苦しい休日は雨を降らせて
昨日まで、あんなに待ち遠しかったのに。
朝起きてご飯を食べて、本を読む。
適度に集中力が切れてくると、今日は何をしようかと考える。
いや、何をしようか、というよりも
何かしなければならない気になってしまう。
晴れた好日には、その気配がおびただしく漂っている。
誰も強いてないのに、勝手に不安感がノックしてくる。
予定がある日やお買い物にいかなければならない日は分かりやすい。ただその予定や行動が、ゲームの中で必ずクリアしないと進めない試練みたいに待っているから、そこに合わせて自分を動かせばよいのだから。
平日からみると、休日はとても開放的で、自由で、プライスレスなものに見える。近づいてみても、そう見えるのに、触った途端、そうじゃなくなる。
追いかける恋愛症候群の休日バージョンですかって感じ。
雨は好きだ。
予定のない休日の朝、瞼がまだ上がらないままベッドに横たわりながら外に雨の気配を感じると、なんだか「ゆっくりしてね」って言われてる気がしてくる。
活発的でいる必要はないよと、その義務感を和らげてくれる。
雨にはいつも感謝している。
その感謝を込めて、ちょっと高級な傘や雨靴を揃えたりするんだけどな。
職場やネットやテレビで、素晴らしい休日の楽しい過ごし方や、出先で自由を謳歌する人たちを見る。書店に平積みされる「人生は短い、儚い、やりたいことを」といった文字を見る。
それらを、理性的な自分が勝手に自分ごとに解釈して、自分にプレッシャーをかけているみたいな気がする。
ひとりでなにやってんだか笑
今日は、土曜日の朝。雨は降っていない。
予定があって助かった。