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他人の落書きってどうしてあんなに魅力的なんだろう

いつからか、他人との会話の中で笑いをとりたがるようになっていた。
クラスの中で天然ポジションを確保するために一生懸命無知なふりをした。

アルバイトを始めて、社会で天然は厄介な存在だと知った。だから今は、しっかりしているけどちょっと変わってるよねと言われるような程よい立ち振る舞いを探っている。自分がつまらない人間だとバレるのが心底怖い。

今この瞬間も、誰に強制されているわけでもないのに、つい面白い文章を求めてしまう。ひとこと、悩んで、書いては、消して。
自分の本当の気持ちを綴るために始めたnoteなのに、どうしたって読まれることを意識してしまう。

私は救いようのないかまってちゃん。

誰かの落書きを見た時、自分は空っぽだと痛感する。

自分の落書きが嫌い。下手くそなキャラクターの模写だったり、ありがちな女の子の顔だったり。つまんねー奴だと思う。

絵が上手とか下手とか、技術的なことは関係なくて、他人の落書きって魅力的だと思う。その人の世界観を垣間見ている気分になる。

青い世界観の映画や漫画ってよくあるよね。
でも日常生活の中で「この人青い世界に生きているんだろうな」なんて思ったこと一度もない。

世界観

いつか、どうしたってその存在を否定できないくらいに圧倒的な世界観を持つ人に出逢ってしまうかもしれない。

そのとき私の地面はぐにゃぐにゃになって、底の見えない嫉妬と憧れの、目も開かないほど真っ黒で眩しい沼へ呑み込まれる。

けれど、いつものように下手くそな愛想笑いを作って、ユーモアに囚われながら歩くのだろう。

そうするしかないからね。

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