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2020年10月の記事一覧

noteをやめようと思います。

【2021年1月追記】 ↓下記に移転しました。今後はこちらでよろしくお願いします。 https://ogatama.theletter.jp 【10月27日18時追記】 回答者の幡野さんや編集部、糸井重里さんが謝罪、幡野さんと質問者とのその後のやり取りが掲載された記事が出ました。(謝罪や対応を評価するような立場ではありませんが)ホッとしました。良かったと思います。※やめる、ということでいったん全ての記事の公開をやめて下書きに戻そうかと思ったのですが、有料記事は下書きに戻す

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お気に入りの香水のはなし

日比谷で働く書店員のリアルな日常、日比谷の情景、そして、本の話――エッセイ「日比谷で本を売っている。」第10回 〔踊り子と家族〕新井見枝香

※連載第1回から読む方はこちらです。  炊きたてのつやつや新米に、こんがり肉厚な鯖の塩焼き、刻み葱を乗せた具だくさんの豚汁と、箸休めの塩もみキャベツ、ご飯のお供は細かく刻んだ京都の柴漬け…。友人からLINEで送られてきた写真に、猛烈な食欲が湧いた。スマホを見ながら菓子パンで朝食を済ませた私とは大違いだ。悔し紛れに《うちも新米だよ》と返したら、「うち」という言い方を笑われた。  踊り子の仕事で、福井県の芦原温泉に来ている。毎晩ステージに立ちながら、劇場の楽屋に寝泊まりしている

国を飛び越えてのおめでとう(とらやパリ店40周年記念ピエール・エルメ・パリコラボ)

羊羹=日本のお菓子 マカロン=フランスのお菓子 そんなイメージが根強いかもしれません。 それでも今では、フランスでも羊羹を買えるし、日本でもマカロンを買えるようになりました。 当然、昔はそうではなかったはず。 そこには、異国の地で自国の菓子や文化を広めようと挑む人々の姿がありました。 1980 年、とらやがフランス・パリに出店 1998 年、ピエール・エルメ・パリが日本に第一号店を出店 現在、2020年。 とらやがパリに出展してから40年。 それを記念して、ピエール・

シン・アナキズム――連載「アナキスト思想家列伝」by ディオゲネ子(重田園江)

 デイヴィッド・グレーバーの著作をはじめ、いまあらためて注目されているアナキズム思想。その繊細さと多様性を保持しながら魅力を伝えていく「列伝」形式の新連載です! 序 私はいかにして心配するのをやめ、アナキストについて書くことにしたか [※1]  忘れもしない(忘れてたけど)2020年9月4日、私はアナキストとしての自己覚醒を経験した。それはまるで、城に住んでいたディドロに会いにいく途中[※2]、ヴァンセンヌの小径で「第一論文」(「学問芸術論」)のテーマについて天啓を受け、

インタビュー【絣産地の女たち2020】 vol.02末續日富美さん(AIGOTO)・前編

《織元の娘としてできること》 末續さんと初めてお会いしたのは、久留米絣のイベント会場でした。 反物や久留米絣の洋服が並ぶブースがほとんどの中で、藍染めのロングカーディガンやTシャツなど、おしゃれでシンプルな「AIGOTO」の作品を見かけて興味を引かれ、ブースに立っていた女性に声をかけたのがきっかけです。それが末續さんでした。 久留米絣の着物をすらりと着こなしている末續さんは、話してみるととても気さくで明るく、そして絣や藍染めへの強い愛情を持っている人でした。 ●「AIGOT