それでも、学校のやさしさを諦めたくない
息子を、二週間ほど小学校へ送迎した。
朝、玄関まで行くと、クラスメイトがじりじりと寄ってきて
「オレが水筒をもつよ」
「ぼくが習字バッグもつよ」とケガをした息子の荷物を奪い合うように運んでくれる。
私は二日ほど、息子を教室の前まで送ったけれど、この日を境にお役御免。
ありがとう、お願いねと言ってクラスメイトに息子を託す。
ある日、私の仕事の時間が押してしまい、放課後の迎えに10分ほど遅れてしまった。保健室には、運動場でケガをした子どもが訪れるために、小さな玄関がついている