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またココス行かな

2024年も秋が深まり、少しずつ肌寒さが増してきたこの頃。遊戯王のファンたちは、いつもの日常の中で小さなワクワクを心に抱えていた。そう、今年もやってくるのだ。あの「ココス」とのコラボイベントが。SNSやファンコミュニティでは、期待と興奮が溢れ、何が登場するのか、どんな特典があるのか、ひとりひとりが予測を語り合っている。ふと誰かが呟いた。「またココス行かな」。その短い一言には、待ち望んだ日がついにやってきた、という期待と懐かしさが詰まっているようで、なんだか心が温かくなる。

今年のコラボ開始も火曜日。前回もそうだったから、ファンたちの間では「仕事が終わったら直行できるかどうか」の話題で盛り上がった。誰かが不安そうに、しかし少し楽しげに言った。「火曜スタートだと仕事終わり間に合うかなぁ…」。ココスへ急ぐ彼らの姿が目に浮かぶ。みんなで争うように集まって、その場に行かなければ手に入らない限定カードやコラボメニューを求めてココスの扉を開ける。

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記憶を遡れば、去年のコラボでは「ブラック・マジシャン・ガール」をテーマにしたメニューが登場し、瞬く間に売り切れとなったという逸話がある。ココスブラマジガールが登場した日、まるで戦争のような状況だったと誰かが語った。開店と同時に駆けつけ、ようやく頼んだメニューが美しくサーブされ、写真を撮ってSNSに上げる。それも束の間、気づけば「材料がもうなくなりました」と店員に告げられる。その場には、苦笑しながらも「また来るよ」と次のチャンスを心待ちにするファンたちの姿があった。

甘さたっぷりのスイーツメニューも、昨年の記憶に残るひとつ。青眼パフェと名付けられたデザート、重たいチーズケーキがごろごろと乗ったボリューミーな一品で、SNSでは「これ甘すぎてキツかった」との声も。食べきれないとわかりつつも、それでも頼んでしまうのがファンの宿命というものだ。今年も同じように、挑戦者が続出するのかもしれない。そして「キングはブルーマウンテンしか飲まん」とどこかで呟かれるように、コラボには欠かせないファンのこだわりがあるのもまた、このイベントの醍醐味だ。

「ヌーベルズ」「ティルル」「ハングリーバーガー」──遊戯王に登場するモンスターやカードが、料理やスイーツに姿を変えてメニューに並ぶその様子は、アニメと現実の境が曖昧になったようで、まさに夢のようなひととき。ファンたちは、カードゲームのデュエルを彷彿とさせる「コラボメニューでの挑戦」を繰り広げる。カード狙いのためにメニューを数多く頼むという戦略も、もはやデュエリストたちにとってはおなじみのものだ。

「また、ハンバルク狙いで行かなきゃ」「行ったけど、何も出なかった」という悲喜こもごももある。特典カードが手に入るかどうか、その運試しもまたコラボイベントの醍醐味だ。今年はどんなメニューが登場するのか、何が当たるのか。そんな期待が、ただの食事を特別な体験へと変えていく。中には、遠くから足を運ぶファンもいるし、逆に「近所にココスがある」という特権を羨む声も。少しの距離が、普段以上に大きな価値を持つのだ。

そうして再び、ファンたちがココスに集う姿が目に浮かぶ。いつもの日常に、少しだけ非日常が差し込む瞬間。通行人も思わず驚くような熱気とともに、ココスは今年も戦場と化すだろう。店内で響くファンたちの笑い声、思い出を語り合う会話、そして、満足げに手にしたカードを眺めるデュエリストたちの表情。やがてその場にいる全員が、今年もまた特別な体験を手にし、帰路に着く。

どこか、懐かしくも暖かいこの瞬間が、ココスと遊戯王ファンたちの心にまた新たな思い出として刻まれるのだろう。

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