見出し画像

京セラ美術館の兵馬俑展行きました

 名前を変えて2020年にお化粧直しを終えた京セラ美術館、どんな建物になったのかなと楽しみに、更に『キングダム』でちょっと馴染みができた(ような気がする)秦代の発掘品を見に行ってきました、小雨の京都。
 美術館はエントランスが半地下に掘り下げられていて、中央に大きなホール、そこからいくつかの展示場が分かれています。ひとつの建物でいくつも展覧会ができる仕様、良いですね。ホールや動線にあたる部分は新しい建材でバリアフリーになっていましたが、展示室や談話室などは昔の石材や窓硝子が使われていてほっとしました。以前の展示室は足元が悪くて、車椅子や杖やベビーカーだと移動しにくそうだったので、リニューアルありがたいです。
 兵馬俑展、埴輪(俑)ばっかりあるのかな~と思っていたら、青銅器や陶器でできた祭祀用品や副葬品が充実していて、秦代の竹簡に書かれた行政文書などは見飽きないものでした。でも竹簡は井戸に捨ててあったらしくて、それで良いのか役所……。鼎の内側に書かれた古代の文字が現代の我々にも読めること(意味はわからなくても)、何度見ても心震えます。文字って凄いな。釉薬の技術が紀元前から発達していたのが見えたし、二千年経って残ってることにも驚きでした。おそらく重要文化財級の「一級文物」が展示されていて、中国の人、貴重な物を国外で見せてくださってありがとうございます! という気持ちに。
 兵馬俑の実物は、大きいことも然りですが、ひとつひとつの骨格、顔つきが結構違っていて、リアルと言うほかなかったです。この部屋だけ写真撮影OKだったので、ヘッダの写真などは自分で撮ったものです。最近、作品や場所を限定しての撮影OK増えていて嬉しい限り。
 展示の途中に、秦の版図や前後の時代の勢力地図があって、思っていたよりずっと南に広い国だったのを知りました。作物、何作っていたんだろう? やはり米かな。気になります。

 

 ヘッダは跪いて弩を射る人物ですが、こちらは立って弓を射る人物。手の動きや立ち方を見るに、そういう動きをよく知った人が造形したんだろうな~と思います。足元、日本の古武術で言うところの撞木立ちになってて一人興奮していました。
 更に大昔は人間そのものを殉死させていたという墳墓、その時代の価値観からいうともしかしたら名誉なことだったのかも知れませんが、数合わせに無理矢理殺された人も居ただろうし、埴輪(俑)になって良かったですよ……。昔の偉い人、ナイス判断。

雨宿りも兼ねて

 ミュージアムショップは横長の作りで開放的かつ、テーマ毎の選書が素晴らしくていくらでも滞在できそうでした。カフェもそこそこ広かったけれど満席&待ちの列。テイクアウトができるようで、晴れた日なら予約してランチボックス作って貰うのも楽しそうでした。
 お昼前だったので、疏水に沿って少し西に歩いたところのパン屋さん兼ご飯どころに。店内に入るとめちゃめちゃ美味しそうな香りがしたので、ここでパンを買ってイートインすることに。

 初めてのお店ではまずクロワッサン、あればアップルパイを食べてみればその店がわかる、という『西洋骨董洋菓子店』(よしながふみ作)の教えを守って、クロワッサン(結構大ぶり220円)と、あと上はシナモンならぬカルダモンロール(330円)です。どっちもイートインだと丁寧に温めて出してくださって、生地の伸びがよくバターが香り高く最高でした。

 新玉ねぎと桜エビのポタージュ(880円)。手の込んだお料理の良さを久々に味わう……。あっさりながらもエクストラヴァージンオリーブオイルとディルの香りが良く、桜エビ(乾物)の濃厚な味がアクセントになってて美味しかった……。おかわりしたかった。お昼のコースが3500円(税抜)だったので、誰か驕ってくれたら絶対行くな、と思いました。
 斜め前の他のお客さんがコース頼んでいて、パンが美味しそうだったので、テイクアウトでライ麦のカンパーニュを半分買いました(275円税抜)。今朝それを食べたのですが、みっちり詰まってて素材の香りが良くて、薄く切ってバターを塗ってよし、ベーコンとキュウリを乗せてオープンサンドにしてよしでした。京都岡崎のLIGNUM(リグナム)さん、また行きたいです。

大好きなお茶を買う資金にさせていただきます