音楽器全般を指す集合名詞であり、先述したように弦楽器に限っても実際に使われる楽器には多くの選択肢が残されていた。つまり、 「チェロとコントラバスか、両方か、補強にファゴットを加えるか?」 ということである。可能性の低そうなファゴットは除くにしても、残り3つの可能性は編成人数や所属ジャンルにかかわる。 チェロのみ→各パート1人の室内楽であり、所属ジャンルは弦楽四重奏曲。 コントラバスのみ→各パートの人数は関係なく、野外音楽のセレナーデ類。 チェロ+コントラバス→弦楽五重奏曲か、弦楽合奏曲。 3つのディヴェルティメントでは最低音域が多用され、オクターヴを上げると具合が悪くなる、主題的に重要な音がそこに含まれるので、結果として、 「バス」=チェロ という結論に達した。下のC音まであるチェロに比べて、コントラバスは記譜上のE音までしかなく、モーツァルトの時代にはさらに最低音が高い小型の楽器も好んで用いられたため、彼はコントラバスの使用が明らかな作品においては最低音域の使用を注意深く避け、使用するときでもオクターヴを上げてもかまわないところで用いている。よって彼の通常の作曲様式範囲内ではこの作品群においてのコントラバスの使用は考えられず、3つのディヴェルティメントは元々弦楽四重奏曲として書かれた物との結論に帰結する。しかし、弦楽四重奏曲であることがほぼ確実なこの3つの曲は、弦楽合奏でも演奏は十分可能で、しばしばそのようにして演奏され、カラヤンもその形態で録音されたCDを遺している。しかしその場合、声部間の掛け合いに室内楽的な親密さを保ち、しばしば現れる対位法的な処方を明快に造形することが不可欠で、よほどの強力な指揮者と練習時間が得られるならまだしも、多人数は決して得策とはいえない。 楽器編成と詳細 楽器編成:ヴァイオリン2部、ヴィオラ、バス(チェロ) 作曲時期:1772年1月から3月 自筆譜:南ドイツの個人所有 構成:全3楽章構成で、演奏時間は約11分。 第1楽章 アレグロ ニ長調、4分の4拍子、ソナタ形式。 第2楽章 アンダンテ ト長調、4分の3拍子、ソナタ形式。 第3楽章 プレスト ニ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。 3つのディヴェルティメントを開始する位置にふさわしい、典型的な姿。両半分に反復記号のついた3つの楽章が急-緩-急の順番に並び、中間のアンダンテが下属調のト長調、終楽章が最も早いプレストとなっており、拍子も4/4→3/4→2/4と、モーツァルトに最も典型的な楽章配列をとっている。この頃の室内楽で頻繁に用いられた属音から音階を下降するタイプの主題(=5~8小節に変奏されて再現)に始まり、Divertimento=『気晴らし』の名にはふさわしくない緻密で無駄のない構成である。終楽章展開部ではフーガのような書法さえ見られる。[5]。 使われた作品など アルプスの少女ハイジ - 劇中での使用は主にフランクフルト編のみ。第23話「大騒動」にて、子猫が籠から飛び出し騒ぎを起こす場面で第1楽章が使用された。また、第19話「フランクフルトへ」、第26話「ゼーゼマンさんのお帰り」にも第2楽章が使用された。 東武鉄道池袋駅の発車メロディー。 ダイエーグループのCMにおいて第1楽章が用いられた。 #divertimento,#モーツァルト,#mozart

再生

モーツァルト:ディヴェルティメント ヘ長調 K.138/125c

00:00 I. Allegro 03:55 II. Andante 11:01 III. Presto ディヴェルティメント K.138 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ディヴェルティメント ヘ長調 K.138(125c) は、当時16歳のヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した弦楽四重奏のためのディヴェルティメントである。ザルツブルクで作曲されたことからK.136から138をまとめてザルツブルク・シンフォニーとも呼び、本項はその3曲目である。 概要 K.136で始まる3つのディヴェルティメントはモーツァルトの代表曲でありながら、疑問点の数多い曲であり、楽器編成などで数多くの論争を巻き起こしてきた。それらの疑問は現在はほぼ解決を見ており、現段階では論争は落ち着いている。詳細はディヴェルティメント K.136を参照。 また、新モーツァルト全集の編集の際の不手際でジャンルの分類に大きなミスがあり、強い誤解と批判を招いている。 楽器編成と詳細 楽器編成:ヴァイオリン2部、ヴィオラ、バス(チェロ) 作曲年月:1772年 自筆譜:アルベルト・フォン・オスターマン所有(K.137と同じ) 構成: 全3楽章の構成で、演奏時間は約12分。 第1楽章 アレグロ ヘ長調 4分の4拍子、ソナタ形式 第2楽章 アンダンテ ハ長調 4分の3拍子、三部形式 第3楽章 プレスト ヘ長調 4分の2拍子、ロンド形式 急-緩-急という3楽章による構成。第1楽章の主題の冒頭はオペラ・ブッファのようなおどけた表情を持っている。第2楽章は細やかな表情で歌われ、第3楽章はロンドによる活発な終楽章で対位法的な処理が目立つ。終楽章でロンド形式をとる他は、K.136の標準的な楽章配列が選ばれている。 演奏者ページ A Far Cry (Ensemble) 公開者情報 Boston: Isabella Stewart Gardner Museum 著作権 Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0 備考 Performance date: September 7, 2014. #モーツァルト,#クラシック,#ディヴェルティメント,#ディヴェルティメントK138

再生

モーツァルト:セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 K.525

00:00 I. Allegro 05:51 1I. Romanze 11:41 III. Menuetto 14:00 IV. Rondo: Allegro 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』(Eine kleine Nachtmusik)K. 525は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したセレナードのひとつである。 本作はモーツァルトの楽曲の中でも非常に有名な曲の一つである。1787年8月10日にウィーンで作曲が完了された。この期日はオペラ・ブッファ『ドン・ジョヴァンニ』の作曲中の時期にあたる。ただし何らかの機会のために作曲されたと考えられるが、初演に関する史料は残されていない。父レオポルト・モーツァルトの死(1787年5月28日死去)の2ヶ月あまり後に作曲。 アルフレート・アインシュタインは、モーツァルトは同年の『音楽の冗談』(1787年6月14日に作曲完了。父の死去後17日目にあたる)によって失われた音楽の秩序を回復するために作曲したと推測している。しかしながら現在の研究では『音楽の冗談』は1785年には着手され、1787年8月後半に完成されたと考えられている。 なお、旧モーツァルト全集の楽譜に通し番号の13番が充てられたため「セレナード第13番」と表記されることもある。 題名 ドイツ語でEineは不定冠詞(英語における“a”)の女性形の主格、kleineは「小さな」の意の形容詞kleinの女性形の主格、Nachtmusikは、Nacht(夜)+Musik(音楽)の合成女性名詞で、「小さな夜の曲」という意味である。この題名はモーツァルト自身が自作の目録に書き付けたものである。かつて日本語では(直訳ふうに)「小夜曲」と訳されていたが、今ではほとんど使われなくなっており、一方で「小夜曲」は「セレナーデ」の訳語として使われている。 楽章 モーツァルトの自作の目録には第2楽章のメヌエットとトリオを含む5楽章として記載しており、元来5楽章からなっていたと考えられる。しかし理由は不詳だが第2楽章は散逸しており、下記のような4楽章形式で演奏される。ただし、他のメヌエットを第2楽章に充てて5楽章形式で演奏される例もある。 第1楽章 アレグロ ト長調、4分の4拍子、ソナタ形式。 第2楽章 ロマンツェ:アンダンテ ハ長調、2分の2拍子、複合三部形式。 第3楽章 メヌエットとトリオ:アレグレット ト長調(トリオはニ長調)、4分の3拍子、複合三部形式。 第4楽章 ロンド:アレグロ ト長調、2分の2拍子、ロンド形式。 演奏 弦楽合奏、あるいは弦楽四重奏にコントラバスを加えた弦楽五重奏で演奏される。通常演奏時間は17~8分であるが、楽譜の指示どおり全部繰り返しを行うと20分程度になる。 演奏者ページ A Far Cry (Ensemble) 公開者情報 Boston: Isabella Stewart Gardner Museum 著作権 Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0 [tag/del] #モーツァルト,#mozart,#wolfgangamadeusmozart,#アイネ・クライネ・ナハトムジーク,#classicalmusicforstudying,#classicalmusic,#セレナード